【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による社会経済活動の制限が緩和され、景気の回復の兆しがみられましたが、円安による為替相場の変動、ウクライナ情勢の長期化等による資源価格の高騰などにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
住宅建築業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響、円安、ウッドショック、原油等の資源価格の高騰等により、新設住宅着工戸数は軟調に推移しており、先行きに懸念が広がる状況で推移いたしました。
このような状況のもとで、改正木材利用促進法(脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律)が2021年10月1日に施行され、対象が民間建築物や中高層建築物を含む「建築物一般」に拡大されたこと、更に地球上で唯一の循環資源である木材を生かして「持続可能な開発目標 SDGs」の実現に貢献していくことを宣言いたしました。私たちは、Community with wood~200年先の笑顔のために~、非住宅建築の木造化を推進し、地産地消の認証木材使用による森林保護や高性能住宅により二酸化炭素の排出量を抑制し、地球温暖化防止へ貢献してまいります。
住宅資材事業では、プレカット受注を営業戦略の柱として、建材・住設・エクステリア等のトータル受注を目指してまいりました。また、製材工場ウッド・ミルのブランドであります国産人工乾燥杉製材品「宮城の伊達な杉」の更なる普及や、2019年1月に選出された「第7回富県宮城グランプリ」を糧に宮城県内産業の発展や地域経済の活性化に努力してまいりました。
建設事業では、「宮城の伊達な杉」を使用することで木の本来の性質であります優しい質感と香り、調湿効果に優れ、ある程度の太さがあれば火にも強く耐久性があり、「優しさ」と「強さ」を兼ね備えた「宮城の伊達な杉の家」CORE(コア)等と、選ばれた自然素材を採用し心身の健康を配慮した設計ノウハウと健康素材で、構成される住まいの提案と住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等によってエネルギーを創り年間に消費するエネルギー量が概ねゼロとなる、ZEH住宅等を拡販してまいりました。
この結果、当第3四半期累計期間の売上高は、3,848百万円(前年同期比8.3%増)となりました。営業利益は180百万円(前年同期比17.6%減)、経常利益は200百万円(前年同期比15.1%減)、四半期純利益は129百万円(前年同期比30.1%減)となりました。
なお、セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。)
ア.住宅資材事業
大型木造物件と地域に根ざした営業展開を図るため、地場工務店等を中心とした営業活動に注力しました。ウッドショックの中、プレカット、宮城の伊達な杉の出荷が前年同期より好調であったことにより、工場の製造原価率が下がったことにより、売上高3,094百万円(前年同期比11.8%増)、営業利益356百万円(前年同期比13.4%増)となりました。
イ.建設事業
注文住宅等の競争が激しく、売上高722百万円(前年同期比4.0%減)、営業損失33百万円(前年同期営業利益17百万円)となりました。
ウ.賃貸事業
賃貸収入は、売上高30百万円(前年同期比10.1%減)、営業利益23百万円(前年同期比14.4%減)となりました。
また、当第3四半期末における総資産は、現金及び預金278百万円の増加などにより6,470百万円と前事業年度末に比べ225百万円の増となりました。
負債につきましては、支払手形及び買掛金142百万円の増加などにより2,641百万円と前事業年度に比べ127百万円の増となりました。
純資産は、利益剰余金の増加などにより3,828百万円と前事業年度に比べ98百万円の増となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)主要な設備
当第3四半期累計期間において、主要な設備及び主要な設備計画等の著しい変動はありません。