【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当社グループは、写真・CG・映像・イラストレーションなど視覚から訴求するものをビジュアルと総称し、これらビジュアルを活用したコミュニケーション・コンテンツの提供等を通じて、お客様の商品やサービスの価値を可視化することでコミュニケーション活動をサポートする、ビジュアルコミュニケーション事業を展開しております。
当社グループでは、当連結会計年度を次年度以降の「中期経営計画期」へ向けた「準備期」と位置づけ、お客様の「コンテンツパートナー」を標榜するビジネスモデルをより強固なものとして確立していくために、ビジネスモデルの基盤となる仕組みづくりの更なる充実と進化を図るとともに、「One amana!」を掲げる経営方針のもと、全社横断型の戦略的な営業体制と、効率的なグループ運営体制の構築を推進しております。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあり、段階的な経済活動の再開による持ち直しの動きが見られたものの、先行きは不透明な状況で推移いたしました。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により第2四半期連結会計期間以降の受注高が前年同期比で30%程度下回ったことなどにより、12,178百万円(前年同期比26.1%減)となりました。なお、緊急事態宣言が発令されていた期間を含む第2四半期連結会計期間に比べて、当第3四半期連結会計期間の受注高は一定程度の復調傾向での推移となりました。売上高の減少に伴い、事業付加価値額(売上高-外注原価)は6,713百万円(前年同期比21.5%減)となりましたが、外注費コントロール施策の効果が一部顕在化したことなどにより事業付加価値率は55.1%(前年同期比3.2pts増)となり、売上高と比較して下落幅を軽減しました。売上総利益は、売上原価には制作業務に係る人材や設備など固定的な費用が一部含まれるため、必ずしも事業付加価値額の傾向や推移とは連動せず、5,032百万円(前年同期比25.5%減)となりました。販売費及び一般管理費については、稼働人員数の増加に伴い給料及び手当等が増加した一方で、業績進捗を鑑みた賞与の抑制や、業務委託費や活動諸費の見直しなど経費削減を推進したことにより、6,651百万円(前年同期比6.6%減)となりました。
以上の結果、営業損失は1,619百万円(前年同期は営業損失369百万円)となりました。さらに、助成金収入、還付消費税等などによる営業外収益133百万円、支払利息、貸倒損失などによる営業外費用137百万円を計上し、経常損失は1,623百万円(前年同期は経常損失468百万円)となりました。また、オフィス・スタジオ等の退去返却など、DX(デジタルトランスフォーメーション)をキーワードに働き方の進化を見据えたロケーション・ファシリティの最適化に係る意思決定に基づき、減損損失626百万円を計上するなど、特別損失646百万円を計上し、税金等調整前四半期純損失は2,266百万円(前年同期は税金等調整前四半期純損失414百万円)となりました。業績低迷に伴い繰延税金資産の取崩が発生したことなどで法人税等調整額101百万円を計上するなど、税金費用145百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純損失は2,412百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失568百万円)となりました。
当社グループはビジュアルコミュニケーション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産合計は6,179百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,448百万円減少しました。これは主として、現金及び預金の増加476百万円、受取手形及び売掛金の減少2,148百万円等によるものです。
固定資産合計は3,711百万円となり、前連結会計年度末に比べ547百万円減少しました。これは主として、建物及び構築物の減少405百万円、のれんの減少44百万円、長期貸付金の増加31百万円、繰延税金資産の減少45百万円等によるものです。
この結果、総資産は9,890百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,996百万円減少しました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債合計は7,714百万円となり、前連結会計年度末に比べ380百万円増加しました。これは主として、支払手形及び買掛金の減少582百万円、短期借入金の増加1,430百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少392百万円、未払金の減少140百万円、資産除去債務の増加326百万円、賞与引当金の減少129百万円等によるものです。
固定負債合計は3,106百万円となり、前連結会計年度末に比べ30百万円増加しました。これは主として、リース債務の減少36百万円、資産除去債務の増加13百万円、繰延税金負債の増加56百万円等によるものです。
