【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績に関する説明当第2四半期連結累計期間における国内経済は、物価上昇の影響等を受けながらも、新型コロナウイルスの感染症拡大による経済活動の停滞からの正常化に伴い、個人消費は引き続き緩やかな持ち直しの動きが見られました。また、北米および欧州市場では、資源価格の高騰が進むなどインフレが加速し、各国において急速な金融引き締め対応が行われた結果、景気の下押し圧力に見舞われたことから回復は弱含みとなりました。アジア市場は、中国市場がロックダウンに伴う活動制限による個人消費の落ち込みを受け依然として停滞感の強い展開となったほか、その他のアジア地域も急激な物価上昇の影響を受け回復は弱いものに留まりました。このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間の連結経営成績は、主力の時計事業を中心に伸長し、売上高は1,476億円(前年同期比8.8%増)、営業利益は123億円(前年同期比15.6%増)と増収増益となりました。また、経常利益は168億円(前年同期比39.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益については126億円(前年同期比28.1%増)と、それぞれ増益となりました。
① 時計事業ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、物価上昇に伴う節約志向の高まりも見られましたが、『The CITIZEN』をはじめとしたプレミアムブランドや『CITIZEN ATTESA』ブランド誕生35周年記念限定モデルなどが順調に推移し、前年並みの実績となりました。海外市場のうち北米市場は、歴史的なインフレが進み先行き不透明感が強まる中、百貨店などの主要流通が堅調さを保ったほか、コロナ禍において制限されていたトラベル需要の回復を受けクルーズ船向けの販売も増加するなど、引き続き大きく売り上げを伸ばしました。欧州市場も同様に激しい物価高に見舞われる中、イギリスやドイツなどが堅調に推移し、増収となりました。アジア市場は、東南アジア、インドなどが上向きつつある一方で、中国においてロックダウンや移動制限の影響を大きく受けたことにより減収となりました。一方、“BULOVA”ブランドは、主力の北米市場において百貨店向けやオンライン向けの販売が堅調に推移したほか、トラベル流通向け販売の回復も寄与し、増収となりました。ムーブメント販売は、中国市場の落ち込み等により機械式ムーブメントの需要が減少したほか、アナログクオーツムーブメントは欧米市場での景気後退を懸念した慎重な動きとなり、減収となりました。以上の結果、時計事業全体では、世界的な物価上昇に伴う消費マインドの低下が懸念されながらも、取扱店舗の拡大に努めたことにより海外市場が好調に推移したほか、円安の進行も寄与し、売上高は733億円(前年同期比18.2%増)と、増収となりました。営業利益においては、売上高の上昇と継続的な収益性改善に向けた取り組みが寄与し、88億円(前年同期比82.0%増)と増益となりました。
② 工作機械事業半導体をはじめとした部品不足の影響が長期化する中、国内市場は自動車メーカー各社の減産の影響を受け自動車関連が軟調だったものの、半導体や建機、住宅設備関連が好調に推移し、増収となりました。海外市場は、中国市場で実施されたロックダウンの影響により設備投資への慎重姿勢が広がった一方で、欧州および米州市場は景気の先行き不透明感が高まる中で引き続き医療関連等が堅調に推移し、増収となりました。以上の結果、工作機械事業全体では売上高は409億円(前年同期比6.8%増)と増収となりました。営業利益においては原材料価格や輸送費などの上昇に伴い、55億円(前年同期比6.1%減)と減益となりました。
③ デバイス事業精密部品のうち自動車部品は、半導体不足の影響による自動車メーカーの減産の影響を受け減収となりました。水晶デバイスは継続してきた旺盛な需要に一部で一服感も見られましたが全体的に堅調に推移したほか、小型モーターも引き続き医療関連や半導体関連など幅広い分野から需要を獲得し、精密部品全体では横ばいとなりました。オプトデバイスのうちチップLEDは、ゲーム機向け等が底堅く推移した一方、中国におけるロックダウン実施の影響等により車載向けや照明向けLEDが落ち込み、減収となりました。以上の結果、デバイス事業全体では売上高は229億円(前年同期比10.3%減)、営業利益は0億円(前年同期比98.5%減)と減収減益となりました。
④ 電子機器他事業情報機器は、半導体不足による部材調達や物流の遅延等の影響を受けましたが、フォトプリンターが一定数量を出荷できたことに加えPOSプリンターやバーコードプリンターも需要が回復し、増収となりました。健康機器は、体温計が前年度の新型コロナウイルスの感染症拡大による特需からの反動があったものの海外向けが堅調に推移したほか、健康意識の高まりを受け血圧計も安定的に推移し、増収となりました。以上の結果、電子機器他事業全体では、売上高は104億円(前年同期比6.8%増)、営業利益は7億円(前年同期比0.3%増)と増収増益となりました。
(2) 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ208億円増加し、4,157億円となりました。資産のうち流動資産は、現金及び預金が93億円減少した一方で、棚卸資産が141億円、受取手形及び売掛金が68億円増加したこと等により、201億円の増加となりました。固定資産につきましては、建設仮勘定が14億円、建物及び構築物が4億円増加したこと等により、6億円の増加となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ、支払手形及び買掛金が7億円、未払費用が25億円増加した一方で、退職給付に係る負債が33億円減少したこと等により18億円減少し、1,544億円となりました。純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上した一方で、28億円の自己株取得や26億円の配当を行ったことにより株主資本が71億円増加したこと、為替換算調整勘定が160億円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ226億円増加しました。なお、101億円の自己株消却をしたことにより、利益剰余金と自己株式が減少しております。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期末に比べ69億円減少し、1,033億円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、13億円(前年同四半期連結累計期間は151億円の収入)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が177億円、減価償却費が56億円となった一方、棚卸資産の増加額が77億円、退職給付に係る負債の減少額が35億円、仕入債務の減少額が33億円、法人税等の支払が52億円となったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、前年同四半期末と比べ60億円増加し、100億円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が62億円、定期預金の預け入れによる支出が70億円となった一方、定期預金の払い戻しによる収入が20億円、有形固定資産の売却による収入が18億円となったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、前年同四半期末と比べ52億円増加し、68億円の支出となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が29億円、配当金の支払額が26億円となったことによるものです。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましては国内グループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。
(8) 会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(9) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,937百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
