【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類見直しの影響や円安によるインバウンド需要の回復など、景気は緩やかな持ち直しが持続しました。一方で、世界的な原材料価格の高騰や急激な為替相場の変動など、インフレ圧力が高まり景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。
このような環境のもと、当社グループは、現在遂行しております中期経営計画(2022年4月~2027年3月期)において、より踏み込んだ事業構造改革を段階的に行い、グループ企業としてさらなる成長を目指して、積極的に取り組んでまいりました。
「シャルレビジネス事業の再生」におきましては、働き方やライフスタイルが多様化する外部環境の変化を見極めつつ、事業再生に向けたビジネス環境の整備や魅力ある商品開発、企業ブランディングなど、各事業戦略に取り組みました。
「新規事業開発による新たな柱の創造」におきましては、国内では、ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業における営業体制の強化及び新製品の開発に取り組むとともに、M&A企業の探索を引き続き行っております。海外では、ベトナムでの販売代理店の拡大や台湾での自社ECサイト等での販売を推進いたしました。
報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(レディースインナー等販売事業)
品目別売上高
前第2四半期連結累計期間
(自
2022年4月1日
至
2022年9月30日)
当第2四半期連結累計期間
(自
2023年4月1日
至
2023年9月30日)
増減率
(%)
衣料品類(百万円)
4,044
4,543
12.3
化粧品類(百万円)
1,024
1,150
12.2
健康食品類(百万円)
454
482
6.2
その他(百万円)
241
119
△50.4
合計(百万円)
5,765
6,296
9.2
営業施策面におきましては、コロナ禍により中止や縮小を余儀なくされておりました、ビジネスメンバー向けのインセンティブ付コンテスト(9月~11月)を2年ぶりに実施し、入賞式典を札幌で開催する予定であります。また、ビジネスメンバー育成に関しましても、オンライン説明会と対面による説明会の併用により、開催数や動員数が増加し、結果としてビジネスメンバー育成数が増加いたしました。
商品面におきましては、衣料品類では9月に新定番商品として発売した、簡単に装着でき腰まわりを無理なくサポートする腰ケア商品「ライトなサポーター」が高い商品評価により好調に推移いたしました。
化粧品類では、当社での化粧品ブランド発売20周年を記念した特別限定商品の発売とともに、販促キャンペーン(9月~2024年4月頃までを予定)を実施し、好調に推移いたしました。
健康食品類では、8月に健康的な生活に貢献する新たな商材として、国産さつまいものデンプン粕にこだわりの黒麹菌を加え、昔ながらの室(ムロ)を使った伝統製法で発酵させることで生まれた、さつまいも発酵クエン酸を原料とした希釈タイプの清涼飲料水「黒こうじの恵み」を数量限定で発売いたしました。
以上の取り組みに加え、6月より主要定番商品において、原材料価格やエネルギー資源の高騰などによる価格改定を実施したことによる、一時的な駆け込み需要の発生が売上の増加に大きく影響いたしました。また、6月以降その反動が一時的にみられたものの、当第2四半期連結累計期間の売上高は、62億96百万円(前年同四半期比9.2%増)と増収となりました。
セグメント利益は、売上高の増加や固定費削減の効果もあり、3億50百万円(同92.5%増)と大幅に増加しました。
(ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業)
営業施策面におきましては、美容への作用が期待できる節水シャワーヘッドの各種展示会への出展や卸売先の新規開拓などに継続して取り組み、OEM製品の生産やホテルや美容室などの事業者向け販路の拡大にも積極的に取り組んでまいりました。
製品面におきましては、ウルトラファインバブル技術を活用し、消費者の嗜好に合わせた新規製品の開発を進めるとともに、各方面と協働し異分野での技術転用の可能性についても研究開発に取り組んできた結果、8月には同技術を活用した「土壌障害の予防又は改善剤」に関する特許権を取得いたしました。今後、この技術活用の可能性について、引き続き調査研究を継続してまいります。
以上のような取り組みを行いましたが、シャワーヘッド市場における新規参入事業者の増加による価格競争の激化や需要の一巡による消費の鈍化が顕著となる中、売上高は5億49百万円(同22.7%減。セグメント間の内部取引高を含む)と大幅な減収となりました。
セグメント利益は、前連結会計年度に原材料高騰が課題であった、真鍮部品・金属切削加工事業を新設分割し株式譲渡したことにより利益率が改善し、1億58百万円(同58.7%増)となりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの経営成績につきましては、売上高は68億36百万円(同6.1%増)、営業利益は4億73百万円(同96.4%増)、経常利益は5億24百万円(同99.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億75百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失5億80百万円)となりました。
②財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、投資有価証券の増加4億84百万円、流動資産のその他の減少3億18百万円、現金及び預金の増加1億38百万円、商品及び製品の増加94百万円等により、前連結会計年度末に比べ2億6百万円増加し、206億92百万円となりました。なお、流動資産のその他の減少の主な要因は、未収還付法人税等の減少1億99百万円、未収消費税等の減少1億44百万円等によるものであります。
負債は、賞与引当金の減少1億42百万円、買掛金の増加1億20百万円、事業整理損失引当金の減少73百万円等により、前連結会計年度末に比べ1億39百万円減少し、25億40百万円となりました。
純資産は、剰余金の配当1億26百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益4億75百万円の計上により、前連結会計年度末に比べ3億46百万円増加し、181億52百万円となりました。なお、減資により資本金を35億円減少させ、同額を資本剰余金に振り替えております。
以上の結果、自己資本比率は87.7%(前連結会計年度末は86.9%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億38百万円増加し、113億61百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、9億3百万円の収入となりました(前年同四半期は10億44百万円の支出)。主な要因は、税金等調整前四半期純利益5億40百万円、減価償却費及びその他の償却費2億40百万円、賞与引当金の減少1億42百万円、仕入債務の増加1億35百万円であります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億12百万円の支出となりました(同3億52百万円の支出)。主な要因は、投資有価証券の取得による支出5億円、無形固定資産の取得による支出59百万円、有形固定資産の取得による支出45百万円であります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、1億53百万円の支出となりました(同1億58百万円の支出)。主な要因は、配当金の支払額1億26百万円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。