【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、一部景気の持ち直しが期待されたものの、海外景気の下振れが下押しのリスクとなっており、また物価の上昇や供給面での制約、金融資本市場の変動等に大きく影響され、依然として先行き不透明な状況で推移しております。
このような状況の中にあって当社グループは、営業部門におきましては、営業活動の効率化と高度化を推進し、売上拡大に鋭意努力してまいりました。
生産工場及び工事工場におきましては、安全第一のもと、技術の伝承を進めると共に品質の向上や作業の効率化を推し進めてまいりました。
研究開発などの技術部門におきましては、新技術、新製品、新装置の開発ならびに既存技術の向上に取り組んでまいりました。
また、海外子会社におきましては、販売体制の強化を進めてまいりました。
その結果、当第2四半期連結会計期間末の財政状態及び当第2四半期連結累計期間の経営成績は、以下のとおりとなりました。
① 財政状態
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、11,045百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,397百万円増加しました。これは、電子記録債権31百万円の減少がありましたが、現金及び預金90百万円、商品及び製品90百万円、受取手形、売掛金及び契約資産414百万円、有形固定資産840百万円の増加が主な要因です。
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、4,344百万円となり、前連結会計年度末に比べ949百万円増加しました。これは、短期借入金105百万円の減少がありましたが、支払手形及び買掛金439百万円、長期借入金629百万円の増加が主な要因です。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、6,700百万円となり、前連結会計年度末に比べ448百万円増加しました。これは、利益剰余金435百万円の増加が主な要因です。
この結果、自己資本比率は60.2%(前連結会計年度末は64.4%)となりました。
② 経営成績
当第2四半期連結累計期間の売上高は5,050百万円(前年同四半期比21.2%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は553百万円(同74.2%増)、経常利益は560百万円(同55.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は463百万円(同76.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
工事施工は、積極的な提案型営業と高度技術の提供、徹底したコスト削減の実行により、受注拡大に努めました結果、トッププレート工事、電力関連現地機械加工工事の受注は減少しましたが、粉砕ミル工事、連続鋳造ロール肉盛工事、鉄鋼関連の保全工事の受注が増加したことにより、売上高は3,643百万円(前年同四半期比18.2%増)、セグメント利益は665百万円(同47.4%増)となりました。
溶接材料は、直販体制の優位性を活かし、新規顧客の開拓と既存顧客の更なる深耕による販売力強化に努めました結果、当社の主力でありますフラックス入りワイヤなどの製品の売上高は259百万円(前年同四半期比4.2%増)、また、商品のアーク溶接棒、TIG・MIGなどの溶接材料の売上高は415百万円(同16.5%増)となり、溶接材料の合計売上高は675百万円(同11.4%増)、セグメント利益は109百万円(同18.1%増)となりました。
環境関連装置は、アルミインゴットの省エネ型加熱装置、自動車産業用粗材冷却装置の受注が増加したことにより、売上高は441百万円(前年同四半期比102.6%増)、セグメント利益は42百万円(同27.1%増)となりました。
その他は、自動車関連のアルミダイカストマシーン用部品の受注が増加したことにより、売上高は291百万円(前年同四半期比11.7%増)、セグメント利益は21百万円(同95.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ590百万円増加し、3,446百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前四半期純利益673百万円に有形固定資産売却益の計上113百万円、売上債権の増加161百万円、契約資産の増加217百万円、棚卸資産の増加116百万円、法人税等の支払額201百万円などの資金減少要因がありましたが、仕入債務の増加361百万円などがあり、146百万円の収入(前年同四半期は474百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、定期預金の払戻による収入500百万円、有形固定資産の売却による収入150百万円などの資金増加要因がありましたが、有形固定資産の取得による支出768百万円などがあり、122百万円の支出(前年同四半期は14百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の純減額105百万円などの資金減少要因がありましたが、長期借入れによる収入700百万円などがあり、564百万円の収入(前年同四半期は60百万円の支出)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、27百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、除売却等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
① 新設
事業所名
(所在地)
セグメント
の名称
設備の内容
投資予定金額
資金調達方法
着手及び完了予定年月
完成後の増加能力
総額
(千円)
既支払額
(千円)
着手
完了
加古川本社工場
(兵庫県加古川市)
工事施工
溶接材料
その他
統括業務施設、
溶接材料生産設備及び研究開発設備
2,329,200
763,746
自己資金
及び借入金
2022年8月
2023年10月
生産能力
約30%増加
② 除売却等
名古屋駐車場(土地)の売却は、2022年4月に完了いたしました。