【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における経済環境は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和により経済活動の正常化が進み景気に持ち直しの動きがみられるものの、ウクライナ情勢の長期化懸念、原材料価格やエネルギー価格の高騰、物価の上昇など、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの事業につきましては、電力コストの高騰、脱炭素社会の推進に向けた再生可能エネルギーの活用拡大といった市場環境のもと、事業用太陽光発電システムの販売を強化するとともに、電力小売については、独自燃調(電力市場調達コストの一部を電気代に反映する仕組み)の導入と機動的な運用、市場価格連動型契約の促進により、電力調達価格変動リスクの低減といった取り組みをいたしました。また、需要が安定しているコスト削減・省エネルギー・再生可能エネルギー関連の商品・サービスについては、事業者向け・一般消費者向けのいずれも受注は好調に推移いたしました。なお、前年同四半期において投資有価証券の売却による特別利益の計上があったため、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては前年同四半期比減少しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高は24,375百万円(前年同四半期比50.3%増)、営業利益は2,825百万円(前年同四半期比15.0%増)、経常利益は2,885百万円(前年同四半期比15.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,904百万円(前年同四半期比1.4%減)となりました。
事業別の状況は、以下のとおりであります。
〔エネルギーコストソリューション事業〕
エネルギーコストソリューション事業につきましては、電力コストの高騰を背景に、電力の自家消費を提案する事業用太陽光発電システムをはじめ、事業者のコスト削減のための電力基本料金削減コンサルティングやIoT機器、省エネルギー化のためのLED照明・業務用エアコン・トランスなどの各種省エネ設備の販売を推進し、顧客に電力の運用改善・設備改善などの提案をしてまいりました。
その結果、売上高は5,029百万円(前年同四半期比34.4%増)、セグメント利益は2,226百万円(前年同四半期比38.8%増)となりました。
〔スマートハウスプロジェクト事業〕
スマートハウスプロジェクト事業につきましては、脱炭素による再生可能エネルギーへの関心の高まりや、太陽光発電の10年間の固定価格買取制度の適用が終わる卒FIT案件の増加といった市場環境、住宅のエネルギーレジリエンス強化へのニーズにより蓄電池への需要があることから、蓄電池の販売を積極的に推進いたしました。
その結果、売上高は3,349百万円(前年同四半期比2.6%増)、セグメント利益は550百万円(前年同四半期比36.1%増)となりました。
〔小売電気事業〕
小売電気事業につきましては、電力の調達改善を顧客に提案してまいりました。また、独自燃調の導入や市場価格連動型契約の促進といった、電力調達価格の上昇に対するリスクヘッジ施策の効果により、当第2四半期累計期間にて発生していたセグメント損失を解消いたしました。
その結果、売上高は15,996百万円(前年同四半期比73.6%増)、セグメント利益は561百万円(前年同四半期比42.4%減)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における資産、負債及び純資産の状況は以下のとおりであります。(資産) 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は13,119百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,646百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が352百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,425百万円、商品が388百万円、未収還付法人税等が26百万円増加したことによるものです。固定資産は3,611百万円となり、前連結会計年度末に比べ467百万円増加いたしました。これは主に機械及び装置が262百万円、ソフトウエア仮勘定が81百万円、敷金及び保証金が249百万円増加した一方、投資有価証券が62百万円、繰延税金資産が48百万円減少したことによるものです。 この結果、総資産は16,731百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,113百万円増加いたしました。
(負債) 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は4,666百万円となり、前連結会計年度末に比べ256百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が204百万円、1年内返済予定の長期借入金が416百万円、未払金が72百万円、契約負債が26百万円、預り金が27百万円増加した一方、未払法人税等が399百万円、未払消費税等が96百万円減少したことによるものです。固定負債は2,508百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,269百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が1,033百万円、繰延税金負債が46百万円増加したことによるものです。 この結果、負債合計は7,175百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,525百万円増加いたしました。(純資産) 当第3四半期連結会計期間末における純資産は9,555百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,587百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に係る四半期包括利益により2,008百万円増加した一方、剰余金の配当により432百万円減少したことによるものです。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因はありません。
(6) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。