【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、コロナ禍からの緩やかな持ち直しが続く一方で、ウクライナ情勢などに起因してエネルギー・原材料価格が高騰したことや、これに伴うインフレの加速により各国で金融引き締めが実施されたことなどから、次第に景気の減速懸念が高まりました。
また、当社グループの事業環境については、円安となったことや、ディスプレイ市況が悪化したことにより、厳しいものとなりました。
こうした中、当社グループは、「海外事業の強化」、「新規領域(新商品/サービス、新規市場、新規事業)の拡大」、エネルギー・原材料価格の高騰など「様々なリスクへの対応力強化」の3つの取り組みを推進しました。
当第3四半期連結累計期間の業績は、ICTとディスプレイデバイスの売上が減少したものの、注力分野であるブランド事業でスマートライフや8Kエコシステムが伸長するとともに、前年は新型コロナウイルス拡大により大きな影響を受けたエレクトロニックデバイスも回復したことから、売上高が1,967,087百万円(前年同四半期比 103.9%)となりました。営業利益は、エレクトロニックデバイスが増加した一方、その他の4セグメントが減少し、286百万円(前年同四半期比 0.4%)となりました。経常利益は156百万円(前年同四半期比 0.2%)、親会社株主に帰属する四半期純損失は7,248百万円(前年同四半期は70,839百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。いずれも大幅な減益となりましたが、営業利益・経常利益の黒字は確保できました。
セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。
<ブランド事業>
①スマートライフ
売上高は359,975百万円(前年同四半期比 108.7%)となりました。白物家電事業は、日本では市況低迷の影響があったものの、欧米やアジアなどが大きく伸長し、増収となりました。また、エネルギーソリューション事業も、国内の家庭向けや海外のEPC事業が伸長し、増収となりました。利益面では、円安が進展したことなどから、セグメント利益は22,635百万円(前年同四半期比 62.6%)となりました。
②8Kエコシステム
売上高は449,291百万円(前年同四半期比 105.7%)となりました。複合機事業が欧米やアジア、日本などで大幅に伸長したほか、スマートオフィス事業やインフォメーションディスプレイも欧米を中心に売上を伸ばしました。一方、テレビ事業はアジアや米州で伸長したものの、市況低迷の影響を受け、欧州、中国、日本で減収となりました。利益面では、ビジネスソリューション事業が増益となりましたが、テレビ事業が、減収となった影響や一過性費用の発生により減益となったことから、セグメント利益は11,096百万円(前年同四半期比 60.4%)となりました。
③ICT
売上高は238,427百万円(前年同四半期比 97.6%)となりました。通信事業は増収となりましたが、PC事業は世界的な需要低迷の影響を受けて減収となりました。利益面では、売上が減少したことや、前年比で大幅な円安となったことなどから、セグメント損失は11,592百万円(前年同四半期は5,324百万円のセグメント利益)となりました。
<デバイス事業>
④ディスプレイデバイス
大型液晶やPC・スマホ向けディスプレイの市況が厳しかったことから、売上高は624,423百万円(前年同四半期比 94.8%)となりました。スマートフォン向けパネルが減少した一方、車載向けパネルなどが伸長しました。利益面では、売上が減少したことや、堺ディスプレイプロダクト㈱を連結の範囲に含めた影響などもあり、セグメント損失は24,567百万円(前年同四半期は14,936百万円のセグメント利益)となりました。
⑤エレクトロニックデバイス
顧客の2022年モデル向けのデバイス販売が堅調だったことから、売上高は352,287百万円(前年同四半期比 113.8%)となりました。利益面では、販売が増加したことなどから、セグメント利益は13,323百万円(前年同四半期比 220.7%)となりました。
(財政状態)
当第3四半期連結会計期間末の財政状態については、資産合計が、前連結会計年度末に比べ176,381百万円増加の2,132,669百万円となりました。これは、堺ディスプレイプロダクト㈱(以下、「SDP」といいます。)を連結の範囲に含めた結果、資産が増加したことなどによるものであります。負債合計も、SDPを連結の範囲に含めたことなどにより、前連結会計年度末に比べ168,641百万円増加の1,655,660百万円となりました。また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,739百万円増加し、477,009百万円となりました。これは、利益剰余金が配当金の支払や親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により減少した一方で、資本剰余金がSDPを完全子会社とする株式交換により増加したことなどによるものです。
(棚卸資産)
当第3四半期連結会計期間末の棚卸資産残高は、357,880百万円、月商比で1.64ヶ月となりました。堺ディスプレイプロダクト㈱の連結子会社化やサプライチェーンの混乱の影響などもあり、前連結会計年度末から、47,596百万円増加していますが、第2四半期連結会計期間末と比較すると22,388百万円削減しております。今後とも状況の変化を注視し、適正な在庫の管理に努めてまいります。
