【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国の経済は、コロナ感染第8波の拡大が懸念される中、政府の経済活動優先の方針を受け、個人消費や企業の設備投資が増加したことや水際対策緩和でインバウンド需要が増加したことから、緩やかに成長しました。
今後については、ウクライナ戦争の長期化、世界的な原材料・燃料・食料の価格高騰、欧米諸国における急激な利上げ、中国経済の低調など、下振れリスクの顕在化が景気回復のブレーキとなる懸念があります。
物流業界においては、消費関連貨物は個人消費の加速により堅調さを維持しており、生産関連貨物も、半導体など部材類の不足や原材料・燃料の価格高騰の影響から前年比マイナスで推移したものの徐々に回復基調に戻りつつあります。しかしながら、建設関連貨物は、公共投資や住宅投資の減少を受け、低調に推移したことから前年を下回り減少となっています。その結果、国内の貨物総輸送数量は、2年ぶりのマイナスで推移しています。
このような経営環境の変化に対応すべく、当社グループは、長期的な企業価値の向上を目指した「2030丸運グループ長期ビジョン」の下、既存事業の競争力強化及び新規事業領域への展開を推進することによる事業ポートフォリオ変革に取り組んでいきます。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益は、貨物輸送での国内基幹産業減産に伴う素材物流の減少を円安等による海外物流事業の営業収益増が補い、前年同期並みの349億2百万円となりました。
経常利益は、貨物輸送でLED化導入費用の増加並びに貨物輸送及びエネルギー輸送で燃料代・基幹システム導入などの経費が増加したことから、前年同期比1億99百万円減の3億37百万円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比33百万円減の2億40百万円となりました。
なお、有限会社丸運物流ベトナムは重要性が増したため、第1四半期連結会計期間から連結の範囲に含めております。
セグメント別の業績概況は次のとおりです。
なお、第1四半期連結会計期間より、会社組織の変更に伴い、貨物輸送セグメントに含まれていた「国際事業」について、海外物流セグメントに含めて表示しております。また、前第3四半期連結累計期間のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものと比較しております。
《貨物輸送》
当部門においては、運賃改定やサーチャージ導入、一部の既存顧客との取引拡大による増益効果がありました。一方、半導体不足を主因とした自動車・家電等の減産に伴う銅・アルミ及び樹脂などの素材物流減、流通事業での新規冷蔵保管案件の不調、ペーパーレス化による印刷物の輸送減に加え、基幹システム及び倉庫照明のLED化導入に伴う費用増などの影響から減収減益となりました。
これらの結果、営業収益は前年同期比3.2%減の176億33百万円、経常利益は前年同期比3億40百万円減の94百万円となりました。
《エネルギー輸送》
石油部門においては、輸送数量が前年同期比0.2%増加とほぼ横ばいとなりました。潤滑油・化成品部門は、顧客出荷箇所変更の影響等により、主要顧客の輸送数量が前年同期比3.8%減少となりました。
しかしながら、サーチャージ収入増加及び運賃改定等の影響により営業収益は増加となり、一方、燃料代・基幹システム導入などの経費が増加となりました。
これらの結果、営業収益は前年同期並みの111億80百万円、経常損益は前年同期比9百万円増の14百万円の損失となりました。
《海外物流》
当部門においては、円安による原材料の高騰及び中国のゼロコロナ政策解除に伴う感染拡大が影響し、当社の主力である自動車関連の取扱数量が減少したものの、ベトナム現地法人の連結化に加えて、高級EV関連のアルミ製品取扱数量増加により増収増益となりました。
これらの結果、営業収益は前年同期比12.6%増の47億27百万円、経常利益は前年同期比2百万円増の63百万円となりました。
《テクノサポート》
当部門においては、油槽所関連では受託業務の一部終了に伴い減収、製油所関連では定期修理工事の規模縮小により減収となったものの、関係会社での退職金制度変更に伴う引当金の戻しが発生したことを主因とし、全体としては減収増益となりました。
これらの結果、営業収益は前年同期比2.9%減の13億41百万円、経常利益は前年同期比38百万円増の69百万円となりました。
(2)財政状態の状況
《資産》
当第3四半期連結会計期間末における総資産は377億77百万円となり、前期末に比べ13億28百万円減少しました。この主な要因は、季節差等による営業未収入金及び契約資産の減少2億82百万円並びに償却等による有形固定資産及び無形固定資産の減少10億71百万円等によるものであります。
《負債》
当第3四半期連結会計期間末における負債は134億19百万円となり、前期末に比べ15億63百万円減少しました。この主な要因は、季節差等による営業未払金の減少2億24百万円、借入金返済に伴う借入金の減少13億14百万円及び賞与引当金の減少3億11百万円等によるものであります。
《純資産》
当第3四半期連結会計期間末における純資産は243億58百万円となり、前期末に比べ2億35百万円増加しました。この主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益を2億40百万円計上したことによる増加、配当金の支払による減少2億31百万円及びその他有価証券評価差額金の増加2億47百万円等によるものであります。この結果、自己資本比率は前期末の60.8%から63.7%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、労務費、燃油の購入費用、車両の維持保全費用、倉庫賃借料並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に車両購入及び倉庫建設等の設備投資によるものであります。当社グループは事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金や金融機関からの長期借入を基本としております。また、グループの資金効率化を図るため、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しております。
なお、当第3四半期連結会計期間末における有利子負債(借入金)の残高は31億21百万円であり、現金及び預金の残高は18億72百万円となっております。
2023年3月期の設備投資額については、19億29百万円を計画しておりますが、現在の自己資本比率は63.7%と厚みを増しており、その資金の調達にあたっては問題がないと考えております。
