【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の分析
当社グループは、3カ年の中期経営計画「HARMONIZE 2023」(2022年3月期~2024年3月期)において、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するトータルITサービス「HARMONIZE」(2021年4月発表)を推進することで、ストックビジネスの比率を高め、安定した収益と継続的な成長を実現する事業構造へと変革を進めています。
お客様においては、クラウド技術の進歩や働き方の多様化に伴い、クラウドファースト(クラウド利用を最優先
とする考え方)でのIT環境やシステムの検討が進んでいます。「HARMONIZE」では、マルチクラウドに対応したクラウド、セキュリティのサービス&ソリューションを取り揃え、お客様の様々な環境や要望に応じたクラウド活用を促進しています。クラウドの利用状況を定期的に確認して余剰なリソースの見直し・スリム化を図りながら、適正なコストでの運用を可能にするサービスを中心に、セキュリティを含めたクラウドの全体提案が評価され、クラウド、セキュリティのストックビジネスが伸長しました(クラウド受注高:前年同期比73.6%増、セキュリティ受注高:同44.7%増)。さらに、クラウドとセキュリティの組み合わせ提案を推進し、案件の大型化と相互の離反防止の取り組みを進めています。
企業の競争力強化の需要に対しては、お客様の業務に合った基幹システムを従来の半分の開発期間で構築するという超高速開発の特長が、他のSIerやパッケージ製品と差別化でき、安定した受注が獲得できています。460件超の導入実績で蓄積したアセット(再利用可能な開発部品・資産)の活用により開発生産性と品質の向上を実現し、受注済案件が着実に進捗しました。
この結果、売上高32,971百万円(前年同期比14.1%増)、営業利益2,282百万円(同11.4%増)、経常利益2,386百万円(同9.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,693百万円(同12.5%増)となりました。注力事業の着実な伸長に加え、大手メーカーの汎用機撤退に伴うモダナイゼーション(注1)の大型案件も後押しとなり、売上高、営業利益ともに前年同期比で二桁増となりました。前年度に続き、当連結会計年度も過去最高益を更新する見込みです。
国内のITサービス市場は引き続き堅調な推移が予測されています。当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)におけるクラウド、セキュリティのストックの着実な積み上がりと超高速開発の進捗・受注状況を鑑み、通期業績予想及び期末配当予想を上方修正しました。
当第2四半期連結累計期間における事業分野別の概況は、以下の通りです。
[情報ソリューション]
情報ソリューションは、システム開発(SI)、サービス、システムの3つに分類し、「HARMONIZE」の超高速開発、クラウド、セキュリティを中心にビジネスを展開しています。
・システム開発(SI)
超高速開発については、経験値の高い4業種(学習塾、食品、建材卸、鉄鋼)に特化した提案活動を昨年来推進しており、食品卸をはじめとする重点業種の大型案件を複数受注しました。グループ内の専門組織である超高速開発センターに加え、外部の開発パートナーとの協業も推進し、継続して超高速開発人材の育成と開発体制の強化に取り組んでいます。
・サービス
クラウドについては、既存のインフラ投資額と比較して平均30%のコスト削減を可能にする、運用&最適化付 クラウドサービス「EcoOne」が好調を維持しました。企業利用が定着しているMicrosoft365(Microsoft Office等を含むアプリケーション&サービス群)の運用・利活用サービスに加え、マルチクラウドに対応したデータ連携基盤サービス(Qanat Universe for GCP/Azure)をリリースし、提供サービスのポートフォリオを計画的に拡充しています。
セキュリティについては、お客様IT環境のセキュリティリスクを可視化する「セキュリティ診断サービス」の実施と、経営層へ具体的なセキュリティ対策の提案を徹底し、安定した案件獲得を実現しています。自動車業界をはじめ、業界・業種のサイバーセキュリティガイドラインに沿った業界特化の「セキュリティ診断サービス」を展開し、受注拡大につなげています。
・システム
ハードウェアやソフトウェアの販売を行っており、お客様のクラウド利用への移行に伴い、中長期では縮小傾向にあります。当四半期においては、クラウド・セキュリティの推進に伴い、オンプレミスを含めたお客様IT環境の強化が進みました。モダナイゼーションに伴うハードウェアの刷新なども重なり、売上高が増加しました。
以上の結果、情報ソリューションの売上高は、32,019百万円(前年同期比14.8%増)となりました。
[製品開発製造]
製品開発製造は、当社グループ独自のソフトウェア、クラウドサービス及びプリンターなどの情報機器の開発・製造・販売を行っており、「HARMONIZE」のクラウドデータ連携(Qanat Universe)(注2)を含みます。
