【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の影響は言うまでもなく、全世界に大きな変化と挑戦をもたらしました。医療業界も例外ではなく、緊急的な対応と変革が求められる中、私たちの役割は更に大きくなっております。特に医療用ガスや在宅酸素療法は、多くの患者様の命を支える重要な要素として注目され、私たちはその供給と質の向上に努めております。福祉用具においても、高齢化社会の中での需要の増大やCOVID-19による自宅での生活時間の増加等、多くの変化に対応するために、更に質の高い商品やサービスの提供を目指してまいりました。これらの結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は6,963百万円(前期比7.3%増)、営業利益は878百万円(前期比9.1%増)、経常利益は907百万円(前期比9.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は620百万円(前期比10.8%増)となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりであります。①医療用ガス関連事業当部門は、COVID-19の感染法上の分類が5類に移行後も新規取引先拡販が順調に推移し、医療用酸素・医療用二酸化炭素の出荷量は堅調に推移いたしました。世界情勢を反映したエネルギーコスト上昇等に伴う材料・仕入価格上昇については、市況を見ながらコスト上昇分を鑑みた適正価格への変更に注力し交渉を進めてまいりました。また円滑な組織体制に向けた人的資源の拡充等にも努めてまいりました。これらの結果、売上高は1,863百万円(前期比5.4%増)、セグメント利益は264百万円(前期比37.0%増)となりました。
②在宅医療関連事業当部門は、国の施策である在宅医療への推進を受け、患者様と医療機関のニーズにお応えすると共に、きめの細かい営業活動を継続いたしました。また、コロナ禍では感染防止に努めつつ出来る限りの対応を行ったことにより「HOT(在宅酸素療法)」、「CPAP(持続陽圧呼吸療法)」共に好調に推移いたしました。利益面では世界的な原材料価格の上昇やエネルギー、輸送費の高騰が続いており、自助努力による合理化に努めてまいりました。これらの結果、売上高は3,099百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益は379百万円(前期比5.6%減)となりました。
③医療用ガス設備工事関連事業当部門は、医療機関に対し医療用ガス設備並びに消火設備の配管工事の施工及び保守点検業務を行っております。配管設備工事は上期に大型物件の完工もあり好調に推移いたしました。配管設備保守点検もコロナ禍前の状況に戻り、安定した売上を確保しております。これらの結果、売上高は658百万円(前期比20.8%増)、セグメント利益は121百万円(前期比18.0%増)となりました。
④介護福祉関連事業当部門は、介護福祉関連機器のレンタル及び販売部門において、地域包括支援センターや居宅介護支援事業者への継続的な営業活動を図ることによりレンタル売上及び販売においても順調に推移いたしました。また、訪問看護事業所は、都内3拠点を事業基盤として地域へのPR活動強化による認知度アップとスタッフの増員など運営体制の充実を図り、順調に推移いたしました。これらの結果、売上高は606百万円(前期比35.2%増)、セグメント利益は21百万円(前期比493.8%増)となりました。
⑤施設介護関連事業当部門は、有料老人ホーム「ライフステージ阿佐ヶ谷」(東京都杉並区)におきましては、24時間看護師在駐や地元医療機関との連携の更なる構築を図り、高付加価値サービスの提供と、人材育成の体制を強化いたしました。また、入居者様の多様なニーズを把握したうえで、COVID-19の感染予防とまん延防止を最重視した運営を徹底することで入居者様、ご家族様への「安心」「安全」をお届けし、入居率の向上に努めました。通所介護施設「あしつよ・文京」(東京都文京区)、「あしつよ巣鴨」(東京都豊島区)、「あしつよ王子」(東京都北区)におきましても、感染防止に留意しつつ、地元密着型のサービスの提供と顧客ニーズの多様化に対応した稼働率アップを図りました。これらの結果、売上高は173百万円(前期比2.1%減)、セグメント利益は13百万円(前期比30.9%減)となりました。
(2) 財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末の総資産は21,681百万円(前連結会計年度末比434百万円増)となりました。これは主に、投資有価証券が919百万円増加し、現金及び預金が111百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が220百万円、投資その他の資産のその他のうち繰延税金資産が120百万円減少したこと等によるものであります。負債合計は5,290百万円(前連結会計年度末比365百万円減)となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が197百万円、役員退職慰労引当金が86百万円減少したこと等によるものであります。純資産は16,391百万円(前連結会計年度末比799百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が521百万円、その他有価証券評価差額金が266百万円増加したこと等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況1.当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの概況説明当第2四半期連結累計期間において、現金及び現金同等物は期首残高に比べ71百万円減少し、当第2四半期連結累計期間末残高は8,919百万円となりました。2.各活動別の説明及び前年同四半期比①営業活動により得られた資金は967百万円(前年同四半期比151百万円増)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益が914百万円となり、非現金支出費用である減価償却費449百万円、売上債権の減少による収入236百万円、仕入債務の減少による支出203百万円、法人税等の支払額による支出298百万円があったこと等によるものであります。②投資活動により使用した資金は600百万円(前年同四半期比371百万円増)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出122百万円、投資有価証券の取得による支出520百万円があったこと等によるものであります。③財務活動により使用した資金は454百万円(前年同四半期比28百万円増)となりました。これは、リース債務の返済による支出351百万円、配当金の支払額92百万円等によるものであります。
(4) 研究開発活動当社グループは、在宅医療関連事業において、ITを用いた測定記録装置の技術開発等に取り組んでおり、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の総額は3百万円であります。