【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績等の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウィルス感染症のワクチン接種が進む中で、夏場に感染者数の増加がありましたが、行動制限が緩和される中で徐々に日常生活に戻る動きが見られました。一方、ウクライナ情勢や米国を中心としたインフレ懸念、円安進行など海外を起因とした物価上昇圧力が高まりました。
小売業界におきましては、行動制限の緩和を受けて、全般に消費活動が高まりました。当社を取り巻く環境も春先にフォーマルスーツの受注の増加など、これまでの消費抑制の反動が見られました。夏場にかけて新型コロナウィルス感染者数が増加する中で、一部地方において卸売部門におきまして展示会延期の動きが見られましたが、小売部門におきましては比較的順調に販売が推移しました。
このような経営環境の中、当社では店舗及び展示会におきまして細心の感染拡大防止策を図った上で、特に店舗ではWEB予約システムを本格的に活用することで、お客様の来店時にストレスの少ない時間を過ごしていただけるよう対応してまいりました。
また、大阪本町店の改装によるサルトリアプロメッサブランドを加えたフルブランド化やbref神田店を銀座山形屋神田店へ業態変更するなど、販売体制の見直しを行いました。
その結果、当四半期連結累計期間の実績といたしましては、売上高は16億5千7百万円(前年同期比12.4%増)となりました。オーダーメイドスーツの受注数量が前年同期比で18.6%増となり、縫製工場の生産活動に影響し受託縫製事業セグメントの売上高総利益率が3.8ポイント改善しました。販売費及び一般管理費は経費削減に努めた結果、経常損失は3千8百万円(前年同期は1億4千9百万円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失は5千2百万円(前年同期は1億5千9百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
小売事業
新型コロナ感染症による行動制限が緩和され、お客様の消費行動が活発化したことにより、売上高は10億6百万円(前年同四半期比17.3%増)、営業損失1千9百万円(前年同四半期の営業損失7千9百万円)となりました。
卸売事業
小売事業同様、行動制限の緩和により期初は順調に推移しましたが、夏場にかけて新型コロナウィルス感染者の増加に伴い、地方を中心に一部展示会が延期・中止となった結果、売上高3億6千5百万円(前年同四半期比0.9%増)、営業損失3千万円(前年同四半期の営業損失4千5百万円)となりました。
受託縫製事業
小売事業同様、行動制限の緩和により、売上高9億1千6百万円(前年同四半期比15.9%増)、営業損失2千3百万円(前年同四半期の営業損失6千万円)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
当第2四半期連結会期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して3億8千2百万円減少し、40億8百万円となりました。
資産の部では、流動資産が前連結会計年度末と比較して2億7千2百万円減少しました。受取手形及び売掛金が前連結会計年度末と比較して減少したこと等によるものであります。
固定資産は前連結会計年度末と比較して1億9百万円減少しました。これは主に投資有価証券の時価の減少によるものであります。
負債の部では、負債合計が前連結会計年度末と比較して1億9千5百万円減少し、19億7千3百万円となりました。これは、主に季節要因による買掛金等の減少によるものであります。
純資産の部においては、主に親会社株主に帰属する四半期純損失5千2百万円を計上した結果、当第2四半期連結会計期間末の株主資本は20億8千8百万円となりました。
また、その他有価証券評価差額金は1億3千3百万円の減少でありました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は13億1千5百万円で前連結会計年度末に比べ1億7千6百万円減少(前年同四半期は7千1百万円の減少)いたしました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1億6百万円の支出(前年同四半期は3千6百万円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純損失4千4百万円及び未払消費税等の減少による支出6千5千万円等があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは2千4百万円の支出(前年同四半期は2千8百万円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出2千8百万円があった一方で敷金及び保証金の回収による収入6百万円があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、4千4百万円の支出(前年同四半期は6百万円の支出)となりました。
これは主に、主に長期借入金の返済による支出4千万円及びリース債務の返済による支出4百万円があったこと等によるものであります。
(3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略・重要な指標等について変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。