【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、混迷の度合いを増すウクライナ危機による世界経済へのダメージ、資源高や円安、米金利高などさまざまな要因による悪影響を被りました。しかしながら、国内景気の動向では、企業の設備投資は増加基調が続いており、内需面におけるコロナ禍の影響についても、全国旅行支援による旅行需要の拡大や水際対策緩和によるインバウンド需要の回復といった政策効果もあり、過去の感染拡大時と比較すればマイナスの影響度合いは限定的なものとなりました。
このような経済環境のなか、企業のIT投資動向は、コロナ禍で先送りされてきた投資計画の実行や、ビジネス環境の激変とそれにDXで適応していこうとする意欲の高まりに後押しされ堅調に推移しています。投資テーマとしては、新規デジタルビジネスの創出、デジタル技術の活用による既存ビジネスの付加価値向上、といった「バリューアップ投資」が業種を問わず増加しつつある一方で、産業界全般としては、依然として、業務効率化や既存システムの維持、改修、運用といった従来型の「効率化投資」も、人材不足への対応やコスト削減を目的としたIT化ニーズを受け、数多く取り組まれている状況です。
このように変化の激しい市場競争にあって、企業がサービスの創造と革新を通じて自社の価値を向上させるためのDXに取り組む際には、「業務革新を実現するためのDX推進」と「既存のレガシーIT資産のマイグレーション」という両面への対応が求められています。当社グループでは、このような企業のDX推進ニーズに対して、「データ」「サービス」「プロセス」の「3つのITマネジメント力※」に関する技術とノウハウの強みをもとにお客様の事業変革とIT課題解決を支援しています。現在、当社グループは、中期経営計画(2021年度から2023年度)の基本方針「共感をカタチにし、ユニークを創造するITサービスカンパニーへ」の下、お客様とともに「課題×IT(デジタル技術)=成果」の視点からサービス提供を行うことができる事業形態への転換(事業のサービスシフト)を進めています。
※当社グループの強みである「3つのITマネジメント力」「データマネジメント」 :日々の企業活動から生まれる膨大なデータをDX推進や企業価値創出の源泉とするためにはその整備と管理が重要です。そのためのデータガバナンスの確立を豊富な実績に基づくコンサルティングノウハウと各種サービスの提供によりサポートするものです。「サービスマネジメント」:市場トレンドが所有から利用へと移り事業のサービスシフトが進む中、サブスクリプションモデルでは契約してからの顧客体験の向上がビジネスの成功要因となっています。そのための事業のサービス化支援、カスタマーサクセスや戦略的アウトソーシングの体制構築を豊富な実績に基づくコンサルティングノウハウと各種サービスの提供によりサポートするものです。「プロセスマネジメント」:企業活動の業務フローを「プロセスの可視化」「属人化から標準化」といった、人のスキルや能力に依存せず業務プロセスを改善することは、業務効率や生産性向上に必要なだけではなくDX推進のための前提条件となります。そのための体制構築を豊富な実績に基づくコンサルティングノウハウと各種サービスの提供によりサポートするものです。
当第3四半期連結累計期間の業績は、企業のDX推進への取り組みや旺盛な投資意欲を背景に、売上面では、プロダクトサービス、クラウドサービス、プロフェッショナルサービスの3セグメントともに概ね計画通りに推移し、売上高82億63百万円(前年同四半期比9.7%増)となりました。利益面では、全セグメントの増収に伴う利益増加に加え内製化推進、計画外の営業外収益の計上等が寄与し、営業利益5億35百万円(同38.5%増)、経常利益7億16百万円(同44.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益4億51百万円(同45.7%増)となりました。
<セグメント業績> セグメントごとの業績は次のとおりです。
(百万円)
セグメント
項目
1Q
2Q
3Q
3Q累計
前年同期
前年同期比増減率
プロダクトサービス
売上高
1,130
1,078
1,082
3,290
3,186
3.3%
営業利益
308
228
237
774
845
△8.4%
営業利益率
27.3%
21.2%
22.0%
23.5%
26.5%
△3.0pt
クラウドサービス
売上高
758
804
768
2,331
2,135
9.2%
営業利益
△109
△45
△96
△250
△282
-
営業利益率
-
-
-
-
-
-
プロフェッショナルサービス
売上高
779
889
971
2,640
2,211
19.4%
営業利益
13
52
86
152
46
225.2%
営業利益率
1.7%
5.9%
8.9%
5.8%
2.1%
+3.7pt
