【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第1四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。文中の分析に関する事項は、当第1四半期連結会計期間末現在における当社経営者の認識に基づいております。
(1) 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年6月30日、以下「当第1四半期」という)におけるわが国の経済は、5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが引き下げられ、個人消費や設備投資の回復基調を受けて景気は緩やかに持ち直しの動きがみられましたが、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しする懸念があるほか、急激な為替相場の変動や物価の高騰などにより、景気の先行きは不透明な状況が続いております。当カラオケ業界におきましては、コロナ禍のマイナス影響が弱まるなか、主力であるナイト市場・カラオケボックス市場を中心に、全体として回復傾向で推移いたしました。このようななか、各事業におきまして諸施策を実施した結果、当第1四半期の業績は、売上高は35,381百万円(前年同期比16.9%増)となり、営業利益は4,757百万円(同57.5%増)、経常利益は5,003百万円(同54.5%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、前年同期にあった助成金収入1,675百万円が当第1四半期では剥落したことにより、3,443百万円(同1.6%増)となりました。
(百万円)
前第1四半期
当第1四半期
対前期増減
増減率
売 上 高
30,276
35,381
5,104
16.9%
営 業 利 益
3,021
4,757
1,736
57.5%
経 常 利 益
3,237
5,003
1,765
54.5%
親会社株主に帰属する四半期純利益
3,390
3,443
53
1.6%
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(業務用カラオケ)当事業におきましては、事業環境の改善を背景に、機器賃貸件数の拡大とコロナ禍の影響により減速していた旧機種から新機種への入替えを推進することにより、安定的収益基盤の強化に努めるとともに、ライブ映像・アニメ映像・ミュージックビデオなどの映像コンテンツをさらに充実させることにより、カラオケDAMの商品力強化を図りました。このようななか、4月にはフラッグシップモデルの後継機種である「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」を発売いたしました。マイクを通して声による楽曲予約やリモコン操作を可能にした「Aiアシスタント」機能を拡充し、英語・中国語・韓国語の発話にも対応したほか、実在のライブ会場の音響特性を再現する「ライブサウンド」機能に、数千人の大合唱やコール&レスポンスを演出する「エキサイトライブホール」を追加するなど、うたう楽しさをさらに追求した機能が好評をいただき、発売以降、計画を上回る出荷状況となりました。また、エルダー市場においては、コロナ禍においてかなわなかった介護施設等への訪問営業が一部で可能となるなど事業環境が改善するなか、オンラインイベントを定期的に開催するなどウェブの活用にも注力し、稼働台数の増加に努めました。以上の結果、新商品の好調な出荷とともに、機器賃貸件数及びDAM稼働台数が堅調に増加したことにより、売上高は前年同期比7.4%の増収となり、営業利益は販管費の増加などの影響により、前年同期比1.4%の減益となりました。
(百万円)
前第1四半期
当第1四半期
対前期増減
増減率
売 上 高
14,336
15,393
1,056
7.4%
営 業 利 益
3,773
3,719
△53
△1.4%
(カラオケ・飲食店舗)当事業におきましては、カラオケ2店舗、飲食2店舗の出店及び飲食2店舗の閉店を行ったことにより、当第1四半期末の店舗数はカラオケ510店舗、飲食171店舗となりました。5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが引き下げられたことなどにより、店舗の集客は期初から回復傾向で推移し、当第1四半期の既存店売上高はコロナ禍以前に比べカラオケ店舗で約10%減、飲食店舗で約10%増の水準まで回復し、前年同期比ではカラオケ店舗で約25%増、飲食店舗で約35%増となりました。このようななか、9月に35周年を迎えるビッグエコー店舗においては、「優里」や「ももいろクローバーZ」といったアーティストとのコラボレーションを通じて、カラオケから足が遠のいていたお客様の呼び戻しを図るとともに、最上位機種である「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」の早期導入やビッグエコーアプリへデンモクアプリ起動機能を搭載するなど、顧客満足度向上に努めました。また、飲食店舗においてはコールセンター機能の拡充を行い宴会予約の獲得を強化したほか、ダーツ業態である「ダーツワン上野駅前店」「REGALO新宿東口店」を出店するなど、幅広く集客の獲得を推進しました。以上の結果、売上高は前年同期比32.1%の増収となり、1,219百万円の営業利益となりました。
(百万円)
前第1四半期
当第1四半期
対前期増減
増減率
売 上 高
11,365
15,012
3,647
32.1%
営 業 利 益
△530
1,219
1,750
-
(音楽ソフト)当事業におきましては、イベント・コンサート等が再開され始めるなど、音楽業界にも活気が戻りつつあるなかで、CD・DVD等の商品販売及びTV番組制作事業が堅調に推移いたしました。以上の結果、売上高は前年同期比0.8%の減収となり、営業利益は前年同期比5.0%の増益となりました。
(百万円)
前第1四半期
当第1四半期
対前期増減
増減率
売 上 高
1,582
1,571
△11
△0.8%
営 業 利 益
58
61
2
5.0%
(その他)当事業におきましては、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業が堅調に推移し、当第1四半期末時点で2,100施設、27,000車室を超える規模に拡大いたしました。以上の結果、売上高はパーキング事業収入の増加などの影響により前年同期比13.8%の増収となり、営業利益は前年同期比1.6%の増益となりました。
(百万円)
前第1四半期
当第1四半期
対前期増減
増減率
売 上 高
2,990
3,404
413
13.8%
営 業 利 益
407
414
6
1.6%
(2) 財政状態の状況当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ15,107百万円減少し、173,515百万円となりました。増減の主なものとしては、流動資産では現金及び預金が19,964百万円減少し、その他に含まれる前払費用が1,868百万円増加しております。固定資産ではカラオケ賃貸機器が925百万円及びカラオケルーム及び飲食店舗設備が781百万円それぞれ増加しております。負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べ12,783百万円減少し、67,924百万円となりました。増減の主なものとしては、流動負債では支払手形及び買掛金が841百万円及び未払法人税等が1,351百万円それぞれ減少しております。固定負債では長期借入金が9,895百万円減少しております。純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ2,324百万円減少し、105,591百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加3,443百万円、剰余金の配当による利益剰余金の減少3,111百万円及び自己株式の取得による減少3,012百万円によるものであります。