【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績に関する説明当第2四半期連結累計期間における国内経済は、経済活動の正常化に伴い個人消費は増加基調を保ち、緩やかな持ち直しの動きを維持しました。また、北米および欧州経済は、インフレと金利上昇による景気の後退懸念が強まりながらも賃上げの広がりや雇用の増加もあり、個人消費は堅調さを保ちました。アジア経済は、中国における経済活動再開後の景気回復が鈍く、その他のアジア地域も輸出や設備投資需要に勢いを欠き回復は緩やかなものに留まりました。このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間の連結経営成績は、主に時計事業が堅調に推移し売上高は1,529億円(前年同期比3.5%増)、営業利益は135億円(前年同期比9.6%増)と増収増益となりました。また、経常利益は174億円(前年同期比3.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益については133億円(前年同期比5.9%増)と、それぞれ増益となりました。
① 時計事業ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、物価上昇に伴う消費マインドの低下が見られながらも、『ATTESA』や『PROMASTER』などの中核ブランドが好調に推移するなど底堅さを保ち、またインバウンド需要にも回復が見られたことで、増収となりました。海外市場のうち北米市場は、物価上昇率が依然として高い水準を維持しており先行き不透明感が強まる中、ジュエリーチェーンや百貨店流通において弱含んだ動きも見られましたが、主にEC販売などが好調に推移したことで増収となりました。欧州市場は、激しい物価高に見舞われながらもイギリス、イタリアなどが好調に推移し、フランスにおいても新たな取扱店の拡大が順調に進んだことなどにより増収となりました。アジア市場は、人流の回復に伴いシンガポールなどが上向き傾向を維持し、中国もまだ限定的ではあるものの徐々に回復に転じたことで増収となりました。“BULOVA”ブランドは、主力の北米市場において、ジュエリーチェーンなどの主要流通に勢いを欠く展開となったものの、トラベル流通など新たな販路の広がりが補い、増収となりました。ムーブメント販売は、機械式ムーブメントが堅調に推移した一方で、アナログクオーツムーブメントが欧米市場における景気後退懸念を受け慎重な動きとなり、前年並みの実績となりました。以上の結果、時計事業全体では、長引く世界的な物価上昇に伴う消費マインドの低下が懸念される中、グローバルブランドや、プレミアムブランド及び機械式時計の強化に向けた取り組みを進めたことで、売上高は785億円(前年同期比7.0%増)と増収となりました。営業利益においては、売上高の上昇と継続的な収益性改善に向けた取り組みが寄与し、102億円(前年同期比15.9%増)と増益となりました。
② 工作機械事業国内市場は、全体的に設備投資への慎重姿勢が広がる中、自動車関連の出荷が伸び悩みましたが、建機や医療関連などが底堅く推移し、増収となりました。海外市場は、中国やその他のアジア市場の市況低迷が継続しており販売が落ち込んだものの、欧州及び米州市場で主に医療関連の販売が堅調に推移したことで、前年並みの実績を確保しました。 以上の結果、工作機械事業全体では売上高は414億円(前年同期比1.3%増)と増収となりました。営業利益においては部材価格の高騰の影響等により52億円(前年同期比5.5%減)と減益となりました。
③ デバイス事業精密部品のうち自動車部品は、半導体不足に伴う部品の供給不足が緩和するとともに自動車メーカーの生産回復が進み、増収となりました。また、小型モーターは医療関連など幅広い分野での市況回復が寄与し増収となったものの、水晶デバイスはPCやIoT関連市場における需要減速を受け減収となり、精密部品全体では前期並みとなりました。 オプトデバイスのうちチップLEDは、ゲーム機向け等が底堅く推移した一方、車載向けLEDの回復の遅れや中国・アジア市場の景気減速の影響等により照明向けLEDが落ち込み、減収となりました。 以上の結果、デバイス事業全体では売上高は221億円(前年同期比3.2%減)と減収となりましたが、営業利益は固定費削減を進めたことにより4億円(前年同期比1,708.2%増)と増益となりました。
④ 電子機器他事業情報機器は、市況環境に対する見通しの悪化から需要の回復は弱いものとなりPOSプリンターやバーコードプリンターが伸び悩んだものの、フォトプリンターがイベント需要の拡大等により好調に推移し、増収となりました。健康機器は、体温計が新型コロナウイルス感染症の収束に伴う需要の落ち込みや、血圧計の値上げによる販売数の減少が響き、減収となりました。 以上の結果、電子機器他事業全体では、売上高は107億円(前年同期比3.0%増)、営業利益は主に健康機器の落ち込みが響き6億円(前年同期比9.3%減)と、増収減益となりました。
(2) 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ212億円増加し、4,112億円となりました。資産のうち流動資産は、現金及び預金が35億円減少した一方で、棚卸資産が143億円、受取手形及び売掛金が52億円増加したこと等により、137億円の増加となりました。固定資産につきましては、機械装置及び運搬具が22億円、リース資産が21億円増加したこと等により、75億円の増加となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ、未払費用が26億円、未払法人税等が20億円増加した一方で、短期借入金が9億円減少したこと等により89億円増加し、1,661億円となりました。純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方で、123億円の自己株取得や49億円の配当を行ったこと等により株主資本が38億円減少したこと、為替換算調整勘定が133億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ122億円増加しました。なお、391億円の自己株消却をしたことにより、利益剰余金と自己株式が減少しております。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期末に比べ264億円減少し、769億円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、157億円(前年同四半期連結累計期間は13億円の収入)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が177億円、減価償却費が58億円、その他が50億円となった一方、棚卸資産の増加額が81億円、仕入債務の減少額が27億円、法人税等の支払が12億円となったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、前年同四半期末と比べ51億円減少し、48億円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が80億円、定期預金の預入による支出が9億円となった一方、投資有価証券の売却による収入が27億円、定期預金の払戻による収入が24億円となったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、前年同四半期末と比べ117億円増加し、185億円の支出となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が128億円、配当金の支払額が49億円となったことによるものです。また、リファイナンスによる社債の償還と発行を行っております。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましてはグループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。
(8) 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(9) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,941百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
