【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の長期化、急激な円安の進行、ロシア・ウクライナ情勢による資源価格の高騰や物価高など、先行きの不透明感が増しており、依然として厳しい経営環境が続いております。
当社グループが属するIT分野においても、世界的な半導体不足や中国のゼロコロナ政策によるサプライチェーンの混乱、製造部材の高騰など、複数の要因が下押し圧力となりました。
このような環境において当社グループは、店舗及び法人部門並びに技術部門の連携を強化し、顧客ニーズが高まるDXへのアプローチを強め、ソリューションと物品を融合したご提案をオンラインと対面を組み合わせて提供することにより、事業の収益力の継続的な向上に取り組んでまいりました。
パソコン専門店「アプライド」では、デジタルシフトを技術面でバックアップするサポート部門を各店舗に配置・増強し、オンライン、ご来店、出張訪問でお困りごと解決を推し進めました。また中小企業向けITソリューションを継続的に実施し、生産性の向上や時間短縮、コスト削減などの課題解決のお手伝いを通して、地域の法人様の新規開拓を推進いたしました。
大学、官公庁向けの販売を主体とするSI営業では、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)製品の製造技術を活かし、研究開発分野におけるAI導入や、オフィスのIT環境構築サービスのご提供など、ハードウエアとソフトウエアソリューションの複合販売を推進いたしました。
BtoB販売を中心とした特機営業では、オンラインツールを駆使して機動力の高い広域営業を展開し、各種ソリューションに適した推奨モデルの展開、産業用コンピューターの開発・販売、各種レンタルサービスのご提供など既存顧客の深耕と新規顧客層の開拓を推進いたしました。
化粧品・雑貨専門店「ハウズ」は九州に5店舗、愛知に1店舗の計6店舗で、独自開発商品の展開と独自企画のイベント開催を軸に、増客と収益性の向上に努めました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間による売上高は164億23百万円(前年同期比16.3%減)、営業利益は5億6百万円(前年同期比50.8%減)、経常利益は5億10百万円(前年同期比50.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億22百万円(前年同期比52.8%減)となりました。
セグメント別の売上高は次のとおりです。
①パソコン・ゲーム事業は、「AIの日常化に挑戦する会社」直販型メーカーを目指し、お客様の個別ニーズに対応した高付加価値製品ラインナップを強化し、製品ソリューション販売に注力することで、売上高は133億78百万円(前年同期比12.5%増)となりました。
②化粧品・雑貨事業は、「ささやかな、幸せ感の創出」小さな感動が溢れる雑貨店を目指し、ハウズ公式アプリによるイベント情報&お得クーポンの配信、旬の食材を使ったランチ&カフェ提供等により集客を図り、プライベートブランド商品の展開による差別化を推し進め、卸売販売を縮小したことにより、売上高は29億59百万円(前年同期比61.1%減)となりました。
③出版・広告事業は、「県内ダントツの情報発信基地」を目指し、Webサイト「ふくおかナビ」を活用したデジタル販促営業や地方自治体向けのプロポーザル営業を推進し、売上高は1億47百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ7億90百万円減少し、152億99百万円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が6億92百万円減少したためです。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ9億40百万円減少し、66億19百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が4億48百万円減少したためです。
純資産の部は、前連結会計年度末に比べ1億49百万円増加し、86億79百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益3億22百万円等により利益剰余金が1億46百万円増加したためです。
この結果、自己資本比率は、56.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、7億96百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、5億49百万円(前年同期比150.7%増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益5億10百万円と売上債権の減少6億92百万円で資金が増加し、棚卸資産の増加6億34百万円で資金が減少したためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、3億49百万円(前年同期比9.6%増)となりました。これは主に、定期預金の増加1億98百万円と、有形固定資産の取得による支出1億28百万円で資金が減少したためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、4億70百万円(前年同期比2.2%増)となりました。これは主に、長期借入金の約定返済による支出2億94百万円及び配当金の支払1億75百万円で資金が減少したためです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。