【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、感染対策に万全を期し、社会経済活動が徐々に正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。しかしながら、全世界的な不安定感や不透明感がみられる中で、物価の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による景気の下振れリスクに十分注意する必要があり、先行きは予断を許さない状況であります。
当社グループにおける、各事業を取り巻く環境も日々変化しており、一般消費動向の影響を受け易い事業も一部あるものの、機動的に必要かつ十分な対策を行うこととし、政府・自治体からの要請等に対しては、積極的な措置を講じております。
2022年1月11日付けで経営統合した株式会社UNITED PRODUCTIONS(以下「UP」という。)による収益構造の強化のほか、映像制作において内製していた撮影機材の貸出やポストプロダクションの事業化を目的として株式会社TechCarry(以下「TC」という。)が事業を開始しております。
また、2022年7月31日付けでインターネット広告事業及びインターネットメディア事業に関する権利義務の一部を取得し、8月より事業を開始(業績の取り込みは7月1日以降)しており、更なる事業基盤の強化を図れるものと考えております。
更には、2022年5月13日付けで、今後の経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行並びに組織再編等を見込み、2022年5月16日~同6月6日の期間におきまして、当社普通株式400,000株(取得総額:280,271,767円)を取得し、その内299,850株を、前述したインターネット広告事業及びインターネットメディア事業に関する権利義務の一部取得の対価として交付いたしました。
総合エンターテインメント事業では、既存アーティストによる新曲のリリースやツアー、大型の周年イベント等を開催したほか、新たな大型アーティストとのマネジメント契約を締結したことに加え、小室哲哉氏プロデュースによるオリジナル新公演を開始するなど、積極的な活動を展開いたしました。
映像制作事業につきましては、既存の番組制作の進捗に加え、ドラマ制作や参画した映画製作案件の公開、海外を含めた動画配信プラットフォーム向けの映像制作を行ったほか、広告代理店事業につきましても、前述したM&Aを含めた積極的な展開を図っており、各種継続案件を着実に積み上げることで売上強化に努めております。
なお、各セグメントに含まれない業績への影響としましては、第1四半期連結会計期間におきまして、保有投資有価証券の売却に伴う売却益211百万円を計上しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における業績は、売上収益16,376百万円(前年同四半期比+41.3%)、営業利益1,876百万円(前年同四半期比+276.2%)、税引前四半期利益2,043百万円(前年同四半期は税引前四半期利益122百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期利益1,656百万円(前年同四半期は親会社の所有者に帰属する四半期損失64百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
<セグメント別概況>
〔総合エンターテインメント事業〕
(ライブ・エンターテインメント部門)
同部門につきましては、株式会社ゼスト及び株式会社ノース・リバー並びに株式会社A.M.Entertainment(以下「A.M.E」という。)が、アーティストやタレント、スポーツ選手などのマネジメントを行っております。SKE48は、5月28日より、小室哲哉氏プロデュースによるチームSのオリジナル新公演「愛を君に、愛を僕に」を開始したほか、夏に実施した6都市を廻る「SKE48 Summer Zepp Tour 2022」や、同グループを牽引してきた「須田亜香里」「古畑奈和」両名の卒業ライブ等につきましても、盛大に開催いたしました。また、10月5日に30作目の新曲「絶対インスピレーション」をリリースし、発売初週オリコンチャートにおいて、同グループとして26作連続初登場1位を獲得いたしました。乃木坂46では、5期生加入後初の新曲「好きというのはロックだぜ!」を8月31日にリリースし、発売初週オリコンチャートにおいて、同グループとして29作連続初登場1位を獲得いたしました。また、同グループの結成10周年を記念するライブイベントを、国内最大規模の収容人数を誇る日産スタジアムにおいて、2日間を通して14万人を動員して盛大に開催したほか、「真夏の全国ツアー2022」を7都市15公演で開催し、ツアー最終の会場は実に3年ぶりとなるファン待望の明治神宮野球場において公演を行い、3日間で10万5千人を動員、全公演累計では21万人を動員いたしました。Novelbrightは、2月23日にリリースされた2ndシングル「The Warrior」が、TVアニメ「リーマンズクラブ」のオープニング主題歌となったほか、全国14都市15公演を廻る全国ツアーのファイナルとして、日本武道館公演を盛大に開催いたしましたことに加え、10月中には同ツアーの追加公演を実施いたしました。また、Major 2nd Full Album「Assort」で先行配信されている「愛とか恋とか」が、各種配信チャートにおける総再生数で1億回再生を突破するなど、楽曲配信におけるダウンロード数の指標においても、非常に好調に推移しております。
その他のアーティストにつきましては、BTSが所属する韓国大手芸能事務所HYBEと傘下のレーベルSOURCE MUSICが初めて手掛けるガールズグループ「LE SSERAFIM(ル セラフィム)」のメンバーである「宮脇咲良」との、日本国内の活動におけるマネジメント契約をA.M.Eが締結したほか、「まるり」が8月31日にTBSドラマ「パパとムスメの7日間」のエンディングテーマに起用された「ホントの私」で、ビクターエンタテインメントよりメジャーデビューしたことに加え、4人組新世代女性ボーカルグループ「et-アンド-」が、10月28日にリリースしたデジタルシングル「宵宵」(読み:よいよい)が、読売テレビ・日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」のエンディングテーマに起用されるなど、当社グループ所属アーティストが様々な場面において、活躍の場を増やしております。
(デジタル・コンテンツ部門)
同部門につきましては、アイドルとの恋愛疑似体験ができる恋愛シミュレーションアプリとして、2022年4月でリリースから6周年を迎え、9月には1,000万ダウンロードを突破するなど、依然として根強い人気を誇る乃木坂46公式の「乃木恋」や、2020年11月の発表より順調にダウンロード数を伸ばしている日向坂46公式の「ひなこい」など、スマートフォン向けのゲームアプリの企画・管理・運営やプロモーションに関わる支援を継続して行っております。
