【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年6月30日)における世界経済を概観しますと、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、エネルギー問題、世界的な高インフレ、各国の利上げ政策等、不透明感が続く状況となりました。
米国経済は高インフレや政策金利の引き上げが景気を下押しし、設備投資は資金調達環境の悪化を背景に製造業が投資低迷し減速傾向、住宅投資も低迷が続きました。一方で、良好な雇用情勢により個人消費は堅調に推移、景気は減速もプラス成長を維持しました。欧州経済はとくに製造業で生産、受注の減少により景況感の悪化が続いており、欧州全体の経済へ影響が続きました。雇用情勢は良好に推移したものの、大幅な賃金の上昇、基調的なインフレ圧力から利上げを継続したこと等を背景に投資は低迷、物価上昇に伴い個人消費が減少し、景気の低迷が継続しました。中国経済はゼロコロナ政策の解除を機に急回復が進みましたが、コロナ禍で落ち込んでいた商品、外食や観光と言ったサービス業を中心に個人消費が加速する一方で、設備投資は減少、住宅需要は低迷が続き、消費以外の需要に伸び悩み景気回復に鈍化が見受けられました。日本経済はコロナ禍から経済活動の正常化が進み、外食、宿泊等のサービス消費が個人消費の回復を牽引しました。また雇用情勢は改善傾向、設備投資は増加基調となりました。
当社グループ関連市場では、レンズ交換式カメラ市場は前年同期に比べて数量ベースではほぼ横ばい、金額ベースでは約1割増となりました。内訳としては、一眼レフカメラは数量ベース、金額ベースとも4割弱減と大幅減となりましたが、ミラーレスカメラは、数量ベース、金額ベースとも約2割増となりました。交換レンズは前年同期に比べて数量ベースで微減、金額ベースでは高付加価値品への需要の継続により微増となりました。
平均為替レートにつきましては、前年同期比で米ドル、ユーロともに約12円の円安となりました。
このような状況の下、当社グループの当第2四半期連結累計期間における経営成績は、主力の写真関連事業とモビリティ&ヘルスケア、その他事業が好調に推移し、また円安進行によるプラス影響もあったことから、売上高は327億52百万円(前年同期比3.3%増)と増収となりました。また増収及び売上総利益率の向上により売上総利益の増加により、営業利益は64億77百万円(前年同期比14.2%増)、経常利益は68億91百万円(前年同期比15.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は53億29百万円(前年同期比16.7%増)と、各利益は2桁の増益となり、前年に引続き上半期での過去最高利益を更新することができました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(写真関連事業)
自社ブランド製品は、2021年10月発売の大口径望遠ズームレンズ 35-150mm F/2-2.8 VXD (A058)、大口径標準ズームレンズ28-75mm F/2.8 VXD G2 (A063)や、2022年発売機種では、9月に発売の超望遠ズームレンズ 50-400mm F/4.5-6.3 VC VXD (A067)、10月に発売の大口径標準ズームレンズ20-40mm F/2.8 VXD (A062)、7月発売の富士フイルムXマウント用大口径標準ズームレンズ 17-70mm F/2.8 VC RXD (B070)等が業績を牽引し、ミラーレスカメラ用交換レンズ販売が好調に推移いたしました。なお、A067、A062が世界的に権威のある写真映像関連製品の賞「TIPAアワード2023」を2機種同時に受賞し、10年連続受賞を達成するなど、高い評価を得ることができました。OEMは、前年同期では、カメラメーカーへの交換レンズの供給が好調に推移していたこともあり減収となりました。
このような結果、写真関連事業の売上高は234億25百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は65億6百万円(前年同期比12.8%増)と、増収増益となりました。
(監視&FA関連事業)
監視やFA/マシンビジョン用レンズは、中国においてはウィズコロナへの政策転換後の市場の回復が遅く、失速しましたが、日本や欧州における販売は好調に推移し、増収となりました。また、第1四半期までは増収傾向にあったTV会議用レンズ、カメラモジュールは所要減により減収となりました。
このような結果、監視&FA関連事業の売上高は54億32百万円(前年同期比4.6%減)、営業利益は5億75百万円(前年同期比15.7%減)となりました。
(モビリティ&ヘルスケア、その他事業)
車載カメラ用レンズは、半導体不足等の影響もありましたが、急速に進む安全運転支援システム(ADAS)の普及による旺盛な需要を背景にセンシング用途を中心に好調を維持しました。一方で、コンパクトデジタルカメラ用やビデオカメラ用レンズは市場は縮小ながらも前年並みを維持しました。注力分野の医療用レンズでは製品ラインナップの増加により大幅増収となりました。
このような結果、モビリティ&ヘルスケア、その他事業の売上高は38億94百万円(前年同期比19.2%増)、営業利益は6億69百万円(前年同期比58.4%増)と大幅な増収増益となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は824億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ69億35百万円増加いたしました。うち、流動資産が49億15百万円増加し、602億21百万円となりました。これは主に現金及び預金が24億46百万円、受取手形及び売掛金が26億66百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は20億20百万円増加し、222億70百万円となりました。これは主にベトナム新工場建設等に伴う有形固定資産その他(建設仮勘定)8億10百万円、無形固定資産4億53百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。
また負債は164億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億66百万円増加いたしました。うち、流動負債が10億54百万円増加し、137億40百万円となりました。これは主に買掛金が13億64百万円増加したことによるものであります。固定負債は4億11百万円増加し、27億6百万円となりました。これは主に繰延税金負債が2億17百万円増加したことによるものであります。
純資産は54億69百万円増加し、660億44百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益が53億29百万円、円安が進み為替換算調整勘定が17億40百万円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ24億46百万円増加し、323億94百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前四半期純利益が68億91百万円、減価償却費が13億20百万円となったこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは59億39百万円の収入(前年同期は19億66百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出が19億65百万円となったこと等により、投資活動によるキャッシュ・フローは23億24百万円の支出(前年同期は16億73百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払額が19億円あったこと等により、財務活動によるキャッシュ・フローは18億45百万円の支出(前年同期は12億22百万円の支出)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、29億円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
