【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年3月31日)における世界経済を概観しますと、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、エネルギー問題、世界的な高インフレ、各国の利上げ政策、米国の銀行破綻等、不透明感が続く状況となりました。米国経済は良好な雇用情勢により個人消費は堅調に推移、設備投資も増加傾向にある一方で、高水準に留まっているインフレのなか相次ぐ銀行破綻後も利上げを継続、住宅投資の低迷等により景気は減速しましたが、総じてみればプラス成長を維持しました。欧州経済はロシアのウクライナ侵攻の長期化に伴う、エネルギー供給問題による光熱費の価格上昇、高インフレによる金利の上昇を背景に個人消費、住宅投資、設備投資が減少し、景気の低迷が継続しました。中国経済はゼロコロナ政策の解除を機に経済活動の正常化が進みました。旅行、外食、娯楽といったサービス消費が牽引し個人消費が加速する一方で、減税終了による自動車販売不振や住宅市場の低迷による不動産開発投資の大幅減少等、サービス業以外は落ち込みが見受けられました。日本経済はコロナ禍から経済活動の正常化が進み、外食等のサービス消費が牽引し個人消費は回復基調となり国内需要を中心に景気は緩やかに持ち直しました。また雇用情勢は改善傾向、設備投資は増加基調となりました。
当社グループ関連市場では、レンズ交換式カメラ市場は前年同期に比べて数量ベースでは10%減、金額ベースでは10%増となりました。内訳としては、一眼レフカメラは数量ベースで約5割減、金額ベースでは約4割減と大幅減となりましたが、ミラーレスカメラは、数量ベース、金額ベースとも約2割増となりました。交換レンズはカメラの減少に伴い、前年同期に比べて数量ベースでは約15%減とカメラの落ち込み以上の減少となりましたが、金額ベースでは高付加価値品への需要の継続により微増となりました。
平均為替レートにつきましては、前年同期比で米ドルは約16円の円安、ユーロは約12円の円安となりました。
このような状況の下、当社グループの当第1四半期連結累計期間における経営成績は、円安進行による為替のプラス影響に加え、主力の自社ブランド交換レンズ及び監視やFA/マシンビジョン用レンズの販売が好調に推移したことから、売上高は145億21百万円(前年同期比5.1%増)と増収となりました。また増収及び売上総利益率の向上による売上総利益の増加により、営業利益は26億30百万円(前年同期比26.4%増)、経常利益は25億89百万円(前年同期比22.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は23億47百万円(前年同期比36.4%増)と、各利益は2桁の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(写真関連事業)
自社ブランド製品は、2021年10月発売の大口径望遠ズームレンズ 35-150mm F/2-2.8 VXD (A058)、大口径標準ズームレンズ28-75mm F/2.8 VXD G2 (A063)や、2022年発売機種では、9月に発売の超望遠ズームレンズ 50-400mm F/4.5-6.3 VC VXD (A067)、10月に発売の大口径標準ズームレンズ20-40mm F/2.8 VXD (A062)、7月発売の富士フイルムXマウント用大口径標準ズームレンズ 17-70mm F/2.8 VC RXD (B070)等が業績を牽引し、ミラーレスカメラ用交換レンズ販売が好調に推移し、3割超の大幅増収となりました。
OEMは、前年同期はカメラメーカーへの交換レンズの供給が好調に推移していたこともあり減収に留まりました。
このような結果、写真関連事業の売上高は96億15百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は26億66百万円(前年同期比20.0%増)と、売上高は微増収ながら、営業利益は約2割の増益となりました。
(監視&FA関連事業)
監視やFA/マシンビジョン用レンズは、可視光領域から短波赤外光領域までの広波長帯域での撮影が可能な産業用レンズや高解像度かつコンパクトなマシンビジョン用単焦点レンズ等、多様化する用途に応じたラインナップ強化を図ってきた成果により、先進国における販売が好調に推移いたしました。なお、中国市場においてもゼロコロナ政策からの転換もあり、増収となりました。また、前年よりコロナ禍からの回復をみせているTV会議用レンズも順調に推移し、前年同期並みの売上高となりました。
このような結果、監視&FA関連事業の売上高は32億15百万円(前年同期比24.5%増)、営業利益は2億88百万円(前年同期比37.8%増)と、2桁の増収増益となりました。
(モビリティ&ヘルスケア、その他事業)
車載カメラ用レンズは、急速に進む安全運転支援システム(ADAS)の普及により需要は旺盛なものの、半導体不足等の影響もあり前年同期並みの売上高に留まりました。また、コンパクトデジタルカメラ用やビデオカメラ用レンズは市場縮小の影響により減収となりましたが、注力分野の医療用レンズは製品ラインナップの増加により大幅増収となりました。
このような結果、モビリティ&ヘルスケア、その他事業の売上高は16億90百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益は2億84百万円(前年同期比13.5%増)と微減収ながらも増益となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は748億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億83百万円減少いたしました。うち、流動資産は8億99百万円減少し、544億5百万円となりました。これは主に現金及び預金が8億63百万円、電子記録債権が4億74百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は2億16百万円増加し、204億66百万円となりました。これは主に投資有価証券が6億92百万円減少した一方、有形固定資産が4億58百万円増加したことによるものであります。
また負債は137億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億29百万円減少いたしました。うち、流動負債が14億15百万円減少し、112億70百万円となりました。これは主に未払法人税等が15億18百万円、未払費用が9億25百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は、1億85百万円増加し、24億81百万円となりました。
純資産は、5億45百万円増加し611億20百万円となりました。これは主に円安が進み為替換算調整勘定が4億10百万円増加したことによるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、13億63百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
