【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第1四半期連結累計期間における経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における業績は、売上収益は1,232億円(867百万EUR、前年同四半期比14.9%増)、営業利益は97億円(68百万EUR、前年同四半期比2.6%増)、税引前四半期利益は85億円(60百万EUR、前年同四半期比4.9%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は63億円(44百万EUR、前年同四半期比0.4%増)となりました(EUR建表示は2023年1月から3月の期中平均レート142.1円で換算しております)。
第1四半期の連結受注額は、当初、前年同期比10%減程度と見込んでおりましたが、実績は1,453億円で同3.2%減と、期初想定以上の受注水準となりました。また、前四半期(2022年10-12月)比では、32%の大幅増となりました。5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX(デジタル・トランスフォーメーション)、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を実現するMX(マシニング・トランスフォーメーション)への需要は引き続き堅調です。お客様への付加価値提案力が向上し、機械1台当たりの受注単価が56.1百万円(2022年度平均:49.8百万円)へと大きく上昇したことが主因です。また、連結受注の約20%を占めるサービス・補修部品の受注額も前年同期比24%増と寄与いたしました。
地域別受注額は、前年同期比、日本(構成比:13%)が3%減、欧州(同:51%)が2%減、米州(同:17%)が22%減、アジア他(同:5%)が7%減、となりました。一方、中国(同:14%)は33%増となり、受注額も四半期として過去最高水準となりました。米州は受注の引合い件数は高水準を維持しております。産業別の需要は、エネルギー関連が大きく伸びた他、宇宙、航空、医療、EV(電気自動車)関連も堅調に推移しております。半導体需要は調整局面にありますが、半導体製造装置関連向けの工作機械需要は堅調に推移しております。
年度の連結受注見通しについては、期初計画の5,000億円を据え置いておりますが、当第2四半期の状況を元に再検討いたします。今後も、MXの推進により受注増に努めますが、今暫くグローバルでの景気、金利、金融動向の見極めが必要だと考えております。一方、機械本体の受注残高は、2022年末の2,540億円から、2023年3月末には2,690億円まで増加いたしました。この受注残高は2023年度末までの生産、販売をほぼ充足しており、既に公表済の年度売上収益5,000億円の達成に向けて自信を深めております。当年度の売上収益計画達成への見通しが立ったことから、2024年度の詳細な業績予想作成にも着手しております。
2023年~2025年を期間とする「中期経営計画2025」でも掲げているとおり、工程集約・自動化・DX・GXにより、お客様へより付加価値の高い製品、システム、サービスを提供することを、当社は目指しております。お客様の加工ニーズへのソリューションを一気通貫で提供できる企業としての基盤強化に取り組んでまいります。
2023年3月には、製造現場の業務支援・改善プラットフォーム「TULIP」を実際に操作、体感できる「TULIPエクスペリエンスセンタ(TEC)」を名古屋に開所いたしました。TULIPはDX支援ツールであり、ショップ・フロア全体の生産性向上・品質改善を実現することができます。今後も東海・北陸地域でのTEC開所を予定しており、引き続き全国の皆様にTULIPを体感いただける環境を整えてまいります。
また、4月にはお客様にプライベートレッスンを提供可能な場所として、浜松にDMG MORI ACADEMYを開設いたしました。その他、金沢、仙台、岡山、福岡での開設も予定しており、今後もより多くのお客様に当社製品に触れていただく機会を拡充してまいります。
技術面では、小型のターニングセンタや複合加工機に搭載可能な高性能主軸「turnMASTER12in.C」を開発いたしました。従来と比べて主軸ユニットをスリム化した設計により機械の稼働率が上がり、生産性向上を実現します。今後も、より多くのお客様ニーズにお応えできるよう、高機能で信頼性が高く、投資価値のある商品を市場へ投入してまいります。
販売面では、1月~2月にかけてドイツ・フロンテン工場にてオープンハウスを開催し、最先端の技術をお客様に体験いただきました。4月にはアメリカ・シカゴにてイノベーションデーを開催した他、中国・北京にて「CIMT 2023」に出展いたしました。その他、小規模商談会「テクノロジーフライデー」も引き続きグローバルに開催しております。今後もデジタルとリアルの両方でお客様とつながり、お客様ニーズに沿ったご提案を行ってまいります。
また、当社では「よく遊び、よく学び、よく働く」を経営理念に掲げ、これを体現する従業員の意欲的な働きに期待するとともに、会社を挙げて従業員の健康の維持・増進に向けて取り組んでおります。2018年に12時間勤務間インターバルを義務化、2019年に全従業員に人間ドック方式の健康診断を導入、2020年に敷地内全面禁煙に踏み切るなど様々な施策を進めており、この度、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2023」の大規模法人部門 ホワイト500に認定されました。今後も、従業員の心身のさらなる健康向上に向けた取組みを全社的に進めてまいります。
