【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 業績の状況当第3四半期連結累計期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症対策のまん延防止等重点措置が解除されたことで、社会経済活動が正常化に向かい緩やかな景気回復となりました。一方、中国ではゼロコロナ政策が2022年12月に解除されたことで感染爆発が発生しており、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え、円安による穀物・資源価格の高騰で輸入インフレが発生するなど、日本経済は先行き不透明な状況となっております。当社グループの主たる事業である曳船事業を取り巻く状況につきましては、前年度の第4四半期後半から曳船作業対象船舶のうち自動車専用船、コンテナ船、危険物積載船に持ち直し傾向がみられ、2022年11月からの港湾曳船料率値上げにより収益は改善しました。また、前年度の第1四半期から始まった建設用の洋上風力発電交通船(CTV)が本格稼働となり増収となりました。旅客船事業では、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた前期の反動により増収となったものの、2022年4月に発生した観光船沈没事故の風評被害や天候不順の影響も重なりコロナ禍前の水準には届いておりません。このような経済環境のなかで、当社グループは総力を挙げて業績向上に努めた結果、売上高は835百万円増加し8,903百万円(前年同期比10.4%増)となりました。利益面では、上昇基調で推移していた原油価格は、昨年6月以降下落に転じロシアのウクライナへの侵攻前の水準に戻ったものの、円安が進んだことで燃料費はグループ全体で96百万円(前年同期比12.1%増)の増加となりました。この結果、47百万円の営業利益(前年同期は345百万円の営業損失)となり、受取配当金や持分法による投資利益の増加で経常利益は293百万円(前年同期は134百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、129百万円(前年同期は58百万円の四半期純損失)となりました。
セグメント別の業績を示すと、次のとおりです。曳船事業曳船事業は、横浜川崎地区では、作業対象船舶のうちコンテナ船は世界的な港湾機能の混乱が正常化に向かい、自動車専用船にも底打ち感が見られ、11月からの港湾曳船料率値上げ効果もあり増収となりました。作業対象船舶がコンテナ船中心である東京地区でも同様に、12月からの値上げが奏功し増収となりました。横須賀地区では、エスコート作業の対象となるコンテナ船、タンカーの入港数が増加し、特殊警戒作業等も発生し増収となりました。千葉地区では、前半はエネルギー需要を背景に危険物積載船の入港数が増加しましたが、9月後半以降減少に転じほぼ横ばいとなりました。また、秋田港・能代港での建設用の洋上風力発電交通船(CTV)は、前年同期に比べ稼働期間と投入隻数の増加により増収となりました。この結果、曳船事業セグメントの売上高は405百万円増加し6,915百万円(前年同期比6.2%増)となり、200百万円の営業利益(前年同期は70百万円の営業利益)となりました。
旅客船事業旅客船事業は、横浜港における観光船部門では、前年度は自粛要請で低迷していた反動から観光客が増加し増収にはなりましたが、山下公園発着所リニューアルに伴う一時閉鎖がマイナス要因となり、さらに8月のお盆期間中と9月中旬以降シルバーウィークにかけての観光需要期に悪天候が重なり利用客は低迷いたしました。久里浜・金谷間を結ぶカーフェリー部門でも同様に、前年度の自粛からの反動要因と4月からの値上げ効果もあり増収にはなりましたが、天候不順に加えガソリン価格高騰の煽りを受けマイカーでの利用客需要に水を差す結果となりました。この結果、旅客船事業セグメントの売上高は362百万円増加し1,584百万円(前年同期比29.7%増)となりましたが、159百万円の営業損失(前年同期は390百万円の営業損失)となりました。
売店・食堂事業売店・食堂事業は、新メニューを投入しサービス向上を図り値上げを実施したことや、マイクロツーリズムの流れを受け利用客が増え増収となりましたが、コロナ禍前の水準には届きませんでした。この結果、売店・食堂事業セグメントの売上高は66百万円増加し403百万円(前年同期比19.9%増)となりましたが、7百万円の営業損失(前年同期は26百万円の営業損失)となりました。
(2) 財政状態の分析当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ、154百万円減少し28,751百万円となりました。流動資産の部では、現金及び預金が755百万円減少いたしました。固定資産の部では、船舶や建物及び構築物が289百万円増加し、投資その他の資産のうち関係会社株式が319百万円、長期預金が300百万円増加いたしました。負債は、前連結会計年度末に比べ、558百万円減少し7,285百万円となりました。流動負債の部では、支払手形及び買掛金が212百万円減少し、賞与引当金が160百万円減少いたしました。固定負債の部では、リース契約の解約もありリース債務が391百万円減少いたしました。純資産は、前連結会計年度末に比べ、404百万円増加し21,465百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が95百万円増加し、為替換算調整勘定が271百万円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の69.8%から71.6%と1.8ポイント増加いたしました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。
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