【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、長引くウクライナ情勢や米国を中心としたインフレ動向、中国の不動産市場の悪化など海外の不安定要因があった一方、国内におきましては新型コロナウィルス感染症が5類に移行し、経済活動の正常化が進んだことで、緩やかに回復しています。
小売業界におきましては、人流やインバウンドの回復を受けて、全般に消費活動が堅調に推移しました。
このような環境の中、当社におきましても売上につきましては昨年を上回る実績となりましたが、損益面では生地等のコスト上昇や労務費・人件費の増加を十分に吸収できず、昨年実績を下回ることとなりました。
このような経営環境の中、当社グループでは昨年度不足気味だった製造部門の人員を充実させる一方、販売面では社内研修を通じて販売員のスキルアップを図ってまいりました。また、既製服では対応できないスポーツ体型の方々が着用するスポーツチーム向けのスーツとして、ラグビーチームである東芝ブレイブルーパス東京様にオフィシャルスーツとして採用頂くなど、制服・ユニフォームの販売も強化してまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の実績といたしましては、売上高は16億68百万円(前年同期比0.7%増)となりました。一方、生地など原材料費や労務費の上昇により、売上総利益は8億89百万円(前年同期比1.8%減)となりました。また、販売費及び一般管理費は主に人件費の増加により10億2百万円(前年同期比2.2%増)となったことにより、経常損失は79百万円(前年同期は38百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は55百万円(前年同期は52百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
小売事業
新型コロナ感染症の5類移行により行動制限が緩和されたものの、夏場の猛暑の中、当社の取扱う重衣料であるオーダースーツ売上が伸び悩み、前年を下回る結果となりました。また、損益面でも生地等のコスト上昇や人件費の増加を吸収できず、売上高は9億91百万円(前年同四半期比1.5%減)、営業損失53百万円(前年同四半期の営業損失19百万円)となりました。
卸売事業
行動制限の緩和により売上高は前年を上回ったものの、生地等のコスト上昇や人件費の増加を吸収できず、売上高3億90百万円(前年同四半期比6.8%増)、営業損失34百万円(前年同四半期の営業損失30百万円)となりました。
受託縫製事業
行動制限の緩和により、売上高は前年を上回り損益面でも改善することができ、売上高2億85百万円(前年同四半期比0.9%増)、営業損失10百万円(前年同四半期の営業損失23百万円)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
当第2四半期連結会期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して6億40百万円減少し、35億80百万円となりました。
資産の部では、流動資産が前連結会計年度末と比較して5億68百万円減少しました。これは主に長期借入金の返済に伴い現金及び預金が4億82百万円減少したこと並びに季節要因による受取手形及び売掛金が1億9百万円減少したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末と比較して72百万円減少しました。これは主に投資有価証券の一部を売却したことによるものであります。
負債の部では、負債合計が前連結会計年度末と比較して5億43百万円減少し、14億61百万円となりました。これは、主に長期借入金の繰上返済実行によるものであります。
純資産の部においては、主に親会社株主に帰属する四半期純損失55百万円の計上及び剰余金の配当43百万円を行った結果、当第2四半期連結会計期間末の株主資本は21億81百万円となりました。
また、その他有価証券評価差額金は2百万円の増加でありました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は8億75百万円で前連結会計年度末に比べ4億82百万円減少(前年同四半期は1億76百万円の減少)いたしました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、33百万円の支出(前年同四半期は1億6百万円の支出)となりました。これは売上債権の減少による収入1億9百万円があった一方で、税金等調整前四半期純損失42百万円及び退職給付に係る負債の減少による支出39百万円等があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは43百万円の収入(前年同四半期は24百万円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出64百万円があった一方で投資有価証券の売却による収入1億6百万円があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億92百万円の支出(前年同四半期は44百万円の支出)となりました。
これは主に、主に長期借入金の返済による支出4億47百万円及び配当金の支払い42百万円があったこと等によるものであります。
(3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略・重要な指標等について変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。