【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の売上高は5,354百万円(前期比0.4%増)、営業利益は85百万円(前期比8.3%減)、経常利益は急激な円安の進行により、当社グループの保有する外貨建資産を期末時点の為替レートで評価替えしたことにより為替差損(95百万円)が発生したこと等により、14百万円(前期比91.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は40百万円(前期は関係会社出資金売却益の計上などにより2,138百万円)となりました。
なお、当社グループは建築用ファスナー及びツール関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載は省略しております。
財政状態の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりです。
資産合計は前連結会計年度末に比べ78百万円減少の8,001百万円となりました。これは現金及び預金の減少187百万円、受取手形の減少54百万円、売掛金の減少71百万円、電子記録債権の減少162百万円、商品及び製品等の棚卸資産の増加414百万円が主な要因であります。
負債合計は前連結会計年度末に比べ279百万円減少の4,541百万円となりました。これは電子記録債務の増加180百万円、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の減少103百万円及び長期借入金の減少97百万円、預り金等のその他流動負債の減少253百万円が主な要因であります。
純資産合計は前連結会計年度末に比べ200百万円増加の3,459百万円となりました。これは為替換算調整勘定の増加209百万円が主な要因であります。
これらの結果、当連結会計年度の経営指標につきましては、流動比率181.7%、自己資本比率43.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首に比べ765百万円減少の1,459百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、キャッシュ・フローは159百万円の支出(前期は368百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の減少及び棚卸資産の増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、キャッシュ・フローは649百万円の支出(前期は2,247百万円の収入)となりました。これは主に定期預金への預入れによる支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、キャッシュ・フローは209百万円の支出(前期は919百万円の支出)となりました。これは主に借入金の減少等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前年同期比(%)
建築用ファスナー及びツール関連事業(千円)
3,266,786
113.4
(注)1.当社グループの報告セグメントは「建築用ファスナー及びツール関連事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、販売価格で表示しており、外注加工分を含んでおります。
ロ 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前年同期比(%)
建築用ファスナー及びツール関連事業(千円)
2,394,001
98.6
(注)1.当社グループの報告セグメントは「建築用ファスナー及びツール関連事業」の単一セグメントであります。
2.金額は、販売価格で表示しております。
ハ 受注実績
当社グループは、主に過去の販売実績及び販売見込等による見込生産を行っているため、該当事項はありません。
ニ 販売実績
当連結会計年度の販売実績を市場区分ごとに示すと、次のとおりであります。
市場区分
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前年同期比(%)
住宅市場(千円)
2,557,810
102.9
一般建築市場(千円)
2,795,203
98.3
その他(千円)
1,140
100.0
合計(千円)
5,354,154
100.4
(注)1.当社グループの報告セグメントは「建築用ファスナー及びツール関連事業」の単一セグメントであります。
2.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
積水ハウス㈱
1,493,186
28.0
1,515,070
28.3
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の度重なる流行に見舞われたものの、ウィズコロナへの移行により総じて持ち直し傾向が持続しました。一方で資源価格の高騰に急激な円安進行が相まって、企業業績や国民生活に大きな影響を及ぼしています。当社グループの業績に関係の深い建設・住宅業界におきましても、新設住宅着工戸数、民間非居住建築物ともにほぼ前年並みの水準にとどまる中、エネルギー価格や資材価格の上昇への対応が企業活動を継続するにあたって大きな課題となっております。
当社は前連結会計年度(2021年12月期)において中国事業からの撤退を完了するとともに、事業構造の転換及び徹底した経費削減により4期ぶりに赤字から脱却いたしました。当期はこれまで取り組んできた成果を土台に、営業人員の増強や新規顧客の開拓、マーケティングチャネルの整備等営業体制の強化を進めるとともに生産体制の再編成を進めてまいりましたが、一般建築市場向けの拡販や新規先へのスペックインが計画を下回るとともに、価格転嫁に努めたものの原材料や光熱費等の度重なる値上げの影響や、生産体制の再編成による生産高の一時的な減少が利益を圧迫しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,354百万円(前期比0.4%増)、営業利益は85百万円(前期比8.3%減)、経常利益は急激な円安の進行により、当社グループの保有する外貨建資産を期末時点の為替レートで評価替えしたことにより為替差損(95百万円)が発生したこと等により、14百万円(前期比91.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は40百万円(前期は関係会社出資金売却益の計上などにより2,138百万円)となりました。
(財政状態の分析)
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりであります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための費用、販売費及び一般管理費等の営業費用や、生産設備等への設備投資であります。
これらの資金需要に対応するための財源は、営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金により調達することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入及び社債の発行等により調達していく考えであります。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この作成にあたっては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されている会計方針に基づき処理しております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状
況」「1 連結財務諸表等」「(1)連結財務諸表」「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは経営改革プラン(2020年~2022年)において3か年の目標を掲げ、目標の達成に向けて各施策に取り組んでまいりました。各年度の達成状況につきましては、下記のとおりであります。
経営改革プラン実績(連結) (単位:百万円)
2020年度
2021年度
2022年度
計画
実績
計画
実績
計画
実績
売上高
6,510
5,309
6,800
5,331
7,000
5,354
営業利益
60
△146
150
93
200
85
当期純利益
0
△322
70
2,138
100
40
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