【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの営業収益は13,324百万円(前期比1,721百万円、14.8%増)となり、構造改革の推進等によるコスト削減効果もあり、営業利益は1,292百万円(前期比792百万円、158.1%増)となりました。これに、営業外収益および営業外費用を加減した経常利益は1,405百万円(前期比522百万円、59.2%増)となり、特別利益および特別損失ならびに法人税等を加減し、非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は1,223百万円(前期比549百万円、81.6%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(運輸業)
鉄軌道事業、バス運送事業、タクシー事業ともに、下期以降、回復傾向がみられましたが、通期では新型コロナウイルス感染症拡大以前の売上水準を下回る厳しい結果となりました。
このような状況下においても、嵐山線では人気アニメ「鬼滅の刃」コラボレーションイベントの東映太秦映画村との共同開催や、世界文化遺産高山寺および西日本ジェイアールバスとの連携による「鳥獣戯画きっぷ」の発売、文化庁「観光再開・拡大に向けた文化観光コンテンツの充実事業」の採択を受けた、映画文化の魅力発信と旅行商品販売のウェブサイト「ニッポン シネマレトロ キョウト」の開設など、関係先と連携し沿線地域の魅力を深耕・発信する販売促進策を実施しました。叡山ケーブル・ロープウェイでは、比叡山上の「ガーデンミュージアム比叡」や八瀬地域で開催されたイベントとの連携、京都バス㈱では京都市交通局との一部系統における共同運行開始したほか、政府による行動制限の撤廃や観光支援策実施などの効果もあり、利用客が増加しました。福井地区では、京福バス㈱が交通系ICカードシステムの導入準備に着手、ケイカン交通㈱・福井交通㈱が「京福グループ配車アプリ」と「事前確定運賃」のサービスを開始するなど、2024年春予定の北陸新幹線金沢・敦賀間延伸開業に伴う来訪客増加を視野に各施策を進めました。
運輸業の営業収益は6,899百万円(前期比1,036百万円、17.7%増)となり、営業損失は33百万円(前期営業損失615百万円)となりました。
(提出会社の鉄軌道事業の運輸成績表)
種別
単位
当連結会計年度
(2022.4.1~2023.3.31)
対前期増減率(%)
輸送人員
定期
千人
2,709
6.0
定期外
〃
4,931
32.2
計
〃
7,641
21.5
旅客運輸収入
定期
百万円
248
4.6
定期外
〃
1,003
36.9
計
〃
1,251
29.0
(業種別営業成績)
種別
当連結会計年度
(2022.4.1~2023.3.31)
営業収益
対前期増減率
百万円
%
鉄軌道事業
1,345
29.0
バス運送事業
4,987
15.1
タクシー事業
692
13.2
消去
△125
-
計
6,899
17.7
(不動産業)
不動産業では、居住系賃貸建物の賃貸収入が引き続き堅調に推移、「BOAT RACE(ボートレース)三国」はプレミアムGIレース「マスターズチャンピオン」の開催や各種販売促進策の実施が奏功し増収となりました。京福電気鉄道㈱が保有する福井口土地では新テナント「クスリのアオキ」が営業を開始、㈱京福コミュニティサービスは福井市福1丁目の賃貸住宅を取得、「Kフォート福」として管理運営をスタートするなど、不動産賃貸事業の更なる強化拡充を図りました。
不動産業の営業収益は5,030百万円(前期比295百万円、6.3%増)となり、営業利益は1,249百万円(前期比47百万円、4.0%増)となりました。
(業種別営業成績)
種別
当連結会計年度
(2022.4.1~2023.3.31)
営業収益
対前期増減率
百万円
%
不動産賃貸事業
5,779
9.3
不動産販売事業
95
△52.5
消去
△844
-
計
5,030
6.3
(主な相手先別の収益実績及び総営業収益に対する割合)
相手先
前連結会計年度
(2021.4.1~2022.3.31)
当連結会計年度
(2022.4.1~2023.3.31)
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
越前三国競艇企業団
3,532
30.45
3,824
28.70
(レジャー・サービス業)
レジャー・サービス業の各施設とも、積極的な営業活動や観光支援策の効果で利用客が増加しました。
ホテル京福 福井駅前では、ホテルの落ち着いた雰囲気を生かしつつ、恐竜をデザインしたパネル照明やカーペットなど遊び心を取り入れた「恐竜ルーム」を8階に2室オープンし、北陸新幹線福井延伸開業後の観光需要の高まりを見据え、ホテルの付加価値を高めました。
レジャー・サービス業の営業収益は1,630百万円(前期比408百万円、33.4%増)となり、営業利益は75百万円(前期営業損失85百万円)となりました。
(業種別営業成績)
種別
当連結会計年度
(2022.4.1~2023.3.31)
営業収益
対前期増減率
百万円
%
ホテル業
721
59.6
水族館業
508
33.4
物販業
213
6.1
その他
202
0.4
消去
△14
-
計
1,630
33.4
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に加え、減価償却費等の非現金支出項目による資金留保などにより2,334百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ755百万円の収入増となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などにより1,098百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ123百万円の支出増となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済などにより986百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ49百万円の支出増となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,950百万円となり、前連結会計年度末に比べ249百万円の増加となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループのサービス・販売等は、必ずしも一様ではないため、セグメント毎に金額あるいは数量での記載は行なっておりません。
そのため生産、受注及び販売の実績については、「(1)経営成績等の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。
(経営成績の分析)
当連結会計年度におけるわが国経済は、下期以降、新型コロナウイルス感染症への感染防止策が順次緩和される中、経済活動に穏やかな持ち直しの動きがみられた一方、世界経済の減速懸念や原材料価格高騰などの下振れリスクにより、依然先行き不透明な厳しい状況下で推移しました。
このような状況のもと、当社グループでは、安全輸送の維持と安心してご利用いただけるサービスの提供、コロナ禍で影響を受けた各事業の業績回復に総力で取り組むとともに、京福バス㈱が2022年4月の京福リムジンバス㈱の吸収合併に続き、2023年2月にケイカン交通㈱・福井交通㈱を完全子会社化し、福井地区交通事業3社の一体的・効率的経営の体制を整備するなどの構造改革を推進した結果、当連結会計年度の営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、それぞれ過去最高となりました。
(財政状態の分析)
総資産は、有形固定資産の取得などにより、前連結会計年度末に比べ1,029百万円増加し、21,182百万円となりました。
負債は、長期借入金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ337百万円減少し、11,718百万円となりました。
純資産は親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ1,366百万円増加し、9,463百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社グループは、「連結営業収益」、「連結ROE」、「連結有利子負債/EBITDA倍率」を重要な指標として位置付けております。各指標は、以下のとおりです。
経営指標
前連結会計年度
当連結会計年度
連結営業収益
11,603百万円
13,324百万円
連結ROE
9.7%
15.4%
連結有利子負債/EBITDA倍率※
4.47倍
2.83倍
※連結有利子負債/EBITDA倍率=(社債+借入金)÷(営業利益+減価償却費)
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要の主な内容は運転資金及び設備投資資金であり、これらの調達方法につきましては、営業活動により獲得した資金を充当し、不足分を借入金など有利子負債により調達することとしております。
借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資資金については、長期借入金及び社債の調達を基本としております。
なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりです。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
