【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、ワクチン接種の進展に伴い行動制限が緩和され、社会経済活動に回復の動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギー価格や原材料価格の高騰、米国の金利上昇による急激な円安の進行等により、景気の先行きにつきましては依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの主力マーケットである食品飲料業界においては、行動制限の緩和による人出の回復によって消費に持ち直しが見られるものの、原材料価格や物流費の上昇に加えて、消費者の節約志向の高まりを受け、今後の経営環境は引き続き厳しい状況が予想されます。
当社グループは「お客様に十分ご満足のゆく商品・サービスの提供」を品質方針として、安心かつ安全な商品を提供することを第一に品質管理体制の強化を図り、お客様のニーズに合わせた安定的な供給の継続及びサービスの向上に努めてまいりました。卸売事業において、主力カテゴリーである食品副原料、乳製品、農産物加工品の販売数量の増加に加えて、米国子会社で展開する業務用ヒーターの販売台数の増加により、当第2四半期連結累計期間の売上高は16,498,816千円(前年比9.6%増)となりました。また、売上高の増加に伴って売上総利益が前期比で増加した結果、営業利益は614,283千円(前期比4.7%増)となりました。しかしながら、営業外費用で為替差損を計上したことにより、経常利益は571,596千円(前期比3.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は381,788千円(前期比7.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<卸売事業>
清涼飲料市場においては、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の進展に伴い人出が回復したことに加えて、夏場の猛暑の影響により出荷数量は前期比で増加いたしました。原材料価格や物流費の上昇を受け、飲料メーカー各社は一部商品を値上げして利益確保に取り組んでいるものの、引き続き、円安や原材料価格の高騰などにより、今後の市場環境は不透明な状況が続くことが予想されます。
このような状況下、当社グループは取引先の多様なニーズに対応すべく、国内外から安全で安心な原材料・資材を確保し、安定供給体制の維持に努め既存取引先のサービス向上と新規商材の開発・販促に注力してまいりました。主力カテゴリーである食品副原料、脱脂粉乳・バターなどの乳製品、茶類や果汁・ピューレ類などの農産物加工品の販売数量が前期比で増加したことから、卸売事業の売上高は16,463,162千円(前期比9.7%増)となりました。
<製造販売事業>
安心・安全な商品の提供を第一に、美味しさと素材の良さにこだわったアイスクリームの開発に注力し、製造技術の向上、品質管理の強化に努め、取引先のニーズに合った商品の提供に努めてまいりました。主要顧客先からの受注回復に加えて、新規顧客先からのカップアイスの受注が増加したことから、製造販売事業の売上高は401,792千円(前期比32.4%増)となりました。
(注)セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
(2)財政状態の分析
① 資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,375,843千円増加し、10,447,910千円となりました。主な要因は、受取手形、売掛金、商品及び製品の増加によるものであります。また、当第2四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ72,866千円増加し、1,522,283千円となりました。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,448,710千円増加し、11,970,194千円となりました。
② 負債の状況
当第2四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,083,494千円増加し、6,394,094千円になりました。主な要因は、買掛金、未払法人税等の増加によるものであります。また、当第2四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ52,992千円増加し、1,498,687千円となりました。主な要因は、長期リース債務の増加によるものであります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,136,486千円増加し、7,892,782千円となりました。
③ 純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ312,223千円増加し、4,077,411千円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ22,546千円減少し、1,753,267千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、99,324千円(前年同期比78.7%減)となりました。主な増加要因は、税金等調整前四半期純利益571,596千円、仕入債務の増加919,829千円によるものであります。一方で、主な減少要因は、売上債権の増加1,168,069千円、法人税等の支払額161,069千円によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、13,018千円(前年同期比21.7%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得21,321千円、差入保証金の預入21,697千円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は165,896千円(前年同期比46.7%減)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出によるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
記載すべき事項はありません。