【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営成績当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行されたことにより、社会経済活動が正常化へ進み緩やかな回復の動きが見受けられました。一方で、世界的なエネルギー価格、原材料価格の高騰や円安により物価が上昇傾向にあり、実質賃金の減少を背景に個人消費の減少が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続いております。当社グループの主要事業分野である遊技場は、レジャーの多様化に伴う遊技人口の減少に加え、集客並びに稼働の低迷により、閉店、廃業の増加、M&Aによる企業再編等が行われるなど経営環境は厳しい状況が続きました。一方で、2022年11月よりスマートパチスロ、本年度4月にはスマートパチンコの市場導入開始に伴い、低迷していた集客数は増加し稼働も回復傾向に転じ、遊技場の設備更新需要の拡大が継続的に見込まれます。このような状況のなか、当社グループでは市場動向を的確に捉え、マーケットニーズに対応すべく製品の企画、開発を進め、競争力のある製品の市場投入に努めてまいりました。特に、当社の中核事業である遊技機部門においては、規則改正等に柔軟に対応できる体制強化を図り、良質なIPの取得と独創的なゲーム性の製品開発を進め、前連結会計年度に子会社化した株式会社高尾との連携によるシナジー創出を図るとともにシェア拡大に取り組んでまいりました。また、人々の健康意識の高まる状況の中、食品・EC事業を今後の新たな中核事業として位置づけ、スピーディーな新商品の開発に取り組み、収益確保に向け付加価値商品の開発、並びにECサイトでの販売ノウハウを活用した事業拡大及び当社グループでのシナジー効果追求に注力いたしました。加えて、「ペットの高齢化、健康習慣、機能性」をキーワードに、グレインフリー(穀物を含まない)、グルテンフリー(アレルギー対応)製品をブランド名Delichien(デリシャン)として市場投入し、ソーシャルメディアの活用による認識度向上、様々な展示会等への出展によるブランドイメージの浸透を図り、販路拡大に繋げてまいりました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間における連結業績は、売上高11,681百万円(前年同期比59.4%増)、経常利益893百万円(前年同期比80.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益554百万円(前年同期比150.6%増)となりました。セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、変更の詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 当第2四半期連結累計期間 2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。(アミューズメント事業)
アミューズメント事業は周辺機器部門において、自動サービス機器の受注並びに出荷が想定以上に推移いたしました。遊技機部門においては、前連結会計年度に市場投入した「パチスロOVERLORD絶対支配者光臨Ⅱ」の増販、また、連結子会社の株式会社高尾が「P銭形平次3 お静99」、「P貞子3D3」、「P七つの美徳」を市場投入しました。なお、当連結会計年度における大型タイトルのリリースは第4四半期会計期間を予定しております。この結果、アミューズメント事業は、当第2四半期は売上高6,852百万円(前年同期比67.0%増)、セグメント利益547百万円(前年同期比79.0%増)となりました。なお、前年同期比については、前連結会計年度第4四半期会計期間に株式を取得し連結の範囲に含めた株式会社高尾の数値を含めております。
(不動産事業) 不動産事業は、より一層の安定的な収益確保に向け、収益性の高い、良質な賃貸物件を継続的に模索しつつ、不動産の保守、管理の徹底に努めてまいりました。この結果、不動産事業は、当第2四半期は売上高446百万円(前年同期比0.5%減)、セグメント利益235百万円(前年同期比4.9%減)となりました。
(電気事業)電気事業は、継続的安定供給に向け、太陽光発電設備の徹底した保守、管理を実施し、順調に稼働させており、安定した収益を確保いたしました。この結果、電気事業は、当第2四半期は売上高560百万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益332百万円(前年同期比9.3%増)となりました。(食品・EC事業)食品・EC事業において、連結子会社である武内製薬株式会社ではデータを活用したマーケットインの商品開発・製造に継続注力し、新商品を市場に多数投入いたしました。市場成長の続くプロテインを中心とした健康食品や化粧品等のオンライン販売に注力するとともに、更なる売上・認知の拡大に向けてオフライン販売も強化しております。また、商品開発・製造の強みを活用したOEM事業も好調に推移しております。バブルスター株式会社では、市場成長が続いている糖質制限市場に対して食物繊維やノーカロリーの甘味料等を市場投入し、株式会社下仁田物産では蒟蒻類、蒟蒻ゼリーの製造、販売において自社ブランドである「蒟蒻工房」、また、ペットフードビジネスにおいて自社ブランドDelichien(デリシャン)を展開し、オンライン・オフラインの横断的なマーケティング活動を実施することで、販路・認知拡大に注力してまいりました。この結果、食品・EC事業は、当第2四半期は売上高3,821百万円(前年同期比70.9%増)、セグメント利益50百万円(前年同期比182.1%増)となりました。なお、前年同期比については、前連結会計年度第2四半期会計期間に株式を取得し連結の範囲に含めた武内製薬株式会社の1ヶ月分の数値を含めております。
