【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取り組み等により、経済社会活動の正常化が進む中、各種政策の効果もあり、緩やかな回復の動きが続いております。しかしながら、原材料価格の高騰、ウクライナ情勢の長期化、急激な円安の進行等、景気は依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境の下、当社グループは、「企業戦略の充実」と「新価値提案力の更なるアップ」を経営課題として企業活動を行ってまいりました。また、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中においては、従業員の健康と安全の確保を最優先とした上で、食品メーカーの使命として社会的責任を果たすべく、商品の安定的な生産・供給体制の維持に尽力してまいりました。国内食料品事業では内食需要の高まりがやや落ち着いたものの、海外食料品事業では、家庭用商品における需要の高まりにより業績は堅調に推移いたしました。また、中食その他事業では、行動制限のない大型連休を中心に来店客数が増加したことに加えて、各種の販売促進企画を実施したことにより業績は回復基調で推移いたしました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については軽微であります。この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高51,840百万円(前年同期比13.1%増)となりました。利益面については、営業利益2,473百万円(同9.5%減)、経常利益3,119百万円(同5.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,914百万円(同6.2%増)となりました。
以下、セグメントの状況は次のとおりであります。
①国内食料品事業
永谷園では、新商品として、海鮮具材を加えなくても、付属の調味ソースを使うだけで「あさり、海老、たら、イカ」の旨みを効かせた風味豊かな海鮮スープができる「煮込みラーメン 海鮮ちゃんぽん味」を発売いたしました。また、国内製造のだし原料を使用し、だしの旨みや香りを手軽に楽しむことができる新シリーズ「だしごこち」や、永谷園初のオートミール専用商品として、おいしく、楽しく、飽きずに続けられるスープごはんの素「旅する SOUP MEAL」シリーズを立ち上げることで市場の活性化を図ってまいりました。販売促進施策としては、一部地域において、袋詰めピーマンと永谷園の春雨・ビーフン惣菜を一緒にご購入頂いた方の中から抽選で景品が当たる「永谷園麻婆春雨とピーマンを買って当てようキャンペーン」等を実施することで需要の喚起を図ってまいりました。
以上の結果、国内食料品事業の売上高は26,459百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
②海外食料品事業
Chaucerグループでは、顧客ニーズに合わせたフリーズドライ商品の研究開発、品質向上、及び売上拡大に取り組んでまいりました。販売においては、既存の商品の売上拡大を進めるとともに、新商品の拡販を進めてまいりました。特に、米国市場においては、健康食品向け等の新たな市場の拡大を進めてまいりました。欧州市場においては、グローバル企業への売上拡大に努めてまいりました。アジア市場においては、中国における販路の開拓及び当社グループの販売チャネルを活かして日本市場への売上拡大を進めてまいりました。
また、MAIN ON FOODSグループでは、米国市場においては、麺商品及び粉商品のサプライヤーとして多数の外食企業、食品メーカー及び小売業との着実な取引拡大を進めてまいりました。研究開発においては、健康意識の高まりによる多様な消費者ニーズに応えるため、機能性食品等の高付加価値商品や個食のミールキットタイプの新商品の開発にも努めてまいりました。
以上の結果、海外食料品事業の売上高は19,320百万円(前年同期比40.6%増)となりました。
③中食その他事業
麦の穂グループでは、新型コロナウイルス感染症への対応について、お客様の安全を図るとともに従業員が安心して働けるよう店舗における感染症予防対策を徹底する等の取り組みを進めてまいりました。このような状況の下、シュークリーム専門店“ビアードパパ”では、全国の対象店舗でのお買い物にご利用いただけるデジタルチケット「eギフト」の販売を開始いたしました。加えて、日頃のご愛顧に感謝をこめて8月8日の“ビアードパパの日”に「88(パパ)セット」を特別価格で販売する大感謝祭を開催いたしました。また、生仕立てわらび餅専門店“きなこととろり”では、すだちの清涼感ある軽やかな香りとほのかな苦み、それに合わせるきな粉の深い香りと大豆の旨みがクセになる「きなこととろりわらび餅 “すだち”」を新商品として販売すること等により、顧客獲得に努めてまいりました。
以上の結果、中食その他事業の売上高は5,980百万円(前年同期比15.1%増)となりました。
財政状態の状況は次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末より4,227百万円増加し、96,086百万円となりました。これは主に、商品及び製品が増加したこと等によるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末より975百万円増加し、57,144百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が増加したこと等によるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産は主に、利益剰余金が増加したこと等により38,941百万円となりました。この結果、純資産から非支配株主持分を控除した自己資本は、前連結会計年度末より2,913百万円増加の36,570百万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.5ポイント増加の38.1%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローは、営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加額が、投資活動及び財務活動による資金の減少額を下回ったことにより、前連結会計年度末に比べ1,786百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末の資金残高は、7,355百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加額は1,536百万円(前第2四半期連結累計期間は1,965百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益等によるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少額は1,469百万円(前第2四半期連結累計期間は2,103百万円の減少)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出があったこと等によるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少額は1,879百万円(前第2四半期連結累計期間は839百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出があったこと等によるものです。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 株式会社の支配に関する基本方針について
当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は427百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。