【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)の世界経済は、地政学リスクの高まりや金融引き締め、為替動向の変化、資源・材料価格の高騰等、先行き不透明感が継続しました。わが国経済は、緩やかな回復基調を見せましたが、引き続き物価上昇、金融資本市場の変動に注視が必要な状況で推移しました。このようなマクロ環境下、当社が属するエレクトロニクス業界は、供給不足の緩和によりサプライチェーンの混乱は全体としては落ち着きを取り戻していますが、世界的にIT投資が抑制される中、産業機器等の分野において未だ調整局面が続いています。この結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。
① 財政状態当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて40億15百万円増加し、1,922億4百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末に比べ51億73百万円増加して1,079億4百万円となり、自己資本比率は56.1%となりました。
② 経営成績第2四半期の当社の業績は、第1四半期と比較してコンシューマ、情報通信、車載向けで増収となりましたが、当第2四半期連結累計期間においては前述のマクロ環境及び需給ギャップの平準化を背景に、前年同期比減収となりました。結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,474億38百万円(前年同期比12.1%減)、営業利益は販売管理費の抑制運用に徹したものの、減収影響が大きく、66億10百万円(前年同期比26.6%減)、経常利益は49億47百万円(前年同期比24.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は34億23百万円(前年同期比23.5%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
イ デバイス事業第2四半期は第1四半期と比較して車載向け製品において増収となりましたが、マクロ環境及び需給ギャップの落ち着きを背景に、当第2四半期連結累計期間は前年同期比減収となり、売上高は1,311億8百万円(前年同期比10.4%減)、営業利益は57億54百万円(前年同期比30.5%減)となりました。
ロ ソリューション事業コンシューマ、情報通信、車載分野において第2四半期は第1四半期比で増収となりました。当第2四半期連結累計期間では、設備機器の販売が好調であったものの、情報通信分野における大口案件の終息影響から、売上高は163億30百万円(前年同期比23.9%減)、営業利益は8億38百万円(前年同期比28.2%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて76百万円減少し、166億75百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が49億47百万円あったことに加え、売上債権が69億94百万円減少したため、全体で57億62百万円の資金の増加となりました。なお前年同四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは20億11百万円の資金の増加でした。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、全体で2億53百万円の資金の減少となりました。なお前年同四半期の投資活動によるキャッシュ・フローは1億54百万円の資金の減少でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金が40億29百万円減少したことに加え、配当金の支払が21億7百万円あったため、全体で62億37百万円の資金の減少となりました。なお前年同四半期の財務活動によるキャッシュ・フローは2億59百万円の資金の減少でした。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費は2億31百万円であります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し当第2四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。