【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属する四半期純利益
(百万円)
1株当たり
四半期純利益
(円)
当第3四半期
連結累計期間
27,491
1,203
2,746
2,677
464.11
前第3四半期
連結累計期間
24,676
1,649
2,757
2,105
365.23
増減率(%)
11.4
△27.0
△0.4
27.2
27.1
当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、徐々に経済活動が正常化に向かい、景気に緩やかな持ち直しの動きが見られたものの、原材料及びエネルギー価格の高騰による物価上昇、米中関係の緊張の高まりやウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引き締めによる海外景気の下振れ等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
こうした状況のもと、当社グループにおきましては、基幹事業である着色材料を中心に販売が好調に推移したことにより、売上高は前年同期を上回りました。
利益面においては、原材料・エネルギー価格及び輸送費高騰の影響により営業利益及び経常利益は前年同期を下回ったものの、特別損益において、連結子会社であった戸田聯合実業(浙江)有限公司の出資持分を譲渡したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期を上回りました。
以上のことから、売上高は27,491百万円(前年同期比11.4%増)、営業利益は1,203百万円(前年同期比27.0%減)、経常利益は2,746百万円(前年同期比0.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,677百万円(前年同期比27.2%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
売上高
セグメント利益
前第3四半期
連結累計期間
(百万円)
当第3四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率(%)
前第3四半期
連結累計期間
(百万円)
当第3四半期
連結累計期間
(百万円)
増減率(%)
機能性顔料
9,685
12,318
27.2
1,521
1,621
6.6
電子素材
15,322
15,512
1.2
2,254
1,790
△20.6
消去又は全社
△331
△339
-
△2,126
△2,208
-
合計
24,676
27,491
11.4
1,649
1,203
△27.0
(機能性顔料)
市場の需要が前年度に引き続き旺盛であり、主に複写機・プリンター向け材料、塗料向け材料、触媒向け材料が好調に推移し、売上高は前年同期を上回ったこと等から、売上高は前年同期比27.2%増の12,318百万円、セグメント利益は前年同期比6.6%増の1,621百万円となりました。
(電子素材)
世界的な半導体不足及びスマートフォンやPCの市場低迷による在庫調整の影響により誘電体材料等の需要が低迷いたしました。一方、世界最高レベルの磁気特性を持つ希土類ボンド磁石材料の売上は主に自動車用のモーター用途として、前年より伸長いたしました。加えて、2021年8月13日に子会社化した江門協立磁業高科技有限公司を連結したこと(前年度は第3四半期連結会計期間より損益計算書を連結)等から、売上高は前年同期比1.2%増の15,512百万円、セグメント利益は前年同期比20.6%減の1,790百万円となりました。
(2)財政状態の状況
前連結会計年度末
(百万円)
当第3四半期
連結会計期間末
(百万円)
増減額
(百万円)
資産合計
51,292
52,776
1,484
負債合計
37,333
36,128
△1,205
純資産合計
13,958
16,648
2,690
当社グループの当第3四半期連結会計期間末の財政状態は次のとおりであります。
資産においては、受取手形及び売掛金が2,481百万円、投資その他の資産のその他が1,008百万円減少したものの、現金及び預金が1,208百万円、原材料及び貯蔵品が473百万円、流動資産のその他が711百万円、のれんが606百万円、関係会社出資金が1,531百万円増加したこと等から、前連結会計年度末に比べ1,484百万円増加いたしました。
負債においては、借入金が2,282百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が2,503百万円、賞与引当金が200百万円、長期未払金が348百万円減少したこと等から、前連結会計年度末に比べ1,205百万円減少いたしました。
純資産においては、非支配株主持分が663百万円減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益2,677百万円、為替換算調整勘定の増加742百万円等から、前連結会計年度末に比べ2,690百万円増加いたしました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ5.7ポイント増加して29.9%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、985百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。