【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、写真・CG・映像・イラストレーションなど視覚から訴求するものをビジュアルと総称し、これらビジュアルを活用したコミュニケーション・コンテンツの提供等を通じて、お客様の商品やサービスの価値を可視化することでコミュニケーション活動をサポートする、ビジュアルコミュニケーション事業を展開しております。
当社グループでは、当連結会計年度を次年度以降の「中期経営計画期」へ向けた「準備期」と位置づけ、お客様の「Co-Creation Partner」を標榜するビジネスモデルを確立していくために、ビジネスモデルの基盤となる仕組みづくりの更なる充実と進化を図るとともに、「One amana!」を掲げる経営方針のもと、全社横断型の戦略的な営業体制と、効率的なグループ運営体制の構築を推進してまいりました。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあり、段階的な経済活動の再開による持ち直しの動きが見られたものの、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により第2四半期連結会計期間以降の受注高が前年同期を大きく下回ったことなどにより、17,198百万円(前期比24.9%減)となりました。なお、緊急事態宣言が発令されていた期間を含む第2四半期連結会計期間の売上高が前期比39.2%減と最大の下落幅となり、第3四半期連結会計期間は前期比32.7%減、第4四半期連結会計期間は前期比21.8%減と、復調傾向での推移となりました。売上高の減少に伴い、事業付加価値額(売上高-外注原価)は9,422百万円(前期比20.7%減)となりましたが、外注費コントロール施策の効果が一部顕在化したことなどにより事業付加価値率は54.8%(前期比2.9pts増)となり、売上高と比較して下落幅を軽減しました。売上総利益は、売上原価には制作業務に係る人材や設備など固定的な費用が一部含まれるため、必ずしも事業付加価値額の傾向や推移とは連動せず、7,214百万円(前期比24.2%減)となりました。販売費及び一般管理費については、業績進捗を鑑みた賞与の抑制、ロケーション・ファシリティの最適化に伴う設備費の抑制、業務委託費や活動諸費の見直しなど経費削減を推進したことにより、8,731百万円(前期比7.9%減)となりました。
以上の結果、営業損失は1,516百万円(前期は営業利益37百万円)となりました。さらに、助成金収入、還付消費税等などによる営業外収益199百万円、支払利息、貸倒損失などによる営業外費用180百万円を計上し、経常損失は1,497百万円(前期は経常損失80百万円)となりました。また、オフィス・スタジオ等の退去返却など働き方の進化を見据えたロケーション・ファシリティの最適化に係る意思決定に基づき、減損損失626百万円を計上し、さらに、当社及び当社連結子会社であった会社において判明した不適切な会計処理に関する調査に係る特別調査費用等201百万円を計上するなど、特別損失869百万円を計上し、税金等調整前当期純損失は2,357百万円(前期は税金等調整前当期純損失27百万円)となり、最終的に法人税等合計115百万円などを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2,486百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失299百万円)となりました。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ1,229百万円減少し10,657百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ1,230百万円増加し11,641百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ2,460百万円減少し△983百万円となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
当社グループはビジュアルコミュニケーション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の期末残高に比べ649百万円増加し、1,990百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりです。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは529百万円の支出超過(前連結会計年度は403百万円の収入超過)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失2,357百万円に減価償却費521百万円、減損損失626百万円、のれん償却額58百万円を加味した上で、賞与引当金の減少額131百万円、売上債権の減少額1,308百万円、たな卸資産の増加額5百万円、仕入債務の減少額389百万円等があったことによるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは351百万円の支出超過(前連結会計年度は817百万円の支出超過)となりました。これは主として、acpを進化させたプラットフォーム構築等のためのシステム開発による無形固定資産の取得による支出296百万円、資産除去債務の履行による支出110百万円、貸付けによる支出96百万円等があったことによるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは1,531百万円の収入超過(前連結会計年度は169百万円の収入超過)となりました。これは主として、短期借入れによる収入22,230百万円、長期借入れによる収入800百万円、短期借入金の返済による支出20,100百万円、長期借入金の返済による支出1,335百万円等があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
A.生産実績
a.生産実績
生産実績については、制作物の内容、金額及び制作プロセスの多様化により、実質的な生産実績の表示が困難であります。このため、生産実績の記載はしておりません。
b.仕入実績
当社グループはビジュアルコミュニケーション事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
ビジュアルコミュニケーション事業
503,481
71.5
合計
503,481
71.5
(注)1 仕入実績の金額は、写真使用料及び商品仕入額等によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
B.受注状況
当社グループはビジュアルコミュニケーション事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
ビジュアルコミュニケーション事業
17,321,770
79.1
2,777,020
109.2
合計
17,321,770
79.1
2,777,020
109.2
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
C.販売実績
当社グループはビジュアルコミュニケーション事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
ビジュアルコミュニケーション事業
17,198,888
75.1
合計
17,198,888
75.1
(注)1 数量につきましては、取扱品目が多岐にわたり表示が困難なため、その記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
A.当連結会計年度の経営成績の分析
a.売上高及び売上総利益
当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの産業の企業活動が制限を受け新商品・サービス発表の延期や見送りなども生じるなかで広告費等の抑制が進んだことや、当社グループにおいても営業及び制作活動が一部制限を受けたことなどにより、17,198百万円(前期比24.9%減)となりました。売上高の構成においては各サービスともに前期を下回る結果となりましたが、Web・デジタル領域のコンテンツ企画制作の下落幅が他サービスの下落幅として比較して小さいものとなるなど、DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速するマーケットニーズを反映したものとなりました。
なお、緊急事態宣言が発令されていた期間を含む第2四半期連結会計期間の売上高が前期比39.2%減と最大の下落幅となり、第3四半期連結会計期間は前期比32.7%減、第4四半期連結会計期間は前期比21.8%減と、復調傾向での推移となりました。また、第4四半期連結会計期間における受注発生高は前期比10%減の範囲内まで持ち直し、当連結会計年度末における受注残高は前期末水準と同等以上まで確保しました。
