【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当社グループは、写真・CG・映像・イラストレーションなど視覚から訴求するものをビジュアルと総称し、これらビジュアルを活用したコミュニケーション・コンテンツの提供等を通じて、お客様の商品やサービスの価値を可視化することで、「届けたい想いが伝わり、行動を促す」コミュニケーションをお客様と共に創造する、ビジュアルコミュニケーション事業を展開しております。
当社グループでは、2021年(前連結会計年度)を初年度とする中期経営計画において、「One amana!」を掲げる経営方針のもと、“トップライン再成長”“原価削減”“DX推進”を基本戦略に据え、あらためて内部統制強化に向けた継続的な取り組みを実施するとともに、利益創出に努め、収益構造の改善及び財務基盤の安定化を図っていくことで、お客様の「Co-Creation Partner」を標榜するビジネスモデルを支える経営基盤の再構築を推し進めております。
2022年(当連結会計年度)においては、「新しいワークフローの確立」を重点テーマに設定し、2021年(前連結会計年度)から推進している「ADP(Account Design Program)」と称するクライアント企業毎の営業プログラムのPDCAをさらに展開し、注力クライアントの拡大・再設定、最適な人材・リソースの配置、有効な商材・サービスの提供など、選択と集中による営業戦略の更新を図るなかで、グループの総合力を発揮した効率的な売上高の再成長を目指しております。同時に、ACP(amana creative platform:アマナグループ独自のITプラットフォーム)の中心となるcompass(販売管理システム)のリニューアルを契機に、デジタル化による生産性の向上、ナレッジ活用による競争力の向上を実現するDXを推進するとともに、十分なチェック・モニタリングが機能する仕組みを構築し、案件毎の利益管理の徹底や外部発注プロセスの最適化を図ることで、利益創出とさらなる内部統制の強化を推進しております。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の進展や行動制限措置の緩和等による回復が期待されたものの、新たな変異株の流行による感染症の断続的な再拡大を受け、経済活動の持ち直しは鈍化しており、さらに、ロシア・ウクライナ情勢の悪化・長期化や円安の急速な進行に伴う物価上昇圧力の強まりもあり、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染症の断続的な再拡大に伴う影響等の外部要因、また、営業及び制作進行を担う人材の減少に伴うリソース不足やワークフロー(組織・ルール・システム等)の大幅な変更の過渡期におけるリソース配分不備等の内部要因が重なり、10,798百万円(前年同期比14.6%減)となりました。商流別にみると、一般企業等から直接受託する取引(直接商流)が前年同期と同等の水準で推移している一方で、取引先のキーパーソンと当社グループ営業担当者との個別単位の関係値に一定程度に依拠してきた、広告代理店・制作会社等を経由して受託する取引(協業商流)における売上高の落ち込みが顕著となり、広告マーケット動向を踏まえた広告代理店等における内制強化等の外部環境変化、当社グループの営業及び制作進行を担う人材のリソース減少等の内部環境変化を、端的に反映したものとなりました。他方、協業商流から直接商流への一定のシフトは当社グループとして前提としてきたものであることを鑑みると、広告代理店等への新たなアプローチ施策や、コンサルティングファーム等の協業商流における新たな注力クライアントの拡大施策等により、協業商流における受注減少の抑止を図りながら、あらためて「ADP(Account Design Program)」を活用し、クライアント企業単位での営業戦略を展開し、直接商流における尚一層の受注増大を図っていくことが必要であると捉えております。
売上高の減少に伴い、事業付加価値額(売上高-外注原価)は5,737百万円(前年同期比15.4%減)、売上総利益は4,526百万円(前年同期比17.9%減)、さらに、生産性の観点から重視している指標である、当社グループ稼働人員1人あたり事業付加価値額は前年同期比6.9%減となり、当該指標の低下が経営成績に関する大きな課題であると認識しております。当該指標の低下要因として、ワークフロー(組織・ルール・システム等)の大幅な変更における反作用として、やや画一的な営業・制作体制が敷かれ、クライアント企業との接点や接触頻度の減少が生じていること、また、案件受注に至るアプローチがCommunication領域※からのソリューションに偏重したことで、商談から受注、受注から売上確定に至るリードタイムが長期化する傾向にあることなどが影響していると捉えております。課題解決にむけて、あらためて、営業・制作が一体となりマーケットやクライアント企業へ接していく体制へのシフトを図るとともに、撮影・CG制作等のビジュアル領域に強みを有するファンクションを中核に、Visual領域※からのアプローチでの案件受注の強化を推し進めております。
※
Communication領域:主に、クライアント企業のコミュニケーション活動における課題発見から寄り添い、多様なクリエイティブサービスを複合的に組み合わせた企画・制作・運用にわたる価値提供をおこなう、継続的な安定収益の獲得を支える戦略領域
Visual領域:
主に、クライアント企業のコミュニケーション活動に用いられるビジュアルコンテンツに関して、撮影・CG制作等に代表される単独的なクリエイティブサービスの企画・制作によって価値提供をおこなう、短期収益の獲得を支える戦略領域
販売費及び一般管理費については、稼働人員数の減少に伴う報酬・給与等の減少、業績進捗を勘案した賞与勘定の抑制など人件費のコントロール、さらに、活動諸費の見直しによる経費削減を徹底したことなどで、5,299百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
以上の結果、営業損失は773百万円(前年同期は151百万円の営業損失)となりました。さらに、為替差益などによる営業外収益116百万円、支払利息などによる営業外費用180百万円を計上し、経常損失は837百万円(前年同期は272百万円の経常損失)となりました。また、特定子会社の異動(株式譲渡)に伴う関係会社株式売却益502百万円などを特別利益に計上した一方で、過年度の有価証券報告書等の訂正報告に係る過年度決算訂正関連費用40百万円などを特別損失に計上し、税金等調整前四半期純損失は391百万円(前年同期は259百万円の税金等調整前四半期純損失)となりました。加えて、税金費用として、法人税等調整額123百万円などを計上した結果、最終的な親会社株主に帰属する四半期純損失は591百万円(前年同期は311百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
