【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス禍が継続する中、ワクチンの接種は進んでおりますが、依然先行きの見えない状態が続いております。このような中、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの3年間にわたる第5次中期経営計画がスタートいたしました。第5次中期経営計画では、2025年に目指す姿としての長期ビジョン「医療・介護を支える商品やサービスを戦略的に提供することにより、地域・コミュニティのヘルスケアになくてはならない存在となる」に引き続き取り組むとともに、「次代を見据えたビジネスモデルの革新」を中期ビジョンとし、実践課題として「1.市場の構造変化と市場特性に合わせた医薬品流通モデルの追求」「2.医療のDX進展に伴う流通・マーケティングモデルの進化」「3.プライム市場に対応したグループ経営推進」を設定し、この課題を着実に解決することで、地域ヘルスケアになくてはならない企業として一層の進化を目指してまいります。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高289,376百万円(前年同期比101.5%)、営業利益730百万円(前年同期比78.2%)、経常利益は2,423百万円(前年同期比102.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,437百万円(前年同期比101.9%)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 医薬品卸売事業当社グループの主力事業である医薬品卸売事業の当連結累計期間におきましては、薬剤費ベースで6.69%の薬価改定によるマイナスの影響はあったものの、新型コロナウイルス禍による受診抑制などの影響から徐々に回復しつつあるなか、主に新薬創出加算品やインフルエンザワクチンを中心とした各種ワクチンの販売に注力するとともに、新型コロナウイルス感染症関連の医療機器や臨床検査試薬等の販売も堅調に推移したため、販売面において前年同期実績を上回り伸長いたしました。利益面におきましては、取引コストを意識した価格交渉を徹底したことと、繰り返しになりますが、インフルエンザワクチンを中心としたワクチン販売や新型コロナウイルス感染症関連の医療機器や臨床検査試薬等の販売増により、さらには昨年度から引き続き国や地方自治体から受託した新型コロナワクチンの配送業務に係る収益も予想を超えたことにより、第1四半期に発生した薬価改定に伴う前期末在庫の新旧仕切価に関わるマイナスの会計処理の影響を吸収しても営業利益は前年実績を大きく上回る予定でありました。しかしながら、2022年10月28日に、当社グループの一部の取引先が東京地方裁判所に自己破産を申請したことにより、当社グループが保有する債権について取立不能のおそれが生じたと判断し貸倒引当金を計上したことで、営業利益は前年実績を下回る結果となりました。以上のことにより、売上高は273,045百万円(前年同期比101.4%)、セグメント利益(営業利益)は、607百万円(前年同期比82.2%)となりました。
② 薬局事業薬局事業におきましては、国が求めるかかりつけ薬局を目指し、関連する調剤報酬の算定に努めましたが、薬価改定の影響により売上高は、9,009百万円(前年同期比99.6%)、セグメント利益(営業利益)は、32百万円(前年同期比39.6%)となりました。
③ 動物用医薬品卸売事業動物用医薬品卸売事業におきましては、高利益商品の販売増により売上高は、5,309百万円(前年同期比103.5%)でしたが、物流費の増加により、セグメント利益(営業利益)は、178百万円(前年同期比94.1%)となりました。
④ その他事業その他事業におきましては、農薬卸売事業の販売が好調だったものの、新型コロナウイルスの影響で介護事業やスポーツ関連施設運営事業等の業績が振るわず、売上高は、2,011百万円(前年同期比105.4%)、セグメント損失(営業損失)は、146百万円の損失(前年同期実績は97百万円のセグメント損失)となりました。
当第2四半期連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末から3,398百万円増加し、316,432百万円となりました。内訳は、流動資産200,920百万円、固定資産115,511百万円であります。流動資産の主な内訳は、現金及び預金27,374百万円、受取手形及び売掛金123,569百万円、棚卸資産31,444百万円、未収入金15,909百万円であります。なお前連結会計年度末に比べ、貸倒引当金779百万円の増加及び未収入金が707百万円減少したものの、現金及び預金が402百万円、受取手形及び売掛金が4,036百万円増加したこと等により、流動資産が2,388百万円増加しております。固定資産の内訳は、有形固定資産45,519百万円、無形固定資産4,750百万円、投資その他の資産65,241百万円であります。なお、前連結会計年度末に比べ、投資有価証券が5,755百万円増加したこと等により、固定資産が1,010百万円増加しております。負債は、前連結会計年度末から188百万円減少し、212,803百万円となりました。内訳は、流動負債191,230百万円、固定負債21,573百万円であります。流動負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金179,248百万円、賞与引当金1,482百万円であります。なお前連結会計年度末に比べ、未払法人税等が1,332百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が2,563百万円増加したこと等により、流動負債が1,137百万円増加しております。固定負債の主な内訳は、長期借入金7,275百万円、退職給付に係る負債590百万円であります。なお、前連結会計年度末に比べ、退職給付に係る負債が2,038百万円減少したこと等により、固定負債が1,325百万円減少しております。純資産は、前連結会計年度末から3,587百万円増加し、103,628百万円となりました。主な要因は、自己株式の取得998百万円の減少があったものの、その他有価証券評価差額金4,020百万円の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益1,437百万円の計上等によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、23,492百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において、営業活動による資金の増加は4,035百万円となりました。これは主として売上債権の増加額4,036百万円等の減少要因があったものの、差入保証金の減少額4,301百万円及び税金等調整前四半期純利益の計上2,350百万円等の増加要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において、投資活動による資金の減少は1,200百万円となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出1,108百万円、無形固定資産の取得による支出306百万円等の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において、財務活動による資金の減少は2,611百万円となりました。これは主として自己株式の取得による支出998百万円、配当金の支払額745百万円及び長期借入金の返済による支出485百万円等の減少要因によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において新たに発生した対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動該当事項はありません。
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