以上の結果、総合エンターテインメント事業の業績は、売上収益8,336百万円(前年同四半期比+13.8%)、セグメント利益1,939百万円(前年同四半期比+126.6%)となりました。
〔映像制作事業〕
同事業につきましては、UPが既存の人気バラエティ番組や、所属アーティストのMVの制作案件のほか、ドラマ制作、映画製作委員会への出資及び製作を行っております。バラエティ番組では「千鳥の鬼レンチャン(フジテレビ)」や「イタズラジャーニー(フジテレビ)」、「~通しか知らない究極の1日~熱狂!1/365のマニアさん(TBS)」等、昨年より企画力などを活かして仕込んでまいりました複数の特番がレギュラー放送に昇華しているほか、その後も継続的に特番の制作案件を多数獲得しております。また、海外動画配信プラットフォームであるNetflixにおいて、コメディシリーズ「トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~」が、3月より全世界190か国に独占配信されているほか、ドラマ制作においては、WOWOWオリジナルドラマ「ヒル」の放送をはじめ、TBSドラマストリーム「理想ノカレシ」と「階段下のゴッホ」が5月クールと10月クールで放送されました。また、UPのドラマ映画制作部門所属の横尾初喜(よこおはつき)が監督として携わる、タツノコプロ創立60周年記念「WOWOW オリジナルドラマ DORONJO/ドロンジョ」も10月から放送を開始しております。
映画の出資案件では、複数の製作委員会に参画し一部制作にも携わったほか、共同製作である「流浪の月」(脚本・監督:李相日氏)は話題となり、ロングラン公開となりました。更に、同作品は第14回TAMA映画祭にて、広瀬すずさんが最優秀女優賞、松坂桃李さんが最優秀男優賞、横浜流星さんが最優秀新進男優賞と3部門での受賞を果たしました。直近におきましては、企画・制作として、人気コミック「君は放課後インソムニア」を原作とした同名映画化に携わり、着実に実績を積み上げております。
今期よりTCで展開しております、番組制作等でプロの技術者が使用する機材レンタル事業や編集作業を行うポスプロ事業等を開始しておりますが、事業規模の拡大に必要な機材について、依然として世界的な半導体不足の影響による供給不足等に伴って入手が困難な状況になっており、本稼働まで若干の時間を要しております。制作スタッフの派遣事業につきましては、派遣先である映像制作会社の状況に伴って、派遣の受け入れの変動はあるものの、順調に推移しております。
以上の結果、映像制作事業の業績は、売上収益3,948百万円(前年同四半期比+38.2%)、セグメント利益273百万円(前年同四半期比+125.5%)となりました。
〔広告代理店事業〕
同事業につきましては、主に株式会社allfuzにおきまして、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが展開しているセブンネットショッピングにおいて、アニメ作品やアーティストなどとの公式コラボグッズの企画・提案を行っているほか、有名スポーツ選手を起用したテレビCMに関する案件等、年間を通して様々な取り組みを実施しております。このほかに、大型のスポーツ開催における案件、スポーツ競技における協賛協力に関わる業務、行政機関や各企業からの依頼案件において実績を積み上げております。
株式会社FA Projectにて展開するデジタル広告事業では、8月よりインターネットを介した広告事業及びメディア事業を展開しており、クライアントの要望に基づく広告案件を、YouTube等の動画配信プラットフォームを中心としたSNS媒体向けに制作するほか、アフィリエイト広告等の戦略的な広告展開を図ることで、大幅な実績の積み上げとなっております。なお、同事業における業績は7月1日から取り込んでおります。
以上の結果、広告代理店事業の業績は、売上収益3,815百万円(前年同四半期比+238.4%)、セグメント利益57百万円(前年同四半期比△47.7%)となりました。
〔その他事業〕
同事業につきましては、株式会社victにおいて運送事業を、当社において不動産賃貸事業を展開しております。
なお、運送事業につきましては、株式会社victの全株式を9月30日付けで譲渡しており、同事業セグメントは不動産事業のみとなります。(2022年9月30日までは運送事業の業績を同事業セグメントに含めております。)
以上の結果、その他事業の業績は、売上収益276百万円(前年同四半期比△2.7%)、セグメント利益61百万円(前年同四半期はセグメント損失1百万円)となりました。
(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べて313百万円減の27,386百万円となりました。これは主として現金及び現金同等物、持分法で会計処理している投資が増加した一方、営業債権及びその他の債権、その他の金融資産及び有形固定資産が減少したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1,699百万円減の9,606百万円となりました。これは主として営業債務及びその他の債務が増加した一方、社債及び借入金、その他の金融負債が減少したことによるものであります。
資本につきましては、前連結会計年度末に比べて1,386百万円増の17,779百万円となりました。これは主として親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,450百万円増加し5,058百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,432百万円の資金の増加(前年同四半期比+914.5%)となりました。これは主として持分法による投資利益の計上及び配当源泉税の未払いの減少により資金が減少した一方で、税引前四半期利益に加え、法人所得税等の還付により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,051百万円の資金の増加(前年同四半期は200百万円の資金の減少)となりました。これは主として投資有価証券の売却による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,033百万円の資金の減少(前年同四半期は195百万円の資金の減少)となりました。これは主として借入金及びリース負債の返済、自己株式の取得によるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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