当社グループはビジュアルコミュニケーション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産合計は6,100百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,051百万円減少しました。これは主として、現金及び預金の減少409百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が前連結会計年度末の受取手形及び売掛金と比べて646百万円減少したこと等によるものです。
固定資産合計は2,951百万円となり、前連結会計年度末に比べ586百万円減少しました。これは主として、有形固定資産の減少207百万円、無形固定資産の減少262百万円、投資その他の資産の減少115百万円によるものです。
この結果、総資産は9,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少しました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債合計は3,500百万円となり、前連結会計年度末に比べ517百万円減少しました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少271百万円、短期借入金の増加500百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少537百万円、未払金の減少79百万円、未払法人税等の減少57百万円、賞与引当金の減少31百万円等によるものです。
固定負債合計は6,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ437百万円減少しました。これは主として、長期借入金の減少475百万円、繰延税金負債の増加58百万円等によるものです。
この結果、負債合計は9,654百万円となり、前連結会計年度末に比べ954百万円減少しました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は△595百万円となり、前連結会計年度末に比べ686百万円減少しました。これは主として、配当金の支払い30百万円、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失の計上591百万円等によるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は△7.9%(前連結会計年度末は△0.1%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題については「1 事業等のリスク」、「2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6)事業等のリスクに記載した重要事象を解消・改善するための対応策」に記載しております。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)事業等のリスクに記載した重要事象を解消・改善するための対応策
当社グループには、「1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。当該事象又は状況の解消を図るべく、当社グループは、以下の諸施策を遂行していくことにより、収益構造の改善及び財務基盤の安定化に取り組んでおります。
①財務基盤の安定化
当社グループは、資金調達や資金繰りの安定化を図るため、取引金融機関等及びRKDエンカレッジファンド投資事業有限責任組合に対して適時に当社グループの経営成績及び財政状態を報告し、理解を得ることによって良好な関係を築き、また、取引金融機関等とは継続支援の条件等について協議を行っております。
当社グループとしては、メインバンクをはじめとした主要取引金融機関及びRKDエンカレッジファンド投資事業有限責任組合と密接な関係を維持できていることから、今後も継続的な支援が受けられるものと考えております。
②収益構造の改善
・売上高の維持・再成長について、受注獲得にむけた商談活動の増加を推進するために、あらためて“全員営業”の方針に立ち返り、やや画一的な営業・制作体制が敷かれ、クライアント企業との接点や接触頻度が減少している状況から脱却し、営業と制作がオーバーラップするなかでマーケットに接していくモデルへのシフトを推し進めてまいります。また、2022年12月期から社内カンパニー制を採用したVisual領域のファンクションを中核に、あらためて撮影・CG制作等に代表される“Visual solution領域の強化”を掲げ、Communication領域とVisual領域の双方向からのアプローチでの案件受注の強化を推し進めてまいります。
・売上原価について、原価削減にむけた外注費コントロール施策の新たな枠組みとして、モニタリング専門Dept.を設置し、受託案件の利益設計を中心にワークフロー全体をモニタリングし、課題発見と改善指導を実施しております。受託案件の全案件を対象に、各案件の担当者にフォーカスする個人を特定したモニタリングを展開し、成果につながるフィードバックを含めたPDCAのサイクルを構築のうえ施策を推し進めております。また、売上高の商材・サービスによっては、当社グループ内部に制作リソースを有さないケースもありますが、モニタリングを通じた利益設計強化により外注差益の獲得を徹底していくなかで、生産性の観点から重視している指標である、当社グループ稼働人員1人あたり事業付加価値額(売上高-外注原価)の改善につなげてまいります。
・販売費及び一般管理費について、稼働人員数の減少に伴う報酬・給与等の減少、業績進捗を勘案した賞与の抑制など人件費のコントロールが既に一定程度に図られておりますが、売上高の維持・再成長を阻害することのないように、新規採用及び既存人員の配置転換を含めて事業系人員の拡充を進めながら、グループ全体における人員構成の最適化を図ることで、人件費のコントロールを継続してまいります。さらに次期にむけては、不採算部門の見直しなど事業及び組織のスクラップアンドビルドによる人件費及び活動経費の抑制、業務委託費を中心とした活動経費の徹底的な見直しによる抑制、オフィス等の一部のファシリティの解約あるいは転貸等による地代家賃等の設備費の抑制などを検討しており、固定的な費用の大幅な削減を推し進めてまいります。
③債務超過解消のための対応策(追加的な新規資本政策の検討)
継続企業の前提に関する重要な疑義の存在を早期に解消できるよう、今後に向けてさらなる資本政策を検討しております。
#C2402JP #アマナ #サービス業セクター
