【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第3四半期連結累計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、文中の分析に関する事項は、当第3四半期連結会計期間末現在における当社経営者の認識に基づいております。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日、以下「当第3四半期」という)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響が徐々に弱まり、個人消費を中心に正常化への動きがみられたものの、急激な為替相場の変動や物価の高騰などにより、景気の先行きは不透明な状況が続いております。当カラオケ業界におきましては、前期にまん延防止等重点措置とそれに伴う要請等が解除されたことにより、ナイト市場・カラオケボックス市場ともに多くの店舗が通常営業を再開いたしました。ビジネス立地や深夜帯の集客など一部にはコロナ禍の影響が継続したほか、第7波・第8波といった感染の再拡大もみられたものの、行政による営業制限等は行われず、全体として回復傾向で推移いたしました。このようななか、各事業におきまして諸施策を実施した結果、当第3四半期の業績は、売上高は94,507百万円(前年同期比35.2%増)となり、営業利益は9,690百万円(同614.3%増)、経常利益は10,238百万円(同330.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9,001百万円(同74.5%増)となりました。なお、前連結会計年度を対象とした雇用調整助成金や時短協力金をはじめとする各種給付金を「助成金収入」として、2,920百万円(前年同期は11,554百万円)を特別利益に計上しております。
(百万円)
前第3四半期累計
当第3四半期累計
対前期増減
増減率
売 上 高
69,927
94,507
24,580
35.2%
営 業 利 益
1,356
9,690
8,333
614.3%
経 常 利 益
2,377
10,238
7,861
330.6%
親会社株主に帰属する四半期純利益
5,157
9,001
3,843
74.5%
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(業務用カラオケ)当事業におきましては、各種営業制限の無い状況が継続したことに伴う顧客店舗の再開や新規開店の増加により、主力市場であるスナック・バーなどのナイト店舗を中心に、事業環境は回復傾向で推移いたしました。このようななか、当期の重要課題としておりますDAM稼働台数回復のため、カラオケ機器導入を支援するウェブサイト「カラオケの窓口」を前期に開設したことに加え、4月には物件情報サイト「よるみせナビ」を開設したほか、介護施設等のエルダー市場においてはオンラインイベントを開催するなど、当社の強みである対面での営業に加えてウェブも活用した営業体制の構築に努めました。また、前期にリリースいたしました、ライブの臨場感をそのままカラオケ店で体感できる新コンテンツ「ライビュー!」をはじめ、ライブ映像・アニメ映像・ミュージックビデオなどの映像コンテンツをさらに充実させることにより、カラオケDAMの商品力強化を図りました。さらに、10月にはDKエルダーシステム専用の最新機種として、レクリエーションの進行プログラムを自動作成・再生する「おまかせレク」や、進行プログラムを複数の施設と同時ペアリングで共有し、遠隔操作することができる「リモートセッション」など、介護施設職員の業務負荷軽減に繋がる機能を新たに搭載した「FREE DAM LIFE(フリーダムライフ)」を発売し、エルダー市場における旧機種からの入替えと新規顧客の獲得を図りました。以上の結果、売上高は前年同期比10.2%の増収となり、営業利益は前年同期比18.7%の増益となりました。
(百万円)
前第3四半期累計
当第3四半期累計
対前期増減
増減率
売 上 高
39,383
43,414
4,030
10.2%
営 業 利 益
9,182
10,898
1,715
18.7%
(カラオケ・飲食店舗)当事業におきましては、カラオケ13店舗、新業態(あまつ、ぎん天)を含む飲食9店舗の出店、及びカラオケ3店舗、飲食10店舗の閉店を行ったことにより、当第3四半期末の店舗数はカラオケ513店舗、飲食174店舗となりました。コロナ禍に伴う各種要請が前期で解除されたことにより、店舗の集客は期初から回復傾向で推移いたしました。ビジネス立地や深夜帯の集客など一部でコロナ禍の影響が継続したほか、第7波・第8波といった感染拡大時には回復基調の一時後退もみられたものの、当第3四半期を通じて通常営業ができたことにより、既存店売上高はコロナ禍以前に比べカラオケ店舗で約25%減(前年同期比では約100%増)、飲食店舗で約20%減(前年同期比では約130%増)の水準まで回復いたしました。このようななか、ビッグエコー店舗においては最上位機種である「LIVE DAM Ai(ライブダムアイ)」を全室に設置した店舗を44店舗とするなど設備面での強化を図り、顧客満足度向上に努めました。また、SNS(Twitter・TikTok)によるカラオケの楽しさの訴求をはじめ、6月より全店で開始した「最強学割」を打ち出すことなどにより、若年層の集客にも注力いたしました。以上の結果、売上高は前年同期比108.8%の増収となり、709百万円の営業損失となりました。
(百万円)
前第3四半期累計
当第3四半期累計
対前期増減
増減率
売 上 高
17,834
37,240
19,406
108.8%
営 業 利 益
△6,914
△709
6,205
-
(音楽ソフト)当事業におきましては、イベント・コンサートが徐々に再開され始めるなど、音楽業界にも活気が戻りつつあるなかで、CD・DVD等の商品販売が回復傾向で推移したほか、TV番組制作事業も堅調に推移いたしました。以上の結果、売上高は前年同期比7.3%の増収となり、営業利益は前年同期比163.1%の増益となりました。
(百万円)
前第3四半期累計
当第3四半期累計
対前期増減
増減率
売 上 高
4,359
4,680
320
7.3%
営 業 利 益
47
124
77
163.1%
(その他)当事業におきましては、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業が堅調に推移し、当第3四半期末時点で約2,000施設、約24,500車室に拡大いたしました。以上の結果、売上高はパーキング事業収入の増加などの影響により前年同期比9.9%の増収となり、営業利益は前年同期比57.4%の増益となりました。
(百万円)
前第3四半期累計
当第3四半期累計
対前期増減
増減率
売 上 高
8,350
9,173
822
9.9%
営 業 利 益
769
1,211
442
57.4%
(2) 財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,068百万円増加し、186,458百万円となりました。増減の主なものとしては、流動資産の現金及び預金が2,087百万円、受取手形及び売掛金が1,582百万円、棚卸資産が1,273百万円及びその他に含まれる前渡金が924百万円それぞれ増加しております。負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べ2,973百万円増加し、78,203百万円となりました。増減の主なものとしては、流動負債の支払手形及び買掛金が1,313百万円及びその他に含まれる未払金が1,356百万円それぞれ増加しております。純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ3,094百万円増加し、108,255百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加9,001百万円及び剰余金の配当による利益剰余金の減少6,168百万円によるものであります。
(3) 生産、受注及び販売の実績当第3四半期連結累計期間において、販売の実績が著しく増加しております。詳細につきましては、「(1) 経営成績の状況」をご参照ください。