【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、2023年5月8日の新型コロナウイルス感染症の2類相当から5類への分類移行もあり、社会経済活動の活性化により、景気は緩やかに回復しました。しかし、急激な円安、物価やエネルギーコストの高騰等が経済、国民生活に与える影響が顕在化しています。また、世界の景気も総じて持ち直しの動きが見られましたが、金融引き締めによる影響に加え、物価上昇等による景気下振れリスクに留意が必要です。
当社グループの属する半導体業界では、短期的には車載向けと産業機器向けは好調、民生電子機器向けは景気後退を受けた需要減と二極化する中で、特にメモリー需要減に伴うマイナス成長が予測されているものの、中期的には、あらゆるモノがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)、ビッグデータ、次世代高速通信規格、自動運転向けの需要拡大が見込まれます。
当社グループの事業領域であるAI/ビジュアル・コンピューティング分野においては、少子高齢化に伴う労働人口の減少、気候変動等の社会・環境課題の解決や安全安心社会の実現に向けたイノベーションの加速やAIの果たす役割の増大が予想されます。
このような環境下において、当社グループは、「Making the Image Intelligent」というパーパスのもと、当社の創業来の強みである画像インテリジェンス(画像の知能化)の力で現実世界の問題を解決し、ステークホルダーに価値をもたらす革新的な製品とサービスを創造することに取り組んでいます。注力分野であるセーフティ分野及びロボティクス分野において、企画から量産までの顧客製品・サービスの開発ライフサイクル全体に亘り、アルゴリズム、ソフトウエアから、当社の強みであるハードウエアまでの一貫開発体制をもって、IPコアラインセンス事業、製品事業、プロフェッショナルサービス事業を展開し、付加価値を提供することで、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図っています。
当第1四半期連結累計期間の注力分野における具体的な取り組みと成果としては、まずセーフティ分野において、安全運転支援向けとして、既存顧客向けプロフェッショナルサービスを遂行(売上計上は第2四半期以降を予定)するとともに、エッジからクラウドに亘る既存プロジェクトからのリカーリング収益を獲得しました。また、高精度画像認識エッジAIソフトウエア「ZIA SAFE」がデンソーテンの法人向け安全運転管理テレマティクスサービス「Offseg」のドライバーモニタリング機能に採用されました。
ロボティクス分野においては、既存顧客向けプロフェッショナルサービスを遂行(売上計上は第2四半期以降を予定)するとともに、デモ機開発による自律走行ロボット向けの新規ライセンス獲得活動を推進しました。また、資本業務提携先のCambrian社のピッキングロボット向けビジョンシステムのビジネスについては、自動車産業を中心とした製造業等の最終顧客の省人化や生産性向上に向けた製品納入や商談が進捗するとともに、エコシステムを拡張すべく、接続済みの海外製に加えて国内製の主な協働ロボットへの接続対応を完了しました。さらには、認識速度・精度や外乱光等の環境変化へのロバスト性の強みを生かし、協働ロボットと比較して処理能力の高い産業用ロボットを用いた三品産業向け透明体のピッキングを実現しました。
アミューズメント分野においては、稼働が好調なスマートパチスロを含むパチスロやパチンコ向けに画像処理半導体「RS1」の量産出荷を継続するとともに、引き続きこのユニークな2D・3D統合チップの優位性を発揮できる市場セグメントにおけるシェア拡大を目指しています。
また、その他の取り組みと成果として、現行製品の性能を大きく上回るAI IPプロセッサ「ZIA A3000」の開発、性能検証を進めています。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、製品事業において画像処理半導体「RS1」の量産出荷を継続するとともに、Cambrianビジョンシステム等を出荷しました。IPコアライセンス事業においては、AI/GPUランニングロイヤリティ収入、セーフティ分野およびロボティクス分野におけるリカーリング収益、メンテナンスサポート収入等を計上しました。また、プロフェッショナルサービス事業においては、AI/GPU受託開発サービスを提供しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は699百万円(前年同期比80.3%増)、営業利益は30百万円(前年同期営業損失89百万円)、経常利益は32百万円(前年同期経常損失83百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は26百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失84百万円)となりました。
当社グループは、単一セグメントであるためセグメント別の記載はしていませんが、事業別業績の概要は以下のとおりです。
①IPコアライセンス事業
ディジタルスチルカメラ、4Kテレビ、OA機器等のディジタル機器向けAI/GPUランニングロイヤリティ収入に加え、セーフティ分野およびロボティクス分野におけるリカーリング収益、メンテナンスサポート収入等の計上により、売上高は43百万円(前年同期32百万円)となりました。
②製品事業
「RS1」の好調な量産出荷に加えて、Cambrianビジョンシステム等の売上の計上により、売上高は652百万円(前年同期343百万円)となりました。
③プロフェッショナルサービス事業
ロボティクス分野におけるAI受託開発サービスおよびその他分野におけるGPU受託開発サービスの提供により、売上高は3百万円(前年同期11百万円)となりました。
また、分野別業績の概要は以下のとおりです。
①セーフティ分野
主に、IPコアライセンス事業におけるリカーリング収益およびメンテナンスサポート収入の計上により、売上高は6百万円(前年同期26百万円)となりました。
②ロボティクス分野
主に、製品事業におけるCambrianビジョンシステムの売上計上およびプロフェッショナルサービスの提供により、売上高は23百万円(前年同期4百万円)となりました。
③アミューズメント分野
主に、「RS1」の量産出荷売上の計上により、売上高は630百万円(前年同期332百万円)となりました。
④その他分野
主に、IPコアライセンス事業におけるディジタル機器向けAI/GPUランニングロイヤリティ収入およびメンテナンスサポート収入の計上により、売上高は38百万円(前年同期24百万円)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は3,533百万円となり、前連結会計年度末に比べ150百万円減少しました。主な変動要因は、現金及び預金が195百万円増加し、売掛金及び契約資産が354百万円減少したことによるものであります。また、固定資産は151百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円減少しました。主な変動要因は、有形固定資産および無形固定資産がそれぞれ3百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債および固定負債は合計で533百万円となり、前連結会計年度末に比べ184百万円減少しました。主な変動要因は、買掛金が175百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は3,150百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円増加しました。主な変動要因は、利益剰余金が26百万円増加したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率が85.5%となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、84百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
#C3652JP #ディジタルメディアプロフェッショナル #情報通信業セクター
