【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが「5類感染症」へと移行し社会・経済活動の正常化が進む一方で、資源・エネルギー価格の上昇、円安の進行や不安定な海外情勢の長期化など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く事業環境は、動画や音楽配信、スマートフォン等による時間消費の多様化の影響を受けております。このような経営環境のもと、当社グループは新本と古本を併売するハイブリッド型書店を核として、顧客のニーズの変化にあわせて様々な販売部門やサービス部門を併設し、eコマースと店舗を融合したスマートなサービスを提供する「スマート・ブックバラエティストア」業態の展開を進めております。また、業態転換の新規事業として、トレーディングカード事業や中古ホビー事業の導入を進めております。
当第2四半期連結累計期間においては、9月にトレカを中心としたゲーム・ホビーの専門店として「ホビープラネット」という新たな屋号でイオンモール常滑店(愛知県常滑市)を開店しました。一方で3店舗を閉店したことから、当第2四半期連結累計期間末時点での店舗数は、73店舗3校となりました。
導入を進めているデュエルスペースを備えた大型トレカショップ「三洋堂トレカ館」は、5月に垂井店(岐阜県不破郡)、6月に知立店(愛知県知立市)、8月に駒ヶ根店(長野県駒ケ根市)をオープンし、トレカ館導入店舗は19店舗となりました。また、6月に桑名店(三重県桑名市)に中古ホビー導入2店舗目となる「駿河屋桑名店」をオープンしました。さらに、工具・塗料を含むプラモデル専門売場「三洋堂プラモ館」の1号店として6月に江南店(愛知県江南市)を、2号店として8月に駒ヶ根店をオープンしました。
オペレーション面では、市場の変化に対応するため営業時間の変更を実施し、2店舗で閉店時間の短縮を実施いたしました。
主要な部門の売上高は、書店部門47億22百万円、文具・雑貨・食品部門7億58百万円、トレカ部門8億48百万円、TVゲーム部門2億20百万円、セルAV部門3億63百万円、古本部門3億2百万円、レンタル部門5億26百万円、新規事業部門4億39百万円、サービス販売部門1億54百万円となりました。
増収部門としては、トレカ部門が131.0%増、新規事業部門が184.1%増、サービス販売部門が8.5%増となりました。
減収部門としては、書店部門が11.7%減、文具・雑貨・食品部門が8.7%減、TVゲーム部門が14.7%減、セルAV部門が8.9%減、古本部門が6.8%減、レンタル部門が22.0%減となるなど、大変厳しい状況となりました。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「TVゲーム部門」に含めておりましたトレカ商品について、業績の管理区分をより明確にするため、「トレカ部門」として独立表示しており、当第2四半期連結累計期間の比較及び分析は、変更後の区分に基づいております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高83億38百万円(前年同四半期比2.0%減)、営業損失1億1百万円(前年同四半期は営業損失1億71百万円)、経常損失80百万円(前年同四半期は経常損失1億57百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失86百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億61百万円)となりました。
②財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は120億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億22百万円減少いたしました。これは、現金及び預金の減少などにより流動資産が9億6百万円減少したこと、建物及び構築物の減価償却などにより固定資産が15百万円減少したことによるものであります。
負債につきましては95億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億46百万円減少いたしました。これは、買掛金、電子記録債務及び短期借入金が減少したことなどから流動負債が6億43百万円減少したこと、長期借入金の返済が進んだことなどから固定負債が2億3百万円減少したことによるものであります。
純資産につきましては25億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ75百万円減少いたしました。
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は78億82百万円(前連結会計年度末比10.3%減)となり、9億6百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が10億26百万円減少した一方で、前払費用の増加などにより流動資産のその他が1億10百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は41億73百万円(同0.4%減)となり、15百万円減少いたしました。これは主に、建物及び構築物の減価償却などにより有形固定資産が9百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は63億63百万円(同9.2%減)となり、6億43百万円減少いたしました。これは主に、書店部門やレンタル部門の売上減少に伴う仕入の減少により買掛金が66百万円、電子記録債務が2億95百万円減少したこと、また、短期借入金の返済などにより短期借入金が2億10百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は31億64百万円(同6.1%減)となり、2億3百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の返済により長期借入金が2億26百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は25億29百万円(同2.9%減)となり、75百万円減少いたしました。また、自己資本比率は、前連結会計年度末の20.1%から21.0%になりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億22百万円減少し、17億5百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は5億11百万円(前年同四半期は3億57百万円の使用)となりました。これは主に、減価償却費が1億1百万円であった一方で、税金等調整前四半期純損失が81百万円、棚卸資産の増加が89百万円、仕入債務の減少が3億61百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は63百万円(前年同四半期は96百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が69百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は4億47百万円(前年同四半期は39百万円の獲得)となりました。これは、短期借入金の純減額が2億10百万円、長期借入金の返済による支出が2億37百万円であったことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。