【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
経営成績等の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、米国、中国の対立やロシアによるウクライナ侵攻の影響等により海外経済の不確実性が高まり、先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
このような環境の中、当社グループは、中期スロ-ガンとして「安心をお届けする不二精機グループ」を掲げ、品質管理体制の徹底強化によるグループ一体となった顧客満足の更なる追求を図り、精密金型のコア技術をもとに自動車及び二輪車などの成形事業分野への積極的な展開を行い、顧客への高付加価値製品の提供による安定受注の拡大に努めてまいりました。
また、「『考動』で価値を創る」をグループ全社員の行動規範とし、「お客様の利益の最大化」を目標に、新たな価値創造、また「5S活動」を基本とする着実な品質改善活動に取り組んでおります。
(1) 財政状態の状況
総資産は、前連結会計年度末に比べ2億64百万円(3.0%)減少し、85億26百万円となりました。
流動資産は、受取手形及び売掛金が2億93百万円、製品が52百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1億45百万円(3.2%)減少し、44億32百万円となりました。
固定資産は、主にリース資産が1億27百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1億19百万円(2.8%)減少し、40億93百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ2億98百万円(5.0%)減少し、56億90百万円となりました。
流動負債は、短期借入金が1億31百万円増加し、一方、支払手形及び買掛金が76百万円、電子記録債務が36百万円、契約負債が36百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1億13百万円(2.7%)減少し、40億25百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が1億75百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ1億85百万円(10.0%)減少し、16億64百万円となりました。
純資産は、主にその他有価証券評価差額金が29百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ34百万円(1.2%)増加し、28億35百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.4ポイント増加し、33.3%となりました。
(2) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期に比較して、精密成形品その他事業の売上高が増加したことにより、前年同四半期比3億38百万円(9.0%)増加の40億80百万円となりました。
損益につきましては、主に射出成形用精密金型及び成形システム事業の収益性が低下したことにより、営業利益は、前年同四半期比1億7百万円(41.8%)減少の1億50百万円となりました。経常損益では、円安傾向は続いているものの、為替差損益が前年同四半期では差益31百万円だったところ、差損7百万円に転ずるなどで、経常利益は、前年同四半期比1億46百万円(53.8%)減少の1億25百万円となりました。特別損益項目、法人税等を加え、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比1億17百万円(71.2%)減少の47百万円となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。なお、以下の記載はセグメント間の内部売上高又は振替高を含んだ金額によっております。
<射出成形用精密金型及び成形システム事業>
自動車部品用精密金型が減少したことなどにより、当セグメントの売上高は前年同四半期比2億55百万円(15.4%)減少の13億99百万円となりました。コロナ禍後で顧客からの金型の受注環境が厳しさを増す中、原材料価格の上昇などの影響を受け、セグメント利益は前年同四半期比89百万円(72.1%)減少の34百万円となりました。
なお、個別受注生産である当事業の未検収の受注残高は一時的に低下しましたが、徐々に回復してきております。
<精密成形品その他事業>
主力製品である自動車部品用成形品は、東南アジア市場を中心に中期的な受注をいただいており、当セグメントの売上高は前年同四半期比5億16百万円(23.4%)増加の27億24百万円となりました。原材料価格の上昇などの影響により、セグメント利益は前年同四半期比0百万円(0.7%)増加の1億14百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ2億83百万円増加し、12億22百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は5億54百万円(前年同四半期は1億45百万円の獲得)となりましたが、これは税金等調整前四半期純利益1億23百万円に、主として売上債権の減少3億30百万円及び減価償却費の計上2億79百万円等があった一方、仕入債務の減少90百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1億17百万円(前年同四半期は2億19百万円の使用)となりましたが、これは主として、有形固定資産の取得による支出1億14百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1億67百万円(前年同四半期は72百万円の獲得)となりましたが、これは主として、短期借入金の純増額1億47百万円があった一方、長期借入金の返済による支出2億4百万円、リース債務の返済による支出58百万円及び配当金の支払額50百万円があったことによるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は15百万円であります。なお、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第2四半期連結累計期間に重要な変更はありません。