主力サービスであるQanat Universeは、データ連携機能を国内の主要な業務系SaaSに提供するビジネスを中心に展開しています。インボイス制度の10月施行に際し、電子帳簿保存法やインボイス制度に対応したSaaSソリューションへの組み込み提供が順調に伸長しました。当四半期におけるQanat Universeの契約本数は、四半期ベースで過去最大となる720本(前年同期比166.7%増)、累計3,562本となりました。プリンター等のハードウェアは、引き続き縮小傾向にあります。
以上の結果、製品開発製造の売上高は951百万円(前年同期比4.1%減)となりました。
[事業分野別の状況] (単位:百万円)
2023年3月期
第2四半期
連結累計期間
2024年3月期
第2四半期
連結累計期間
前年同期比
情報ソリューション
システム開発(SI)
売上高
7,970
9,084
+14.0%
売上総利益
2,850
3,052
+7.1%
%
35.8%
33.6%
サービス
売上高
13,410
15,931
+18.8%
売上総利益
4,108
4,530
+10.3%
%
30.6%
28.4%
システム
売上高
6,517
7,004
+7.5%
売上総利益
1,317
1,547
+17.4%
%
20.2%
22.1%
合計
売上高
27,897
32,019
+14.8%
売上総利益
8,276
9,130
+10.3%
%
29.7%
28.5%
製品開発製造
売上高
992
951
△4.1%
売上総利益
636
602
△5.3%
%
64.1%
63.3%
合計
売上高
28,889
32,971
+14.1%
売上総利益
8,913
9,733
+9.2
%
30.9%
29.5%
(注1)モダナイゼーションとは、古い業務システムを、稼働中の情報資産を活かしながら現在のニーズに合ったシステムに刷新することです。保守費用の増大に加え、開発者の退職によりシステムの現状が不明(ブラックボックス化)または属人化等の問題を解決できる等のメリットがあります。業務プロセスの改善と併せて実施することで、現状の業務に即した、拡張性の高いシステムを構築することができます。
(注2)Qanat Universe(カナート ユニバース)とは、SaaSや基幹/業務システム、PC、モバイル、IoTデバイス等、クラウドや社内(オンプレミス)の様々なサービスやシステムをシームレスにつなぐ、クラウド連携プラットフォームです。Qanat Universeを利用することで、利用者は接続先を意識せず、素早く、低コストでシステムの連携と業務の自動化が実現できるようになるため、ソフトウェアメーカーに自社製品との連携プラットフォームとして多く採用されています。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,625百万円増加し、37,576百万円となりました。これは主に確定拠出年金制度への完全移行に伴い移管金の払込みを行っていることから現金及び預金が953百万円減少した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が2,115百万円増加したことなどによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ477百万円増加し、16,545百万円となりました。これは主に賞与の引当により未払費用が515百万円増加したことなどによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,148百万円増加し、21,030百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益により1,693百万円増加した一方、配当金の支払いにより645百万円減少したことなどによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ953百万円減少し、9,700百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動による資金の減少は315百万円(前年同期は1,691百万円の減少)となりました。増加要因としては、主に税金等調整前四半期純利益2,477百万円、減少要因としては、主に未払金の減少1,090百万円によるものです。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動による資金の増加は289百万円(前年同期は388百万円の減少)となりました。増加要因としては、主に敷金及び保証金の返金219百万円、投資有価証券の売却による収入137百万円によるものです。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動による資金の減少は919百万円(前年同期は811百万円の減少)となりました。減少要因としては、主に自己株式の取得による支出197百万円によるものです。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は161百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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