【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1)経営成績の分析当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)における世界経済は、ロシア・ウクライナ情勢悪化の影響による資源価格の高値推移、物価上昇率の高水準推移による金融引締めなど、将来的な景気後退の懸念が見受けられ、先行きが不透明な状況です。わが国経済においても、新型コロナウイルス感染症の感染状況や世界的な物流混乱が改善されてきていることにより、一部の業種に持ち直しの動きはみられるものの、原材料価格の高騰による収益悪化の懸念もあり、予断を許さない状況です。このような環境の下、当社グループでは、蘇州神商金属有限公司において、大型レベラーシャーライン設備の導入と量産開始、DXを活用した生産活動の高度化に取り組むなど、自動車電動化が進み拡大する中国市場のアルミ板加工需要に対応するための能力増強を図ってまいりました。当第2四半期連結累計期間における業績につきましては、売上高は278,618百万円(前年同四半期比24.3%増)、営業利益は6,419百万円(同57.1%増)、経常利益は6,387百万円(同40.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,432百万円(同14.9%増)となりました。セグメントごとの業績は次のとおりであります。
① 鉄鋼鋼板製品は、造船・建築分野の需要回復が第1四半期に引き続き見られたものの、全体としての取扱量は減少しました。一方、価格が上昇したため、大幅な増収増益となりました。特殊鋼製品は、主力の自動車関連向けが、半導体不足等によって生産台数が伸びず取扱量が減少しましたが、価格が上昇したため、増収増益となりました。この結果、売上高は112,818百万円(前年同四半期比25.2%増)となり、セグメント利益は2,788百万円(同13.0%増)となりました。
② 鉄鋼原料神戸製鋼所向け主原料やチタン原料の取扱量の増加、原料価格が第1四半期に引き続き上昇したことにより、増収増益となりました。この結果、売上高は31,382百万円(前年同四半期比58.5%増)となり、セグメント利益は730百万円(前年同四半期セグメント利益7百万円)となりました。
③ 非鉄金属自動車向けアルミ板条の取扱量増や中国における半導体・イオン注入装置ユニットの製造会社での受注好調によって増収となるも、銅製品並びに銅リサイクル原料の取扱量減等により、減益となりました。この結果、売上高は93,396百万円(前年同四半期比15.1%増)となりましたが、セグメント利益は1,478百万円(同12.7%減)となりました。
④ 機械・情報国内外で建設機械部品等の取扱量が増え、また大型圧縮機・汎用コンプレッサのメンテナンスの取扱いも増えたことにより、増収増益となりました。この結果、売上高は27,065百万円(前年同四半期比21.2%増)となり、セグメント利益は641百万円(同98.1%増)となりました。
⑤ 溶材国内の溶接材料価格上昇、海外向け溶接ロボットの取扱いが増えたことにより、増収増益となりました。この結果、売上高は13,868百万円(前年同四半期比29.7%増)となり、セグメント利益は350百万円(同226.4%増)となりました。
(2)財政状態の分析(総資産)当第2四半期連結会計期間末における総資産は410,296百万円となり、前連結会計年度末比46,266百万円の増加となりました。これは主に受取手形及び売掛金と商品及び製品の増加によるものです。
(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債合計は339,352百万円となり、前連結会計年度末比39,075百万円の増加となりました。これは主に支払手形及び買掛金と短期借入金の増加によるものです。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は70,943百万円となり、前連結会計年度末比7,190百万円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上と為替相場の円安に伴う為替換算調整勘定の増加によるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、5,987百万円増加し、21,385百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは2,435百万円(前年同四半期に比べ12,645百万円増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益6,932百万円、売上債権の増加額6,936百万円、棚卸資産の増加額11,404百万円、仕入債務の増加額5,295百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは△1,434百万円(前年同四半期に比べ1,571百万円減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出944百万円、有形固定資産の売却による収入502百万円、関係会社株式の取得による支出899百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは4,182百万円(前年同四半期に比べ5,135百万円減少)となりました。これは主に、短期借入金の純増額7,134百万円によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた問題はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。