【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に位置付けられるなど、感染拡大防止のための行動制限緩和が進み、経済活動正常化に向けての動きが加速しました。しかしながら、エネルギー・原材料価格の高騰による物価高や慢性的な人手不足から、依然として先行き不透明感が漂っております。
当業界におきましては、橋梁事業では首都圏での大型プロジェクトの発注が一段落したことや、高速道路会社の発注が減少したことで、新設鋼橋の発注は低調に推移いたしました。鉄構事業では、首都圏での大型再開発事業は概ね順調に推移したものの、鉄骨需要の回復は遅れ気味で当第1四半期の出件は低調な結果となりました。
このような厳しい状況のもとで当社は、受注の確保が最優先課題であることを徹底し、橋梁事業では工事の規模に関わらず着実に受注を積み上げた結果、前年同四半期を上回る結果を残すことが出来ました。鉄構事業では、目標案件の受注確定時期が第2四半期以降に延びた影響もあり、当第1四半期の受注高は低調な結果となりました。
損益面では、各種経費の増加に伴う「販売費及び一般管理費」の増加や、鉄構事業での原価高等の影響はありましたが、橋梁事業で手持ち工事が順調に進捗したことで、前年同四半期比では大きく改善し、良好な結果を残すことが出来ました。
当第1四半期累計期間の経営成績は、売上高4,452,685千円(前年同四半期比19.9%増)、営業利益351,223千円(前年同四半期は営業損失215,809千円)、経常利益423,972千円(前年同四半期は経常損失141,100千円)、四半期純利益302,289千円(前年同四半期は四半期純損失209,662千円)であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 橋梁事業
橋梁事業における当第1四半期累計期間の売上高は3,497,706千円(前年同四半期比12.9%増)、セグメント利益は427,563千円(前年同四半期はセグメント損失162,247千円)となりました。また、当第1四半期累計期間の受注高は3,240,710千円(前年同四半期比85.5%増)となり、当第1四半期会計期間末の受注残高は20,534,870千円(前年同四半期比38.2%増)となりました。
② 鉄構事業
鉄構事業における当第1四半期累計期間の売上高は954,979千円(前年同四半期比55.3%増)、セグメント損失は76,340千円(前年同四半期はセグメント損失53,562千円)となりました。また、当第1四半期累計期間の受注高は105,040千円(前年同四半期比69.5%減)となり、当第1四半期会計期間末の受注残高は5,694,054千円(前年同四半期比22.1%増)となりました。
当第1四半期会計期間末の総資産は、26,884,582千円で前事業年度末比393,740千円の減少となりました。主な要因は現金預金及び投資有価証券の増加と受取手形・完成工事未収入金の減少であります。負債は、前事業年度末比899,058千円減少し、7,296,550千円となりました。主な要因は短期借入金の減少と未成工事受入金の増加であります。純資産は利益剰余金とその他有価証券評価差額金の増加により、前事業年度末比505,317千円増加し、19,588,032千円となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、12,987千円であります。 なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。