【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5類に移行し、社会・経済活動の正常化の動きから、雇用・所得環境が改善するなかで、個人消費の増加基調が維持されました。また、エネルギー価格の高騰や物価の上昇が続いたものの、人流の増加やサプライチェーンの正常化もあり、景気は緩やかに持ち直しました。一方で、世界的な金融引締めや、インフレによる景気下振れリスクの高まり、中東情勢の緊迫化や中国の不動産不況など、海外経済の動きには注意が必要であり、依然として先行きは不透明な状況にあります。このような経営環境のなか当社グループは、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、積極的な国内外の営業活動及びコスト増に対応した価格改定を実施するとともに、原材料の安定的な調達と生産性向上に向けた業務改善の徹底、働き方改革の推進、製品やサービスの品質を向上させるための品質マネジメントシステムの充実、生産・供給体制の拡充に向けた取り組みに努め、引き続き競争力の強化に向けて取り組んでまいりました。この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は50,959百万円(前年同期比9.8%増)となりました。利益面では営業利益は4,767百万円(前年同期比53.6%増)、経常利益は6,006百万円(前年同期比51.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,578百万円(前年同期比81.9%増)となりました。
a.
経営成績セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①
産業用製品一般用フイルムは、ホームセンター向け需要が減少し売上減となりました。工業用フイルムは、半導体関連の荷動きが再開し売上増となりました。建材用フイルムは、鋼板用の需要が減少し売上微減となりました。多層フイルムは、食品用が復調傾向にありますが、工業材料用の需要減少及び医療用の流通在庫過多により売上減となりました。壁紙は、市況は厳しく需要は低迷しておりますが価格改定の影響で売上増となりました。農業用フイルムは、作物価格が長期低迷し生産者コストの上昇により厳しい販売環境ですが、価格改定の影響により売上前年並みとなりました。自動車内装材は、各自動車メーカーの生産台数が回復基調にあり、また、新車種受注の影響により売上大幅増となりました。フレキシブルコンテナは、大口受注の影響で売上増となりました。粘着テープは、梱包用の販売は堅調でしたが、産業用の需要が減少し売上減となりました。工業テープは、電材用及び車輌用部材の流通在庫過多の影響により売上減となりました。食品衛生用品は、業務用ラップは消費者の買い控えの影響により売上前年並みとなりました。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は、漁獲高不安定の影響により食品加工向けが減少し売上減となりました。研磨布紙等は、半導体向けの研磨材の売上が大幅に伸長したことにより売上増となりました。以上により、当セグメントの売上高は34,196百万円(前年同期比13.7%増)、セグメント利益は825百万円(前年同期は115百万円のセグメント損失)となりました。
②
生活用品コンドームは、外出者の増加及び訪日客の増加に伴い売上増となりました。また、海外向けも引き続き好調に推移いたしました。浣腸は、卸店の在庫調整及び輸出向けの納期変更の影響で売上減となりました。除湿剤は、梅雨時期の降水量が多く店頭販売が好調に推移し売上増となりました。カイロは、残暑の影響で販売店への店頭導入が遅れたため売上減となりました。手袋は、医療用は流通在庫過多の影響により減少しましたが、産業用は新規採用の増加により売上前年並みとなりました。メディカル製品のうち滅菌器は、コロナ禍の反動により売上減となりました。ブーツ及び雨衣は、雨衣の取扱いを縮小、また猛暑の影響により売上減となりました。シューズは、客足は徐々に戻りつつありますが猛暑の影響により店頭販売が振るわず売上減となりました。以上により、当セグメントの売上高は16,619百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は4,820百万円(前年同期比17.5%増)となりました。
③
その他その他事業は、物流受託事業及び太陽光発電事業であります。当セグメントの売上高(振替前)は1,705百万円(前年同期比3.9%減)、セグメント利益は198百万円(前年同期比10.4%増)となりました。
b.
財政状態①
資産当第2四半期連結会計期間末における総資産は136,375百万円で、前連結会計年度末と比べ9,199百万円増加しております。流動資産は80,685百万円で、前連結会計年度末と比べ2,321百万円の増加となりました。これは主として、売掛金が1,851百万円増加したことによるものです。固定資産は55,689百万円で、前連結会計年度末と比べ6,877百万円の増加となりました。これは主として、投資有価証券が4,643百万円増加したことによるものです。
②
負債当第2四半期連結会計期間末における総負債は49,380百万円で、前連結会計年度末と比べ1,304百万円増加しております。流動負債は36,130百万円で、前連結会計年度末と比べ200百万円の減少となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が272百万円減少したことによるものです。固定負債は13,250百万円で、前連結会計年度末と比べ1,504百万円の増加となりました。これは主として、繰延税金負債が1,511百万円増加したことによるものです。
③
純資産当第2四半期連結会計期間末における純資産は86,994百万円で、前連結会計年度末と比べ7,895百万円増加しております。これは主として、その他有価証券評価差額金が3,155百万円増加し、自己株式が1,717百万円減少したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前第2四半期連結会計期間末と比べ69百万円(0.2%)増加し、33,089百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、4,366百万円(前年同期比19.5%増)となりました。増加の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益5,858百万円、減価償却費1,424百万円、減少の主な内訳は、仕入債務の減少による減少1,037百万円、売上債権の増加による減少866百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、3,334百万円(前年同期比207.1%増)となりました。支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出3,033百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、1,292百万円(前年同期比50.8%減)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額968百万円、自己株式の取得による支出238百万円であります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当第2四半期連結累計期間において、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は683百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8) 従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(9) 生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(10) 主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。