【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1)財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行や入国制限の緩和により経済活動が正常化に向かい、緩やかな回復基調を維持しております。一方で、ウクライナ情勢の長期化や資源価格の高騰、円安の進行、さらには国内における物価上昇等により、先行きは依然として不透明な状況が続いております。こうした経済環境のもと、当社事業に関し、海外においては、欧米向けが低迷したものの、中東・アジア向けのさらなる拡販に努めた結果、全体として売上は堅調に推移いたしました。また、国内においてはファッション分野に加え、資材分野も含めて販売活動を強化し、着実に売上を拡大いたしました。ただし、原燃料価格及び資材価格の高止まりや電力料金の値上げによる企業コスト上昇が利益を圧迫しましたが、販売価格面やコストダウン等の改善努力により、こうした厳しい状況に対処してまいりました。また、当第2四半期連結累計期間では、従来比で約3倍の汚れ除去スピードの性能を追加した「ダントツオチール」を発表いたしました。今後、「ダントツオチール」を、撥水加工技術において水キレ性と耐久性を極め、「ダントツ撥水®」、「ダントツ撥水®CZ」につづく新たな「ダントツシリーズ」として展開してまいります。なお、本年7月には、当社初となる「ユニフォーム素材展」を開催し、当社がファッション分野で培ってきた感性や技術を活かし、ユニフォーム素材を主要テーマとしてご紹介しました。ユニフォーム素材展では「ダントツオチール」を含め、当社の加工技術や独自開発の素材を改めてお客様へ訴求することで、新たなニーズの開拓を狙いました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は176億77百万円(前期比1.6%増)となり、営業利益は7億36百万円(前期比23.0%減)、経常利益は12億円(前期比11.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億90百万円(前期比5.3%減)となりました。
セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
①繊維事業 衣料ファブリック部門に関しては、市場の要求に応える高感性・高機能素材や、環境配慮型商品を国内外の市場に積極的に訴求し、拡大を進めてまいりました。当第2四半期連結累計期間では、北米カジュアルウェアや欧州スポーツウェアが伸び悩む一方で、中東民族衣装が海外向けの売上を牽引しました。加えて、国内向けファッションが総じて増加したことから、当部門全体としては堅調に推移いたしました。資材ファブリック部門については、車輛分野やリビング分野が好調なことから、当部門全体として増収となりました。製品部門におきましては、自社製品ブランドの市場への浸透を図るものの、ユニフォームを中心とした商品事業が減収となりました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の当事業の売上高は174億24百万円、セグメント利益(営業利益)は6億83百万円となりました。
②その他の事業物流分野の当第2四半期連結累計期間の売上高は2億52百万円、セグメント利益(営業利益)は47百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、482億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億18百万円増加しました。負債は、108億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億26百万円減少しました。純資産は、374億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億45百万円増加しました。
(2)キャッシュ・フロー状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ15億61百万円増加し、110億18百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]営業活動による資金の増加は14億72百万円(前年同期は13億25百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益11億69百万円、減価償却費4億84百万円、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額6億43百万円、法人税等の支払額2億2百万円であります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]投資活動による資金の増加は3億69百万円(前年同期は2億15百万円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、有価証券の償還による収入15億円、支出の主な内訳は、固定資産の取得による支出10億95百万円であります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]財務活動による資金の減少は4億12百万円(前年同期は13億96百万円の資金の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額4億1百万円によるものであります。
(3)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3億19百万円であります。