この結果、負債合計は10,821百万円となり、前連結会計年度末に比べ410百万円増加しました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は△930百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,406百万円減少しました。これは主として、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失の計上2,412百万円等によるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は△10.7%(前連結会計年度末は11.3%)となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社の連結子会社であった株式会社アマナデザイン(2020年7月1日付で当社との吸収合併により消滅しております。)において、売上高の架空計上並びに売上高及び外注原価の期間帰属の誤りがあった事案(以下「本件事案」といいます。)が判明したため特別調査委員会を設置し、その事実関係を解明すべく調査を行ってまいりました。また、上記調査の過程で、当社を含め外注原価の期間帰属の誤りに関する疑義(以下、「本件類似事案」といい、本件事案と合わせて「本件事案等」といいます。)が発覚するとともに本件類似事案のうち1件について、当社経営陣の一部がその認識を有していた疑義(以下、「新たな疑義」といいます。)が生じたことから、より独立性及び公平性が高い体制で調査を行うことが不可欠と判断し、2020年12月1日付で特別調査委員会の委員構成を一部変更・追加し、調査体制を強化し、本件事案等及び新たな疑義を含めて調査範囲を拡大して事実関係解明のための徹底した調査が行われ、2020年12月15日付で、特別調査委員会より調査報告書を受領いたしました。特別調査委員会からの再発防止策に係る提言は以下の通りです。
Ⅰ.不適切な会計処理に係る再発防止策
(1)財務報告の信頼性を重視する姿勢の周知浸透施策
(2)財務報告の面から不適切な行為についての現場レベルに落とし込んだ定期的な説明会
(3)中間管理層に向けた承認行為における着眼点についての内部研修
(4)一定程度の規模に対する予算統制の強化と、関連グループによる定期的(少なくとも月次レベル)な実行予算のモニタリング
(5)内部監査による上長・システムチェックについての有効性担保モニタリングの設計
(6)懲戒処分等の適正な運用
Ⅱ.不適切な会計処理を経営層が関知した際の不適切な対応に係る再発防止策
(1)経営層に対する、上場会社の役員として求められる水準の会計リテラシー研修等
(2)最高財務責任者の招聘等
(3)独立社外取締役の選任と、アマナ取締役会における適正な人数水準の検討
(4)常勤監査役による積極的な監査機能の発揮
(5)会計監査人との各レベルにおける密なコミュニケーション
(6)関知された不適切な会計処理に対する継続的なフォロー
当社は、今回の調査結果を真摯に受け止め、特別調査委員会からの再発防止策に係る提言に沿って、再発防止策を策定し、実行してまいります。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題については「1 事業等のリスク」、「2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)事業等のリスクに記載した重要事象を解消・改善するための対応策」に記載しております。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)事業等のリスクに記載した重要事象を解消・改善するための対応策
当社グループには、「1 事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。当該事象又は状況の解消を図るべく、当社グループは、以下の諸施策を遂行することにより、収益構造の改善及び財務基盤の安定化に取り組んでおります。
①財務基盤の安定化
当社グループは、資金調達や資金繰りの安定化のため、取引金融機関等に対しては適時に当社グループの経営成績及び財政状態を報告し、理解を得ることによって良好な関係を築き、取引金融機関等からの継続支援の具体的な条件について協議を行っております。
当社グループとしては、主要取引金融機関と密接な関係を維持できていることから、継続的な支援が受けられるものと考えております。
②収益構造の改善
・「One amana!」を掲げる経営方針のもと、成果の最大化に向けた戦略的な組織再編を速やかに実施し、全社横断型の営業責任体制の構築・効率的なグループ運営体制の構築を推進してまいります。
・売上原価について、グループ内制強化を図るとともに、外注先の一元管理による集中発注などにより、外注費の削減を推進してまいります。
・販売費及び一般管理費について、業績進捗を勘案した賞与の抑制など人件費の見直し、役員報酬削減の継続、業務委託費の見直し、一部のファシリティを解約することによる家賃などの設備費の抑制など経費削減を推進してまいります。
③債務超過解消のための対応策
継続企業の前提に関する重要な疑義の存在を早期に解消できるよう、外部コンサルタントを起用し、蓋然性の高い中期経営計画の策定を進めるとともに、今後に向けて、資本政策を検討しております。
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