さらに、当社は持続可能な社会を目指し、人と自然が共生できる社会、資源循環型の社会に向けた取組みを行っております。当社グループ最大の生産拠点である三重県・伊賀事業所の第1期太陽光発電システム導入工事が完了し、2月より発電を開始しております。年間約600万kWhの発電量で、伊賀事業所の年間電力需要量の約13%を賄います。今後、2024年2月より第2期、同12月より第3期と追加していくことで、伊賀事業所の年間電力需要量の約30%を賄う予定です。太陽光発電については、2022年11月からアメリカ・デービス カリフォルニア工場で発電を開始している他、2025年2月には奈良事業所へも導入予定です。今後も再生可能エネルギーの活用拡大を図るとともに、CO₂排出量の削減を加速し、カーボンニュートラルな社会の構築に貢献してまいります。
セグメントの動向及び業績は以下のとおりです。なお、以下の売上収益においては、セグメント間の取引を相殺消去しております。
マシンツールセグメントではエネルギー、航空・宇宙、EV関連向けの業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は80,424百万円(前年同四半期比14.3%増)となり、セグメント損益は5,094百万円(前年同四半期比15.7%減)のセグメント利益となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、部品販売、修理復旧の業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は42,793百万円(前年同四半期比16.0%増)となり、セグメント損益は8,229百万円(前年同四半期比27.6%増)のセグメント利益となりました。
②資産、負債及び資本の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として棚卸資産が16,688百万円増加した一方で、営業債権及びその他の債権が5,376百万円減少したことにより、307,278百万円(前期比13,292百万円の増加)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産が5,091百万円、その他の無形資産が2,915百万円、のれんが2,270百万円増加したことにより、396,967百万円(前期比10,618百万円の増加)となりました。
この結果、資産合計は704,245百万円(前期比23,911百万円の増加)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主として社債及び借入金が10,015百万円、引当金が4,800百万円、契約負債が3,140百万円増加したことにより、305,183百万円(前期比23,853百万円の増加)となりました。
非流動負債は、主として引当金が1,651百万円減少したことにより、146,924百万円(前期比1,705百万円の減少)となりました。
この結果、負債合計は452,108百万円(前期比22,148百万円の増加)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主としてその他の資本の構成要素が923百万円、利益剰余金が862百万円増加したことにより、252,137百万円(前期比1,762百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、36,942百万円(前年同四半期51,753百万円)となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、9,311百万円の収入(前年同四半期12,570百万円の収入)となりました。主な増加要因は、営業債権及びその他の債権の減少額9,929百万円、税引前四半期利益8,480百万円、減価償却費及び償却費6,223百万円であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加額13,145百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、11,105百万円の支出(前年同四半期10,136百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出7,166百万円、無形資産の取得による支出3,798百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、787百万円の収入(前年同四半期350百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増加額8,712百万円であり、主な減少要因は、配当金の支払額4,487百万円であります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針及び経営戦略について、重要な変更はありません。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の無形資産に計上された開発費を含む研究開発費の金額は、6,193百万円となっております。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
