【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、まん延防止等重点措置の解除により、外国人観光客の受け入れの再開等、社会経済活動が正常化しつつあるものの、感染者数増加が繰り返しみられ、依然として先行きは不透明な状況にあります。さらに、ウクライナ情勢や円安等により、国内消費への悪影響が懸念されております。
外食業界におきましては、インバウンド需要回復への期待感はあるものの、原料、資材、エネルギー単価の高騰等により、経営環境は依然厳しい状況が続いております。
このような環境の中で、当社グループは、新型コロナウイルス感染症対策の取り組みを全国の店舗で実施し、以下のような諸施策を推進し、食のインフラとしての責務を果たすべく、業容の拡大と充実に取り組んでまいりました。
新規出店につきましては、牛めし業態22店舗、その他業態2店舗の合計24店舗を出店いたしました。一方で、直営の牛めし業態店14店舗、とんかつ業態3店舗、鮨業態1店舗、その他業態3店舗の合計21店舗につきましては撤退いたしました。したがいまして、当第3四半期連結会計期間末の店舗数はFC店を含め、1,210店舗(うちFC6店舗、海外9店舗)となりました。この業態別内訳としては、複合化によるとんかつ業態からの牛めし業態への業態変更5店舗を実施し、牛めし業態992店舗、とんかつ業態181店舗、鮨業態9店舗、その他の業態28店舗となっております。
新規出店を除く設備投資につきましては、209店舗の改装(全面改装2店舗、一部改装207店舗)を実施した他、工場生産設備などに投資を行ってまいりました。
商品販売及び販売促進策につきましては、「ごろごろ煮込みチキンカレー」の定番販売等のグランドメニューの刷新を実施した他、新商品として「プーパッポンカレー」「焼きかつ定食」「ビビン牛めし」「ネギおろしハンバーグ定食」「スパイシーキーマ牛めし」「魯肉飯」「富士山豆腐の本格麻婆めし」「カットステーキのビーフストロガノフ」等の販売、宅配におけるウルトラ半額祭、宅配手数料無料キャンペーン、丼フェア等を実施いたしました。
これらの取り組みの結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
当第3四半期連結会計期間末における総資産は787億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億70百万円増加いたしました。このうち、流動資産は271億11百万円となり、原材料及び貯蔵品が7億34百万円減少した一方、現金及び預金が13億49百万円増加、受取手形及び売掛金が6億16百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ12億91百万円増加いたしました。また、固定資産は516億13百万円となり、新規出店や改装実施、工場生産設備などへの投資による有形固定資産が6億45百万円増加、繰延税金資産等の投資その他の資産が1億75百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ4億78百万円増加いたしました。
当第3四半期連結会計期間末における負債は370億6百万円となり、未払法人税及び賞与の支払い、長期借入金の返済等の減少要因があった一方、短期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ6億43百万円増加いたしました。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は417億18百万円となり、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べ11億26百万円増加となりました。自己資本比率は前連結会計年度末の52.7%から53.0%と改善しております。
②経営成績
売上高につきましては、既存店売上が前年同期比109.4%と前年を上回ったことに加え、前年度以降の新規出店等による売上増加分が寄与したこと等により、前年同期比12.2%増の789億40百万円となりました。
売上高の増加により、固定費の占める割合が低下したこと等により、売上原価につきましては、原価率が前年同期の34.8%から33.5%、販売費及び一般管理費につきましては、売上高に対する比率が前年同期の68.8%から64.7%となりました。なお、当社において重視すべき指標と認識しているFLコスト(売上原価と人件費の合計。FOODとLABORに係るコスト)の売上高比は、前年同期の68.4%から65.7%へと改善いたしました。
以上の結果、営業利益は14億57百万円(前年同期は営業損失25億1百万円)、経常利益は前年同期比27.5%減の37億37百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比37.4%減の16億23百万円となりました。
なお、当社グループにおいては、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更を行っておりません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。