プロダクトサービス 自動化・帳票プロダクト事業では、DX推進に伴うシステム更改やマイグレーションニーズを捉えたプロアクティブな提案活動が奏功し、受注が増加しました。また、法改正に伴う電子化対応の動きを追い風に、帳票基盤刷新などのサービス移行案件も引き続き増加しました。利益面では、主に前期に盛り上がりを見せた、巣ごもり需要の増加に伴う電子商取引の決済量の増加に対応するための金融業界におけるメインフレームの増強投資一巡による反動減の影響を受けました。
クラウドサービス 企業のDX推進への取り組みが進む中、依然として根強い業務改革ニーズがあります。お客様の情報システム部門を支援するIT活用クラウド事業においては、サービスデスクの品質向上、コロナ禍において定着してきたリモートワークを支える基盤である当社の主力サービス群が堅調に推移しました。 事業推進クラウド事業では、第2四半期に引き続き、主力の人材派遣業界向けサービスやwithコロナの通勤形態に対応する通勤経費管理サービスが堅調に推移しました。新たな市場開拓を推進しているカスタマーサクセス向けサービスは、スタートアップ企業からエンタープライズ企業へと広がり、既存のお客様における新規事業担当部署への採用が増加しました。しかしながら損益面では、主力サービスは堅調だったものの、新規サービスの伸びが計画を下回ったことなどが影響しました。
プロフェッショナルサービス コンサルティング事業では、DX領域への投資が本格化する中、データを可視化し共有するためのデータマネジメントやサービス品質向上のためのサービスマネジメントの重要性の高まりを受け、当社グループ企業の持つノウハウと実績が評価され、受注が増加しました。 システムインテグレーション事業では、グループ力を活かした複合提案によるプライム案件の増加や企業のDX移行ニーズの高まりを受けたパートナー企業からの案件増加が業績に貢献しました。また、技術面での競争力を強化するべく行ってきたSalesforceエンジニア育成策も奏功しました。 アウトソーシング事業では、DX投資を背景としたシステム運用のアウトソーシング需要を捉え、既存のお客様へのサービス提供が堅調に推移しました。加えて、将来のシステム運用ニーズへの対応も見据えた、メインフレームのマイグレーションニーズを取り込み受注が増加しました。
(脚注)・サービスシフト顧客の求める価値が商品そのものから、その商品を使うことで「どんな問題を解決できるか」や、さらには「どんな体験・感動を得られるか」へと移行する中、従来型のモノ自体の品質や機能の提供から、それを使用する局面、使用することで得られる価値をサービスとして提供することへと移行していくこと。・マイグレーション「移動、移住、移転」を意味する英語の「migration」が語源。IT分野では、ソフトウェアやハードウェア、システム、データ、開発言語などを別のプラットフォームに移行したり、新しいシステムに切り替えたりすることを意味する。たとえば、企業がコンピューターを買い替えたときや、合併するなどしてシステムを統合したときにマイグレーションが必要となる。・カスタマーサクセス「顧客が自社の課題を解決し、成功することを導く」サービスを指す。企業側から見たとき、“カスタマーサポート”がエンドユーザからの問い合わせに受動的に対応するサービスであるのに対し、“カスタマーサクセス”はエンドユーザのサービス利用状況に応じて能動的にアプローチする姿勢を指している。
(2) 財政状態の分析(資産)当第3四半期連結会計期間末(以下、当第3四半期末)における総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比較して14百万円増加し、143億78百万円となりました。これは主に現金及び預金が2億88百万円増加した一方で、ソフトウェアが1億6百万円減少したことによるものです。
(負債)負債は、前期末と比較して15百万円減少し、33億79百万円となりました。これは主に、買掛金が33百万円及び流動負債その他が1億44百万円それぞれ増加した一方で、賞与引当金が84百万円、未払法人税等が44百万円及び役員賞与引当金が35百万円それぞれ減少したことによるものです。
(純資産)純資産は、前期末と比較して29百万円増加し、109億99百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が60百万円増加した一方で、利益剰余金が73百万円及び自己株式が34百万円それぞれ減少したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により4億51百万円増加し、配当金の支払いにより5億12百万円減少しています。この結果、当第3四半期末における自己資本比率は76.5%(前期末は76.4%)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は3億35百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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