(2) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年12月31日)
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
15,690
△14,485
△30,176
投資活動によるキャッシュ・フロー
△19,515
△26,926
△7,410
財務活動によるキャッシュ・フロー
△104,264
△711
103,552
現金及び現金同等物の四半期末残高
199,148
208,449
9,301
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ30,909百万円減少し、208,449百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における営業活動による資金の支出は、14,485百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ30,176百万円増加しました。これは、前第3四半期連結累計期間に比べて、棚卸資産の増減により資金が20,670百万円増加したものの、税金等調整前四半期純利益が69,886百万円減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における投資活動による資金の支出は、26,926百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ7,410百万円増加しました。これは、前第3四半期連結累計期間に比べて、定期預金の預入による支出が9,174百万円、定期預金の払戻による収入が20,499百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における財務活動による資金の支出は、711百万円であり、前第3四半期連結累計期間に比べ103,552百万円減少しました。これは、当第3四半期連結累計期間において、1株当たり配当金を30円から40円に増配したことにより、配当金の支払額が6,111百万円増加した一方で、前第3四半期連結累計期間に比べて、短期借入金による収入が純額で119,727百万円増加したことなどによるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。
(4) 経営方針、経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は60,384百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 主要な設備の状況
第1四半期連結会計期間において、堺ディスプレイプロダクト㈱を連結の範囲に含めたことにより、以下の設備が増加しております。
国内子会社
(2022年12月31日現在)
会社名
(所在地)
主なセグメントの
名称
設備の内容
帳簿価額(百万円)
建物及び
構築物
機械装置
及び運搬具
土地
(面積千㎡)
その他
合計
堺ディスプレイ
プロダクト㈱
(堺市堺区)
ディスプレイ
デバイス
生産設備
82,372
25,508
-
(-)
23,086
130,967
(注)1 帳簿価額には、建設仮勘定を含んでおりません。
2 当該帳簿価額につきましては、取得原価の配分が完了していないため、暫定的に算定された概算額になります。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的な確保を図る趣旨の下、短期運転資金は自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達につきましては長期借入で賄うことを基本原則としております。当第3四半期連結累計期間においては、14,357百万円の税金等調整前四半期純利益を計上したものの、棚卸資産の増加、売上債権及び契約資産の増加などにより、営業活動による資金の支出が14,485百万円となりました。また、持続的な成長や経営効率化を具現化するための有形固定資産の取得などの投資支出を行い、投資活動による資金の支出は26,926百万円となりました。財務活動面では短期借入金による収入が純額で37,114百万円あった一方、配当金の支払24,419百万円などにより、財務活動による資金の支出は711百万円となりました。また、堺ディスプレイプロダクト㈱を株式交換により完全子会社化し、連結の範囲に含めたことにより、現金及び現金同等物が2,099百万円増加しております。
その結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ30,909百万円減少し、208,449百万円となりました。また、当第3四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は764,194百万円、有利子負債から現金及び預金を差し引いた純有利子負債は501,311百万円、自己資本比率は21.6%、NET DER(純有利子負債/自己資本)は1.09倍となっております。
今後とも、適切な在庫管理に努め、事業成長と財務体質の改善の両立に取り組んでまいります。
