【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日) における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による状況が徐々に緩和され持ち直しの期待がある中で、世界的な金融引き締めやそれに伴う為替変動、ならびにインフレ、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による燃料輸入価格の上昇等の不透明感もあり、景気の先行きが懸念されます。情報産業につきましても、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大影響を受け、国内外問わずリモートワークやオンライン教育、またデジタルトランスフォーメーション(DX)の需要が後押しとなり、2023年の世界におけるIT支出額は4兆6,000億ドル増加の昨年対比5.5%増の伸長が見込まれています。世界的インフレ懸念や企業の支出に対する慎重さは窺えるものの、ビジネス向けソフトウェアに至っては、企業が競争上の優位性を獲得するためにソフトウェア主導の変革による生産性の向上や自動化を進めるための支出を優先することから2桁の成長が予測されております。 セキュリティ業界におきましては、引き続き国家機関等を狙ったサイバー攻撃、企業の機密情報の漏洩の被害、暗号資産の流出等をはじめとする特定の企業や組織を狙う標的型攻撃や、中でも暴露型の二重脅迫を行うランサムウェアといわれるサイバー攻撃が目立ちました。このような背景を受け、セキュリティ対策は従来のような各端末の防御や、ネットワーク環境下を各領域に分けた境界線によって守る境界防御対策だけではもはや十分な対策と言えない状況に変化してきており、侵入を前提とした脅威の可視化や深い分析による事後対策も含む対応等の需要が拡大しております。今後は対話型人工知能(AI)などの活用拡大に伴い新たなセキュリティリスクも懸念される中で一層セキュリティ意識が問われる風潮が高まっております。このような環境下、当社グループの経営状況は、以下のようなものでありました。
日本地域につきましては、法人向けビジネスはクラウドオペレーションセキュリティが大きく貢献し、従来型セキュリティが中心のITインフラセキュリティなども伸長する等、全体的に堅調でした。個人向けビジネスにおきましても引き続き携帯電話ショップでの販売が好調でした。その結果、同地域の売上高は20,914百万円(前年同期比3.2%増)と増収となりました。 アメリカズ地域につきましては、企業向けビジネスにおいてクラウドオペレーションが弱かったものの、当社のセキュリティプラットフォーム:Trend Vision One(以下、Vision One)を背景にSOCオペレーションセキュリティが好調だったことに加え、マネージドサービスが伸長しました。そのほか過年度過少だった売上の調整や円安の影響もあり、その結果、同地域の売上高は13,446百万円(前年同期比18.4%増) と二桁増収となりました。 欧州地域につきましては、企業向けビジネス全般において大きく伸長しました。特にITインフラセキュリティが大きく貢献し、SOCオペレーションセキュリティ並びにクラウドオペレーションセキュリティも伸長しました。加えて円安の影響もあり、その結果、同地域の売上高は11,012百万円(前年同期比24.6%増)と二桁増収となりました。 アジア・パシフィック地域につきましては、企業向けビジネスにおいてSOCオペレーションセキュリティが大きく伸長し、マネージドサービスやクラウドオペレーションセキュリティも好調でした。地域的にはオーストラリア、中東、台湾が同地域の売上を牽引しました。加えて円安の影響も受け、その結果、同地域の売上高は13,330百万円(前年同期比33.7%増)と二桁増収となり全地域において最も高く伸長しました。 その結果、当社グループ全体の当第1四半期連結累計期間における売上高は58,704百万円(前年同期比16.4%増)となりました。
一方費用につきましては、円安影響も大きく受けた人件費や利用量の増加に伴うクラウドコストの大幅増に加え、コロナ禍後の経済再開を受け増加した出張費等が大きく増加したこと等により、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計費用は49,155百万円(前年同期比25.0%増)と大きく増加し、当第1四半期連結累計期間の営業利益は9,548百万円(前年同期比14.1%減)と減益となりました。 また、当第1四半期連結累計期間の経常利益は8,979百万円(前年同期比20.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6,374百万円(前年同期比25.3%減)となりました。
当社が重要な経営指標として意識しているPre-GAAP(繰延収益考慮前売上高)ベースの営業利益額は8,815百万円となり、前年同期に比べ1,852百万円減少(前年同期比17.4%減)となりました。これは先行投資的側面の強い人的投資やSaaSビジネスの好調に伴うクラウド利用コストの増加などによる売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計費用の増加が、二桁成長したPre-GAAP以上に大きかったことによるものです。
(2)財政状態の分析当第1四半期連結会計期間末の現金及び預金の残高は、173,696百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,845百万円減少いたしました。 有価証券やのれんが増加した一方、現金及び預金をはじめ受取手形、売掛金及び契約資産並びに投資有価証券が大幅に減少したこと等により、当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ20,574百万円減少の450,224百万円となりました。 当第1四半期連結会計期間末の負債は、繰延収益の増加等により前連結会計年度末に比べ230百万円増加の242,351百万円となりました。 当第1四半期連結会計期間末の純資産は、利益剰余金の減少や自己株式の増加があったこと等により、前連結会計年度末に比べ20,805百万円減少の207,873百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況 当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間と比較して233百万円収入が増加して19,480百万円のプラスとなりました。これは主に、法人税等の支払額の減少によりキャッシュ・フローが増加したことによるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間と比較して、839百万円収入が減少して570百万円のマイナスとなりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入の減少によるものです。 また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前第1四半期連結累計期間と比較して、2,369百万円支出が増加して28,586百万円のマイナスとなりました。これは主に、自己株式の取得による支出額が増加したことなどによるものであります。 これらの増減に現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた結果、当第1四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物の残高は198,334百万円となり、前連結会計年度末に比べて9,308百万円減少しました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動 当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、1,145百万円であります。
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