【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
売上高
(百万円)
営業利益
又は
営業損失(△)
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属する四半期純利益
(百万円)
1株当たり
四半期純利益
(円)
当第2四半期
連結累計期間
12,674
△11
970
801
138.71
前第2四半期
連結累計期間
18,760
1,164
2,286
1,554
269.43
増減率(%)
△32.4
-
△57.5
△48.5
△48.5
当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、コロナ禍からの脱却による社会経済活動の正常化を背景に景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、国際情勢の不安定化や中国経済の先行き懸念に加え、世界的な物価の高騰とそれに対応する各国の金融引き締めによる海外景気の下振れリスク等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
こうした状況のもと、当社グループにおきましては、複写機・プリンター向け材料、触媒向け材料、誘電体材料等の各市場における需要の回復が遅れたことにより、在庫調整の影響を受けました。また、2022年12月に連結子会社であった戸田聯合実業(浙江)有限公司の出資持分を譲渡したことにより、売上高は前年同期を下回りました。
利益面においては、売上高の減少に加え、原材料及びエネルギー価格が前期よりも高水準で推移していることにより、営業利益は前年同期を下回りました。
営業外収支においては、為替が円安に振れたこと等の利益を押し上げる要因はあったものの、営業利益の減少により経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期を下回りました。
以上のことから、売上高は12,674百万円(前年同期比32.4%減)、営業損失は11百万円(前年同期は営業利益1,164百万円)、経常利益は970百万円(前年同期比57.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は801百万円(前年同期比48.5%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
売上高
セグメント利益
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率(%)
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率(%)
機能性顔料
8,218
4,247
△48.3
1,077
545
△49.4
電子素材
10,769
8,655
△19.6
1,550
1,032
△33.4
消去又は全社
△227
△228
-
△1,462
△1,588
-
合計
18,760
12,674
△32.4
1,164
△11
-
(機能性顔料)
複写機・プリンター向け材料、触媒向け材料の売上は市場における需要回復が遅れた影響を受けました。また、戸田聯合実業(浙江)有限公司の出資持分を譲渡したこと等から、売上高は前年同期比48.3%減の4,247百万円、セグメント利益は前年同期比49.4%減の545百万円となりました。
(電子素材)
世界最高レベルの磁気特性を持つ希土類ボンド磁石材料の売上が主に自動車用途として、前期より伸長いたしました。しかしながら、誘電体材料においては、市場回復の遅れやICT機器の需要低迷等により在庫調整の影響を受けました。また、電池関連材料の製造を営んでいる当社の連結子会社においても、需要変動の影響を受けたこと等から、売上高は前年同期比19.6%減の8,655百万円、セグメント利益は前年同期比33.4%減の1,032百万円となりました。
(2)財政状態の状況
前連結会計年度末
(百万円)
当第2四半期
連結会計期間末
(百万円)
増減額
(百万円)
資産合計
52,016
53,998
1,982
負債合計
35,456
35,847
391
純資産合計
16,559
18,151
1,592
当社グループの当第2四半期連結会計期間末における資産は、現金及び預金が767百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が564百万円、原材料及び貯蔵品が633百万円、有形固定資産が518百万円、のれんが275百万円、関係会社出資金が769百万円増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ1,982百万円増加いたしました。
負債においては、支払手形及び買掛金が556百万円、流動負債のその他が313百万円、長期未払金が356百万円減少したものの、借入金が1,420百万円、固定負債のその他が505百万円増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ391百万円増加いたしました。
純資産においては、親会社株主に帰属する四半期純利益801百万円、その他有価証券評価差額金の増加249百万円、為替換算調整勘定の増加583百万円等から、前連結会計年度末に比べ1,592百万円増加いたしました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.0ポイント増加して32.5%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
前第2四半期
連結累計期間
(百万円)
当第2四半期
連結累計期間
(百万円)
増減額
(百万円)
営業活動によるキャッシュ・フロー
△118
△1,275
△1,157
投資活動によるキャッシュ・フロー
△749
△849
△100
財務活動によるキャッシュ・フロー
1,169
1,134
35
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、7,709百万円となり、前連結会計年度末より767百万円減少いたしました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは△1,275百万円(前年同四半期は△118百万円)となりました。これは主に、為替差損益369百万円、持分法による投資損益568百万円、売上債権の増減額372百万円、仕入債務の増減額678百万円等による資金の減少が、税金等調整前四半期純利益1,111百万円等による資金の増加を上回ったこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△849百万円(前年同四半期は△749百万円)となりました。これは主に、関係会社株式の払込による支出が249百万円、有形固定資産の取得による支出778百万円等による資金の減少が、利息及び配当金の受取額140百万円等による資金の増加を上回ったこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,134百万円(前年同四半期は1,169百万円)となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,510百万円等による資金の増加が、長期借入金の返済による支出2,216百万円等による資金の減少を上回ったこと等によります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、762百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。