【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、外航海運事業における堅調なハンディ船市況や為替が前年同期と比較し円安(対US$)に推移したことの影響等により、売上高は前年同期比8,567百万円増収(+31.2%)の36,068百万円、営業利益は前年同期比2,650百万円増益(+26.4%)の12,693百万円、経常利益は前年同期比2,810百万円増益(+27.7%)の12,947百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比1,133百万円増益(+13.5%)の9,536百万円となりました。
当社グループのセグメント別の業績は以下のとおりであります。
①外航海運事業(ロジスティクス)
外航海運事業におけるハンディ船市況は、前年を上回る水準が続いていたものの、第2四半期後半より、米中市場における荷動きの鈍化による影響が出てまいりました。また、新型コロナウイルスの感染拡大に起因した海上輸送の混乱は解消に向かいつつあり、各国各港での検疫緩和・撤廃により、港湾処理能力が改善し、輸送能力が向上したことも、運賃上昇圧力を抑える要因となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間における当社グループの平均為替レートは¥135.60/対US$(前年同期は¥110.54)となりました。
このような状況下、当社グループの外航海運事業におきましては、堅調なハンディ船市況時に成約した航海の影響や為替の影響により、売上高は前年同期比8,646百万円増収(+40.9%)の29,775百万円、セグメント利益は前年同期比2,848百万円増益(+31.5%)の11,884百万円となりました。
②倉庫・運送事業(ロジスティクス)
物流業界におきましては、貨物保管残高は前年同期をやや上回る水準で推移し、貨物取扱量は前年同期と概ね同水準で推移いたしました。
このような状況下、当社グループの倉庫・運送事業におきましては、連結子会社の引越業において、新型コロナウイルスの感染拡大により需要の低迷が継続しており、売上高は前年同期比82百万円減収(△2.8%)の2,902百万円となりました。セグメント損益は減価償却費の減少等により前年同期比22百万円改善し、5百万円の損失となりました。
③不動産事業
都心部の賃貸オフィスビル市況は、軟調な状態が続いており、今後も新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとしたテレワークの普及により、オフィス需要の鈍化が懸念されます。その一方で、東京23区の賃貸マンション市況については単身者用住居等を除き、引き続き堅調に推移しております。
このような状況下、当社グループの不動産事業におきましては、シェア型企業寮である月島荘はその特性から稼働率が低下しておりますが、他既存賃貸物件は概ね安定して高稼働を維持しており、売上高は前年同期比4百万円増収(+0.1%)の3,389百万円となりました。セグメント利益は賃貸物件の保全に伴う修繕費の増加や電気料の上昇等により前年同期比71百万円減益(△3.9%)の1,770百万円となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、建設仮勘定の増加等により前連結会計年度末比2,636百万円増の68,773百万円となりました。負債は、未払法人税等の減少等により前連結会計年度末比1,220百万円減の35,034百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末比3,856百万円増の33,738百万円となりました。
この結果、自己資本比率は45.2%から49.1%になりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して1,414百万円減少し、18,820百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間における営業活動の結果として得られた資金は、10,614百万円(前年同期比16.0%減)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益13,212百万円、法人税等の支払額3,659百万円等によるものです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間における投資活動の結果として使用した資金は、6,031百万円(前年同期比356.4%増)となりました。これは主として、固定資産の取得による支出等によるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間における財務活動の結果として使用した資金は、6,607百万円(前年同期比313.6%増)となりました。これは主として、配当金の支払額等によるものです。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(8)研究開発活動
該当事項はありません。