【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く環境は、わが国では新型コロナウイルス感染症の影響による企業の活動や人々の行動の制限が緩和され、わが国の経済の回復にポジティブな影響をもたらしておりますが、資源価格の急騰や円安に伴う原材料費の上昇が続いております。新型コロナウイルス感染症の影響が大きかったアジアにおいては、人手不足や原材料の調達の遅れの影響が残り、受注や生産活動は穏やかな回復にとどまっております。一方で、欧米諸国では急激なポストコロナ需要の増加やロシアのウクライナ侵攻に伴う原油価格等の資源価格の上昇により、原材料費や物流費の上昇が顕著にみられる状況となっております。米国発の金融引き締めの影響から足下の景気は世界的に停滞の傾向を示している中で、物価が上昇する動きは継続しており、引き続き先行きの不透明な状況が続いております。
このような環境のなかで、当社グループでは「包んで価値を 日々新たなこころで 創造します。」を経営理念に掲げ、お客様と共に成長することにより、企業価値の向上を図っております。また「人と環境にやさしい価値を届ける」ことを経営の基本方針とし、お客様、従業員、取引先、株主、社会をはじめとするすべてのステークホルダーとともに、グローバルNo.1パッケージングカンパニーであり続けることを目指しております。
この結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,834億61百万円となり、前連結会計年度末と比較し188億15百万円の増加となりました。
その主な要因は、受取手形及び売掛金(電子記録債権を含む)が86億円増加したこと、棚卸資産が84億9百万円増加したこと、有形固定資産が68億13百万円増加したこと、現金及び預金が56億6百万円減少したことなどによるものであります。
負債合計は617億54百万円で、前連結会計年度末と比べ66億円の増加となりました。これは支払手形及び買掛金(電子記録債務を含む)が39億37百万円増加したことなどによるものであります。
純資産合計は1,217億7百万円で、前連結会計年度末と比べ122億14百万円の増加となりました。これは利益剰余金が14億78百万円増加したこと、為替換算調整勘定が104億10百万円増加したことなどによるものであります。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間における経営成績は、売上高1,361億41百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益61億96百万円(前年同期比34.9%減)、経常利益60億63百万円(前年同期比37.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は33億94百万円(前年同期比37.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
(日本)
シュリンクラベルは売上高363億46百万円(前年同期比3.5%増)、タックラベルは売上高70億12百万円(前年同期比4.3%減)、ソフトパウチは売上高153億7百万円(前年同期比20.4%増)、機械は売上高38億81百万円(前年同期比2.7%減)、その他は売上高96億38百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
その結果、日本全体の売上高は721億86百万円(前年同期比4.6%増)、損益面は営業利益57億64百万円(前年同期比7.9%減)となりました。
(米州)
シュリンクラベルは売上高311億13百万円(前年同期比22.7%増、現地通貨ベース3.8%増)、タックラベルは売上高13億85百万円(前年同期比58.0%増、現地通貨ベース33.7%増)、ソフトパウチは売上高2億49百万円(前年同期比37.8%減、現地通貨ベース47.4%減)、機械は売上高32億86百万円(前年同期比12.7%減、現地通貨ベース26.1%減)、その他は売上高8億33百万円(前年同期比15.9%減、現地通貨ベース28.8%減)となりました。
その結果、米州全体の売上高は368億68百万円(前年同期比17.5%増、現地通貨ベース0.6%減)、損益面は営業利益18億9百万円(前年同期比39.6%減、現地通貨ベース48.8%減)となりました。
(欧州)
シュリンクラベルは売上高114億24百万円(前年同期比13.3%増、現地通貨ベース8.2%増)、タックラベルは売上高41億3百万円(前年同期比17.5%減、現地通貨ベース21.3%減)、ソフトパウチは売上高1億39百万円(前年同期比21.6%増、現地通貨ベース16.1%増)、機械は売上高51億8百万円(前年同期比10.8%減、現地通貨ベース14.8%減)となりました。
その結果、欧州全体の売上高は207億76百万円(前年同期比0.6%減、現地通貨ベース5.1%減)、損益面は営業損失9億75百万円(前年同期は営業利益1億10百万円)となりました。
(アセアン)
シュリンクラベルは売上高62億78百万円(前年同期比15.9%増、現地通貨ベース1.9%減)、タックラベルは売上高1億65百万円(前年同期比23.1%増、現地通貨ベース4.1%増)、ソフトパウチは売上高59億50百万円(前年同期比0.4%増、現地通貨ベース15.1%減)、機械は売上高2億30百万円(前年同期比27.0%減、現地通貨ベース38.2%減)、その他は売上高2億5百万円(前年同期比22.2%増、現地通貨ベース3.4%増)となりました。
その結果、アセアン全体の売上高は128億30百万円(前年同期比7.2%増、現地通貨ベース9.2%減)、損益面は営業損失57百万円(前年同期は営業利益2億18百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、29億25百万円の収入(前年同期は102億16百万円の収入)となりました。これは税金等調整前四半期純利益54億83百万円、減価償却費57億65百万円などの計上、仕入債務の増加額29億46百万円などによる収入、売上債権の増加額50億62百万円、棚卸資産の増加額58億80百万円、法人税等の支払額29億24百万円などによる支出によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、83億9百万円の支出(前年同期は79億31百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出83億78百万円などによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、51億63百万円の支出(前年同期は68億33百万円の支出)となりました。これは、借入金の減少30億32百万円、配当金の支払額19億16百万円などによるものであります。
これらの結果、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ83億10百万円減少の157億94百万円となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、18億5百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金(設備投資・研究開発・人財育成に関わる費用を含む)の財源につきましては、主に営業活動によるキャッシュ・フローから得られる自己資金及び金融機関からの短期借入金にて充当しております。
また、大規模な設備投資並びにM&Aなどの事業投資の長期資金需要につきましては、資金需要が発生した時点で自己資金及び金融機関からの長期借入金及び社債発行など、金利等のコストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しております。
なお、当第3四半期連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、130億42百万円で、主に金融機関からの借入となっております。
また、当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は157億94百万円であります。
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