【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う行動制限の緩和や政府の観光支援策の影響から国内の社会経済活動に回復の兆しが見え始めた一方、ロシア・ウクライナ情勢長期化による資源価格の高騰、それに伴う物価高の懸念、急激な円安の進行等、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの属する医療業界では、新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築や安心・安全で質の高い医療の実現のための医師等の働き方改革等の推進が求められております。このような状況の下、当社グループにおきましては、全事業に共通してエネルギー価格や原材料価格高騰の影響を受けた一方、トータルパックプロデュース事業のプロジェクト案件が順調に推移したこと等により、概ね計画通りに推移いたしました。また、中期経営計画で掲げた4つの重点施策「コア事業の更なる高成長」「積極的なバリューの拡大」「機能強化戦略」「サステナビリティに対する取組み」については引き続き推進を致しております。以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は407,120百万円(前年同四半期連結累計期間比12.1%増)、営業利益は13,416百万円(前年同四半期連結累計期間比8.6%増)、経常利益は12,895百万円(前年同四半期連結累計期間比4.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,450百万円(前年同四半期連結累計期間比6.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績を示しますと次のとおりであります。
a トータルパックプロデュース事業トータルパックプロデュース事業におきましては、引き続きメーカー系で電装部品調達難や原材料価格の高騰の影響を受けたことに加え、ミャンマー子会社でも金融規制による影響を受けました。一方で、プロジェクト案件の完成及び新規受注が堅調に推移いたしました。また、重粒子線がん治療施設においては2022年4月から保険適用対象部位が拡大したことにより新規外来受診者数及び治療件数が増加いたしました。この結果、売上高は77,904百万円(前年同四半期連結累計期間比39.5%増)、セグメント利益(営業利益)は4,899百万円(前年同四半期連結累計期間比21.0%増)となりました。
b メディカルサプライ事業メディカルサプライ事業におきましては、原材料価格や物流コスト高騰の影響を受けた一方で、新規SPD施設稼働が順調に推移いたしました。また、手術症例数が増加したこと等により診療材料需要が回復いたしました。この結果、売上高は282,204百万円(前年同四半期連結累計期間比5.8%増)、セグメント利益(営業利益)は4,372百万円(前年同四半期連結累計期間比4.4%増)となりました。
c ライフケア事業ライフケア事業におきましては、給食事業において食材高騰の影響を受けるとともに、新規M&A関連費用等を計上いたしました。また、介護事業においては高い入居率を維持しましたが、光熱費高騰の影響を受けました。この結果、売上高は24,331百万円(前年同四半期連結累計期間比28.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,709百万円(前年同四半期連結累計期間比6.3%減)となりました。
d 調剤薬局事業調剤薬局事業におきましては、小規模のM&Aや経営効率化等を実施いたしましたが、薬価改定の影響及び新規出店に伴う先行費用の計上等により業績は低調に推移いたしました。この結果、売上高は22,680百万円(前年同四半期連結累計期間比4.8%増)、セグメント利益(営業利益)は2,322百万円(前年同四半期連結累計期間比4.9%減)となりました。
② 財政状態の分析当第3四半期連結会計期間末の資産は370,136百万円となり、前連結会計年度末と比べて35,061百万円増加いたしました。その主な要因は、「受取手形、売掛金及び契約資産」が1,833百万円減少した一方、「現金及び預金」が10,783百万円、「のれん」が6,394百万円、「商品及び製品」が5,350百万円、「建物及び構築物」が3,504百万円増加したこと等によるものであります。負債は243,229百万円となり、前連結会計年度末と比べて30,473百万円増加いたしました。その主な要因は、「未払法人税等」が2,848百万円減少した一方、「短期借入金」が9,153百万円、「電子記録債務」が7,257百万円、「長期借入金」が4,189百万円増加したこと等によるものであります。純資産は126,906百万円となり、前連結会計年度末と比べて4,587百万円増加いたしました。その主な要因は、配当金の支払により「利益剰余金」が3,868百万円、「非支配株主持分」が855百万円減少した一方、「親会社株主に帰属する四半期純利益」により「利益剰余金」が7,450百万円増加したこと等によるものであります。以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は33.4%(前連結会計年度末比1.9ポイント減)となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は252百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。
(4) 従業員数連結会社の状況当第3四半期連結累計期間において、キングラン㈱及びその子会社11社を連結子会社としたことにより、トータルパックプロデュース事業において従業員数が526名、ライフケア事業において従業員数が316名、それぞれ増加しております。なお、従業員数は就業人員数であります。
(5) 主要な設備当第3四半期連結累計期間において、キングラン㈱及びその子会社11社を連結子会社としたことに伴い、設備が増加しております。 2022年12月31日現在
会社名
事業所名(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
帳簿価額(百万円)
従業員数(名)
建物及び構築物
土地(面積㎡)
賃貸不動産(面積㎡)
その他
合計
キングラン・メディケア㈱
本社他(東京都千代田区他)
トータルパックプロデュース事業
事務所他
201
468(10,614)
―(-)
2,145
2,816
179
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