【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動の再開が本格化したものの、欧米を中心とした金融引き締めを背景とした経済の減速懸念や急速な円安進行、不安定な国際情勢による地政学リスクなど、依然として先行きが不透明な状況が続いています。このような環境のもと、当社グループは国内外の情報通信産業を中心に、顧客のニーズに基づいた多種多様なフッ化物製品の供給を行うとともに、特殊貨物輸送で培った独自のノウハウに基づいた化学品の物流を担う事業展開を行ってきました。当第2四半期連結累計期間の業績におきましては、半導体部門について、半導体市況悪化に伴い出荷量が減少したことに加え、エネルギー部門や工業用フッ酸部門等の出荷量が減少した結果、売上高は144億97百万円(前年同期比26.1%減)となりました。利益面におきましては、売上高の減少を受け、営業利益は11億22百万円(同50.0%減)、経常利益は15億24百万円(同49.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億95百万円(同63.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
① 高純度薬品高純度薬品事業につきましては、主力の半導体部門において、販売価格は上昇したものの、半導体市況悪化に伴い出荷量が減少したことに加え、エネルギー部門や工業用フッ酸部門の出荷量が減少した結果、売上高は124億5百万円(前年同期比28.1%減)となりました。利益面におきましては、主要原材料である無水フッ酸価格が、前年同期に比べ低下したものの、売上高の減少を受け、営業利益は9億38百万円(同52.1%減)となりました。
② 運輸運輸事業につきましては、運送関連の取扱量が前年同期を下回った結果、売上高は20億7百万円(前年同期比11.8%減)となりました。 利益面におきましては、運送関連費用は前年同期に比べ減少したものの、売上高の減少を受け、営業利益は1億82百万円(同35.5%減)となりました。
③ その他その他事業につきましては、売上高は84百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は7百万円(同17.3%減)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は580億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億52百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金、高純度薬品事業に係る半導体部門の生産設備の更新等により有形固定資産がそれぞれ増加したことによるものです。当第2四半期連結会計期間末の負債合計は135億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億38百万円増加しました。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定を含む)が増加したことによるものです。当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は444億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億13百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金、為替換算調整勘定がそれぞれ増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は前連結会計年度末と比較して17億24百万円増加し、164億52百万円となりました(前年同期末比では、19百万円の増加)。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、25億86百万円(前年同期比3億55百万円収入減少)となりました。 主な内訳は、税金等調整前四半期純利益14億86百万円、減価償却費の計上13億75百万円、売上債権の減少8億10百万円、棚卸資産の増加6億51百万円、仕入債務の減少6億15百万円、法人税等の支払額3億68百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、24億83百万円(前年同期比18億87百万円支出増加)となりました。 主な内訳は、有形固定資産の取得による支出24億31百万円であり、高純度薬品事業に係る半導体部門の生産設備の更新、運輸事業における輸送力の増強および安定化を目的とした設備投資等を実施したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、11億94百万円(前年同期は20億51百万円の支出)となりました。 主な内訳は、長期借入れによる収入21億円、長期借入金の返済による支出5億93百万円、配当金の支払額3億64百万円です。借入金については、適切な資金確保および健全な財務体質を維持することを目指し、成長維持に必要な設備投資・投融資資金および適正な手元資金水準のバランスを鑑みて実行しています。
(3) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は、3億51百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。