【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況a. 財政状態(総資産)商品及び製品が1,812百万円、原材料及び貯蔵品が1,264百万円増加しましたが、現金及び預金が3,016百万円減少したこと等により、総資産は前連結会計年度末比ほぼ横ばいの、122,056百万円となりました。(負債)金融機関からの借入金が1,984百万円減少したこと等により、負債合計は前連結会計年度末に比べて2.6%減少し、71,514百万円となりました。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末に比べて4.0%増加し、50,542百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益1,779百万円により利益剰余金が増加したことによります。自己資本比率は前連結会計年度末に比べて1.6ポイント増加し、41.4%となりました。
b. 経営成績当社グループを取り巻く経済環境は、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が残るなか、社会活動の回復が進み、個人消費を中心に持ち直しの動きが見られたものの、急激な円安の進行や長期化するロシア・ウクライナ問題による国際情勢の不安定化、原燃料価格の高止まり等、景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。このような状況のなか当社グループは、紙・パルプ事業の生産体制再構築の取り組みを進めるとともに、グループ事業について選択と集中による収益力向上を図るなど、既存事業の発展・強化に努めております。環境ビジネスとしては、nanoforestの化粧品原料への利用拡大、鶏舎用改善資材としての販売や農業資材の法人向け試験販売を開始し実用化への取り組みを進めるとともに、プラスチック使用削減に貢献する中越エコプロダクツ事業については試運転を始め、早期事業化に注力しております。当第2四半期連結累計期間の営業成績につきましては、円安や原燃料価格の高騰のなか、製品価格の改定や製品販売強化に取り組むとともに製造コストの縮減に努めました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は以下のとおりとなりました。
連結売上高 49,289百万円 (前年同四半期比 14.0%増)連結営業利益 1,502百万円 (前年同四半期比 35.6%増)連結経常利益 2,542百万円 (前年同四半期比 79.8%増)親会社株主に帰属する四半期純利益 1,779百万円 (前年同四半期比 121.8%増)
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。① 紙・パルプ製造事業紙パルプ事業につきましては、想定以上の原燃料価格高騰の環境下、拡販や製品価格の改定とともに、パルプ販売の拡大や前年度に調達・生産した棚卸資産の払い出し影響等によるコスト低減が寄与し、増収・増益となりました。◎ 新聞用紙新聞用紙につきましては、発行部数の減少による全体的な需要減と前期の他社被災に伴う新聞社への救援納入が大きかったため、数量、金額ともに前期を下回りました。◎ 印刷用紙印刷用紙の国内販売につきましては、コロナ禍で落ち込んでいた経済活動は緩やかな回復傾向にありますが、当年春からの値上げの実施に依る前倒し特需が前年度末に発生した影響で販売数量は減少しましたが、輸出でカバーし数量は前期を上回りました。金額も販売数量増に加え値上げと円安が寄与して前期を上回る事が出来ました。◎ 包装用紙包装用紙の販売につきましては、半導体不足による自動車関連低調の影響はありましたが、東南アジアを中心とした需要に支えられ数量は前期を上回りました。販売数量増に加え値上げと円安が寄与し金額も前期を上回りました。◎ 特殊紙・板紙及び加工品等特殊紙・板紙及び加工品等の販売につきましては、壁紙は好調に推移し前期を上回り、脱プラ需要および巣ごもり需要の食品関連を中心とした加工原紙も前期を上回ることが出来ました。金額に関しましても販売数量増に加え値上げが寄与し前期を上回ることが出来ました。◎ パルプパルプの販売につきましては、世界的にパルプ市況が回復するなか、数量・金額ともに前期を上回りました。これらにより、当事業の業績は以下のとおりとなりました。
連結売上高 43,357百万円 (前年同四半期比 14.5%増)連結営業利益 964百万円 (前年同四半期比 62.1%増)
② 発電事業発電事業につきましては、燃料価格の高騰はありましたが、売電単価の価格改定を行ったことや、今年度は隔年で行っているボイラーの定期検査がなかったことなどにより増収・増益となりました。これらにより、当事業の業績は以下のとおりとなりました。
連結売上高 3,774百万円 (前年同四半期比 16.6%増)連結営業利益 503百万円 (前年同四半期比 15.6%増)
③ その他文具事業の事業整理や原燃料価格の高騰等により減収・減益となりました。これらにより、当事業の業績は以下のとおりとなりました。
連結売上高 8,377百万円 (前年同四半期比 9.1%減)連結営業損失 44百万円 (前年同四半期は 45百万円の連結営業利益)
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は11,845万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1,384百万円(前第2四半期連結累計期間比71.2%減)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益2,235百万円、減価償却費2,920百万円があったものの、棚卸資産の増加3,215百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は2,641百万円(前第2四半期連結累計期間比67.6%増)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出2,988百万円、長期貸付金の回収による収入315百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2,259百万円(前第2四半期連結累計期間比27.4%減)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出3,384百万円、長期借入れによる収入4,100百万円、短期借入金の返済による支出2,699百万円によるものです。
(3) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は216百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 主要な設備該当事項はありません。