売上高の減少に伴い、事業付加価値額(売上高-外注原価)は9,422百万円(前期比20.7%減)となりましたが、外注費コントロール施策の取り組みを強化したことなどにより事業付加価値率は54.8%(前期比2.9pts増)となりました。売上総利益は、売上原価には制作業務に係る人材や設備など固定的な費用が一部含まれるため、必ずしも事業付加価値額の傾向や推移とは連動せず、7,214百万円(前期比24.2%減)となりました。
b.営業損益
販売費及び一般管理費については、業績進捗を鑑みた報酬及び賞与の抑制、コロナ禍における外部環境や経営環境の変化に応じた活動諸費の抑制の徹底、オフィス・スタジオ等の退去返却など働き方の進化を見据えたロケーション・ファシリティの最適化に伴う設備費の抑制の一部顕在化など、経費削減を推進したことにより750百万円(7.9%)減少し8,731百万円となり、営業損失は1,516百万円(前期は営業利益37百万円)となりました。
c.営業外損益及び経常損益
助成金収入、還付消費税等などによる営業外収益199百万円、支払利息、貸倒損失などによる営業外費用180百万円を計上し、経常損失は1,497百万円(前期は経常損失80百万円)となりました。
d.特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益
オフィス・スタジオ等の退去返却など働き方の進化を見据えたロケーション・ファシリティの最適化に係る意思決定に基づき、減損損失626百万円を計上し、さらに、当社及び当社連結子会社であった会社において判明した不適切な会計処理に関する調査に係る特別調査費用等201百万円を計上するなど、特別損失869百万円を計上し、税金等調整前当期純損失は2,357百万円(前期は税金等調整前当期純損失27百万円)となりました。最終的に法人税等合計115百万円などを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2,486百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失299百万円)となりました。
B.当連結会計年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は7,051百万円となり、前連結会計年度末に比べ576百万円減少しました。これは主として、現金及び預金の増加649百万円、受取手形及び売掛金の減少1,334百万円等によるものです。
固定資産は3,605百万円となり、前連結会計年度末に比べ653百万円減少しました。これは主として、建物及び構築物の減少428百万円、工具、器具及び備品の減少130百万円、ソフトウエアの減少56百万円、のれんの減少58百万円、差入保証金の減少62百万円等によるものです。
この結果、総資産は10,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,229百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は8,750百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,416百万円増加しました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少392百万円、短期借入金の増加2,130百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少369百万円、未払金の増加136百万円、賞与引当金の減少131百万円等によるものです。
固定負債は2,890百万円となり、前連結会計年度末に比べ185百万円減少しました。これは主として、長期借入金の減少145百万円等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は△983百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,460百万円減少しました。これは主として、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失の計上2,486百万円等によるものです。
C.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
D.経営者の問題認識と今後の方針について
今後の成長に向けた問題認識、課題、今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のと
おりです。
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、制作原価及び販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資
を目的とした資金需要は、設備投資、差入保証金の差入等によるものです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入での資金調達を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債(リース債務を除く)の残高は8,092百万円となっております。ま
た、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,990百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、会計方法の選択・適用、決算日における財政状態や経営成績に影響を与える見積りを必要といたします。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループでは、以下に記載した会計方針及び会計上の見積りが、連結財務諸表作成に重要な影響を及ぼしていると考えております。
A.貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。将来、相手先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
B.資産の評価
当社グループは、たな卸資産については、主として原価法(貸借対照表価額は収益の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しておりますが、商品別・品目別に管理している受払状況から、滞留率・在庫比率等を勘案して、陳腐化等により明らかに市場価値が滅失していると判断された場合には、帳簿価額と正味売却価額との差額を評価損として計上しております。実際の市場価格が、当社グループの見積りよりも悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
当社グループは、長期的な取引関係維持のため一部の取引先等の株式を所有しております。この株式は、市場価格のない株式でありますが、将来において投資先の業績不振等により、帳簿価額に反映されていない損失、あるいは帳簿価額の回収不能が発生したと判断された場合には、評価損を計上する可能性があります。
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、将来において、資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損損失の追加計上が必要になる可能性があります。
C.繰延税金資産
当社グループでは、合理的で実現可能な将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を十分に検討し、繰延税金資産を計上しております。将来、実際の課税所得が減少した場合、あるいは将来の実際の課税所得の見積り額が減少した場合には、当該会計期間において、繰延税金資産を取り崩すことにより税金費用が発生する可能性があります。一方、実際の課税所得が増加した場合、あるいは将来の実際の課税所得の見積り額が増加した場合には、繰延税金資産を認識することにより、当該会計期間の親会社株主に帰属する当期純利益を増加させる可能性があります。
D.資産除去債務
当社グループは、オフィス、スタジオ等の不動産賃貸借契約に伴う原状回復義務に関し、「資産除去債務に関する会計基準」に基づき過去の実績等から合理的な見積りを行い、資産除去債務を計上しております。しかしながら、新たな事実の発生等に伴い、資産除去債務の計上額が変動する可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
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