【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、社会経済活動の正常化に向けた動きが見られるものの、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰や急激な円安の進行、及び中国のコロナ政策による混乱等、先行き不透明な状況が依然続いております。その影響から、取引先である自動車業界は、半導体不足等によるサプライチェーンの混乱からの顧客における生産調整により、北米と欧州については供給の制約が引き続き影響し、販売台数は減少いたしましたが、中国市場の回復により、全世界の販売台数は昨年と同水準で推移いたしました。
このような環境の中、売上高につきましては、サプライチェーンの混乱からの顧客における生産調整による減収はありましたものの、モビリティ事業の拡大及び為替換算影響により、23,917百万円(前年同四半期比13.5%増)となりました。損益につきましては、減産影響及び資源価格高騰影響はありましたものの、構造改革実施等に伴う固定費削減及び為替換算影響により、営業利益906百万円(前年同四半期比12.8%増)、米国子会社において税額控除の還付を営業外収益に計上したことにより、経常利益1,514百万円(前年同四半期比68.8%増)、繰延税金負債を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は214百万円(前年同四半期比3.7%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、機能別の本部制から事業部制へと組織体制を変更したことに伴い、報告セグメントを変更しております。それに伴い、当期並びに前年同期の実績値を変更後のセグメント区分に組み替えて表記しております。
① 部品製造事業
売上高につきましては、サプライチェーンの混乱による顧客での生産調整がありましたものの、電動化領域におけるアルミ部品等の新規立上り部品による増収及び為替換算影響により19,161百万円(前年同四半期比9.6%増)となり、損益につきましては、減産影響及び資源価格高騰影響はありましたものの、構造改革実施等に伴う固定費削減及び為替換算影響により913百万円のセグメント利益(前年同四半期比30.7%増)となりました。
② モビリティ事業
売上高につきましては、慢性的な部品供給不足による納期遅れはありましたものの、店舗増加及び二輪販売事業拡大、中古車価格高騰影響により4,392百万円(前年同四半期比25.8%増)となり、損益につきましては、一時的な固定費の増加により107百万円のセグメント利益(前年同四半期比5.2%減)となりました。
③ ソリューション事業
売上高につきましては、FA関連設備の販売、接着積層モーターコアの試作等により364百万円(前年同四半期はセグメント売上高108百万円)となり、損益につきましては、開発費用の増加により190百万円のセグメント損失(前年同四半期はセグメント利益32百万円)となりました。
総資産につきましては、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ855百万円増加し、37,697百万円となりました。負債の部では、有利子負債の減少等により、476百万円減少し、13,642百万円となりました。なお、純資産の部では、為替換算調整勘定の増加等により、1,331百万円増加し、24,054百万円となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの会計上の見積り及び見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、236百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
#C7218JP #田中精密工業 #輸送用機器セクター