【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年1月1日~3月31日)における我が国の経済は、国内での需要回復を受け景気改善の動きが見られるものの、世界的なインフレの高止まりと景気の下振れ懸念の影響により、景気拡張は足踏み状態が続く動きとなりました。
当社グループが主に事業を展開する国内の2021年のBtoB(企業間電子商取引)-EC市場規模は、前年比11.3%増
の372.7兆円、小売・その他サービスを除いた商取引に対する電子商取引の割合であるEC化率が前年比2.1ポイント増の35.6%となりました(経済産業省「令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書」)。
このような環境下にあって、当社グループは当連結会計年度におきまして、経営方針である、「成長に向けた積
極投資」及び「収益源多角化の加速」に取り組みました。
「BtoB-PF FOOD事業」の「BtoBプラットフォーム 受発注」、「BtoBプラットフォーム 規格書」及び、「BtoB-PF ES事業」の「BtoBプラットフォーム 請求書」等の利用拡大により、当第1四半期連結会計期間末(2023年3月末)の「BtoBプラットフォーム」全体の企業数(海外を除く)は、前連結会計年度末比32,999社増の858,673社、全体の事業所数(海外を除く)は、前連結会計年度末比65,119事業所増の1,591,503事業所となりました(注1)。
当第1四半期連結累計期間の売上高は、「BtoB-PF FOOD 事業」の「BtoBプラットフォーム 受発注」、「BtoBプラットフォーム 規格書」における管理システム・クラウド化を求める買い手企業の新規稼働数の増加によるシステム使用料の増加及び「BtoB-PF ES事業」の「BtoBプラットフォーム 請求書」における企業のデジタル化推進によるシステム使用料の増加で、3,016百万円と前年同期比455百万円(17.8%)の増加となりました。売上原価は、企業のデジタル化を推進する新機能の開発強化、セキュリティ強化を目的としたソフトウエア開発を進めたことによりソフトウエア償却費が増加しました。販売費及び一般管理費は、「BtoBプラットフォーム 受発注」、「BtoBプラットフォーム 請求書」の稼働業務の外注化により支払手数料が増加しました。また、BtoBプラットフォーム各サービスの認知向上に向けた積極的なプロモーション活動の展開により販売促進費が増加、事業拡大に必要な営業及び営業サポート人員の補強により人件費が増加しました。
利益面は、売上高は増加したものの、売上原価、販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は166百万円と前年同期比17百万円(9.6%)の減少、経常利益は149百万円と前年同期比20百万円(12.1%)の減少、親会社株主に帰属する四半期純利益は、98百万円と前年同期比11百万円(10.4%)の減少となりました。
(注1.)「BtoBプラットフォーム」全体の企業数とは、「BtoBプラットフォーム」に登録された有料及び無料で利用する企業数のうち重複企業を除いた企業数であり、全体の事業所数とは、本社・支店・営業所・店舗の合計数であります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
①BtoB-PF FOOD事業
「BtoBプラットフォーム 受発注」は、管理システム・クラウド化を求めるフード業界の買い手企業(外食チェーン、ホテル、給食、テイクアウト・デリバリー等)とその店舗の利用企業数が増加し、システム使用料売上及びセットアップ売上が増加しました。また、外食の復調に伴う食材流通金額の増加により、売り手企業の従量制(食材取引高に応じて課金)のシステム使用料売上が増加しました。外食個店と食品卸企業間のデジタル化を推進する受発注ライト及びTANOMUの利用も拡大し、システム使用料売上が増加しました。当第1四半期連結会計期間末の買い手企業数は3,750社(前連結会計年度末比70社増)、売り手企業数は42,530社(同502社増)となりました(注2)。
「BtoBプラットフォーム 規格書」は、食の安心・安全、アレルギー対応の意識の高まりから、利用企業数が増加いたしました。当第1四半期連結会計期間末の買い手機能は953社(前連結会計年度末比9社増)、卸機能は716社(同0社増)、メーカー機能は8,795社(同31社増)となりました(注2)。
当第1四半期連結累計期間の「BtoB-PF FOOD事業」の売上高は2,003百万円と前年同期比196百万円(10.9%)の増加、営業利益は新プロダクトの拡販に必要な営業部門の人員補強による人件費が増加し、477百万円と前年同期比12百万円(2.6%)の減少となりました。
②BtoB-PF ES事業
「BtoBプラットフォーム 請求書」は、企業のデジタル化推進、インボイス制度の開始と電子帳簿保存法の改正に向けた顧客ニーズの大きな高まりにより、受取モデル・発行モデルの利用企業数が増加しました。また、大手企業を中心とした稼働(請求書の電子データ化)が順調に進みました。以上によりシステム使用料売上及びセットアップ売上が増加しました。当第1四半期連結会計期間末の「BtoBプラットフォーム 請求書」の企業数は849,843社(前連結会計年度末比33,066社増)(注2)、その内数である受取側契約企業数は5,653社(同371社増)、発行側契約企業数は3,721社(同388社増)、合計で9,374社(同759社増)となりました(注2)。
「BtoBプラットフォーム 商談」は、新規契約数の増加により、買い手企業数は7,866社(同60社増)、売り手企業数は1,494社(同10社増)となりました(注2)。
当第1四半期連結累計期間の「BtoB-PF ES事業」の売上高は1,012百万円と前年同期比258百万円(34.3%)の増加、営業損失は「BtoBプラットフォーム 請求書」の事業拡大に必要な営業部門の人員補強による人件費及びマーケティング施策の積極的な実施による販売促進費が増加し、312百万円(前年同期は営業損失309百万円)となりました。
(注2.)セグメント別の企業数は、システムを利用する企業数の全体数を表示しております。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末(2023年3月末)の総資産は、13,499百万円(前連結会計年度末比203百万円減)となりました。
流動資産は、8,267百万円(前連結会計年度末比332百万円減)となりました。主な減少要因は現金及び預金が410百万円減少したことなどによるものであります。
固定資産は、5,231百万円(前連結会計年度末比128百万円増)となりました。主な増加要因はソフトウエア仮勘定が107百万円、ソフトウエアが62百万円増加したことなどによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末(2023年3月末)の負債合計は、2,063百万円(前連結会計年度末比217百万円減)となりました。
流動負債は、2,020百万円(前連結会計年度末比217百万円減)となりました。主な減少要因は賞与引当金が164百万円、未払金が122百万円減少したことなどによるものであります。
固定負債は、43百万円(前連結会計年度末比0百万円増)となりました。
純資産は、11,436百万円(前連結会計年度末比14百万円増)となりました。主な増加要因は利益剰余金が16百万円増加したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ410百万円減少し、5,702百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、112百万円(前年同期は21百万円の支出)となりました。主な収入は、税金等調整前四半期純利益149百万円、減価償却費252百万円等であり、主な支出は、賞与引当金の減少額169百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、443百万円(前年同期は283百万円の支出)となりました。主な支出は、BtoBプラットフォーム等システム開発に伴う無形固定資産の取得による支出440百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、79百万円(前年同期は212百万円の支出)となりました。主な支出は、配当金の支払額79百万円であります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(7) 研究開発活動
該当事項はありません。
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