【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期における世の中の環境は、新型コロナウイルス感染症第8波拡大やエネルギー価格の高騰、物価上昇等の影響により先行きが不透明な状況が続いております。また、行動制限の緩和等による経済活動正常化への動きも加速しており、更なる変化に対応が可能な、より柔軟で強固な経営体制が求められております。そのような中、当社は2022年10月に創業30周年を迎えました。『わたしたちは、すべての人の、クオリティ オブ ライフに向きあいます。いつでも、どこでも、あなたに。』という当社グループの企業理念のもと、初心に帰り設立当初の信念『国民生活の質の向上に医療の立場から貢献する』を、さらに実現していけるよう事業活動を展開しております。業績におきましては、抗原検査キットの販売や受付回数が増加した結果、売上高は順調に推移したものの、物価上昇等によるコスト増加や薬価改定及び調剤報酬改定の影響を受けました。当第3四半期連結累計期間における当社グループ連結業績は、売上高126,101百万円(前年同期比1.2%増加)、営業利益6,841百万円(前年同期比1.2%減少)、経常利益7,094百万円(前年同期比0.3%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,158百万円(前年同期比0.1%増加)となりました。また、EBITDAについては、10,425百万円(前年同期比0.2%減少)となりました。
また、当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、105,544百万円となり、前連結会計年度末から9,559百万円増加しております。これは主に、のれんが1,600百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,085百万円減少した一方、現金及び預金が9,341百万円、商品及び製品1,790百万円増加したことによるものであります。当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、58,253百万円となり、前連結会計年度末から6,149百万円増加しております。これは主に、未払法人税等が2,265百万円、賞与引当金が1,141百万円減少した一方、買掛金が6,415百万円、短期借入金が1,500百万円増加したことによるものであります。当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、47,291百万円となり、前連結会計年度末から3,409百万円増加しております。これは主に、自己株式が342百万円減少した一方、利益剰余金が3,064百万円増加したことによるものであります。セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 保険薬局事業出退店状況は、新規出店19店舗、事業譲受2店舗、子会社化による取得8店舗の計29店舗増加した一方、閉店により8店舗減少した結果、当事業全体で店舗数は855店舗となりました。薬局運営につきましては、前期より新たな事業の柱としている在宅・施設調剤の積極的な展開や『クオールおくすり便(LINEミニアプリ)』の機能拡充を図る等、社会的ニーズへの対応と利用者の利便性向上に努め、さらに質の高い薬局を目指して運営しております。業績につきましては、前期に実施したM&Aや新規出店の寄与と、在宅・施設調剤の推進により受付回数が増加したものの、薬価改定及び調剤報酬改定の影響があったことにより、薬剤料単価及び技術料単価が減少いたしました。また、コスト削減及び適正化に取り組んでおりますが、物価上昇の影響により費用が増加しております。その結果、売上高は115,286百万円(前年同期比0.3%増加)、営業利益は8,275百万円(前年同期比1.6%減少)となりました。
② 医療関連事業CSO事業においては、増加するMR派遣需要や多様化する医療現場からのニーズに今後も応えられるよう、幅広い経験を持つ人財の採用強化及び質の高い教育等による優秀な人財育成に注力しております。紹介派遣事業においては、新型コロナウイルス感染拡大への適応が進んでおり、ウィズコロナの中、新型コロナウイルス感染拡大前の水準まで業績が回復しております。また、世の中のニーズに合ったサービスの拡大にも注力しております。出版関連事業においては、講演や配信の既存事業に加え新たに立ち上げたコンプライアンス事業の体制が整い、事業拡大に向けて注力しております。医薬品製造販売事業においては、毎年の薬価改定や原材料等のコスト増加影響を受けている中、2022年12月に新型コロナウイルス抗原検査キット『テガルナ®スティック SARS-CoV-2 Ag』の販売を開始いたしました。今後も医薬品を安定供給した上で規模を拡大するため、新製品の開発及び販売を目指します。その結果、売上高は10,814百万円(前年同期比12.0%増加)、営業利益は1,158百万円(前年同期比24.5%増加)となりました。
※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額 ※CSO:Contract Sales Organizationの略 ※MR:Medical Representativeの略
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動該当事項はありません。