(2)財政状態当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末(2023年3月31日)に比べ2,394百万円減少し、41,359百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ984百万円減少し、18,946百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少(1,038百万円減)、売掛金の減少(1,794百万円減)、仕掛品の減少(216百万円減)、その他に含まれる仮払金及び立替金の減少(104百万円減)の一方で、電子記録債権の増加(914百万円増)、商品及び製品の増加(163百万円増)、原材料の増加(290百万円増)、その他に含まれる前払費用の増加(293百万円増)及び前渡金の増加(619百万円増)によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,409百万円減少し、22,412百万円となりました。これは主に所有不動産の売却に伴う建物及び構築物の減少(548百万円減)及び土地の減少(226百万円減)、機械装置及び運搬具の減少(157百万円減)、のれんの減少(120百万円減)、その他に含まれる滞留債権の減少(130百万円減)によるものです。負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,673百万円減少し、22,820百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の減少(1,972百万円減)、短期借入金の減少(207百万円減)、流動負債その他に含まれる未払金の減少(387百万円減)及び仮受金の減少(661百万円減)、固定負債その他に含まれる長期未払金の減少(207百万円減)の一方で、1年内返済予定の長期借入金の増加(254百万円増)、電子記録債務の増加(611百万円増)によるものです。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ279百万円増加し、18,538百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加(284百万円増)によるものです。この結果、自己資本比率は44.8%と前連結会計年度末に比べ3.1ポイント増加いたしました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,038百万円減少し6,827百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は522百万円(前年同期は得られた資金1,024百万円)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益820百万円の計上、減価償却484百万円の実施、のれん償却額120百万円、売上債権の減少996百万円がある一方で、棚卸資産の増加167百万円、仕入債務の減少1,345百万円、前渡金の増加619百万円、その他に含まれる未払金の減少387百万円、法人税等の支払額152百万円あったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は466百万円(前年同期は使用した資金2,419百万円)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入645百万円がある一方で、有形固定資産の取得による支出176百万円があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金981百万円(前年同期は得られた資金2,081百万円)となりました。これは主に短期借入金の純減額207百万円、長期借入金の返済による支出1,462百万円、民事再生債務の返済による支出673百万円、配当金の支払額269百万円がある一方で、長期借入れによる収入1,670百万円があったことによるものです。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は606百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)従業員数
①連結会社の状況当第2四半期連結累計期間において、従業員の著しい増減はありません。
②提出会社の状況当第2四半期累計期間において、従業員の著しい増減はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、アミューズメント事業における自動サービス機器につきましては、スマート遊技機用ユニットの受注並びに出荷が順調に推移し、販売実績及び生産実績は大幅に増加しました。また、遊技機等につきましては、前連結会計年度第4四半期会計期間に株式会社高尾の株式を取得し連結の範囲に含めたため、販売実績並びに生産実績は増加しております。なお、当社グループではアミューズメント事業におけるシステム機器製品については受注生産を行っておりますが、当第2四半期連結累計期間において、受注実績、販売実績ともに減少しております。
(8)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。